要点所得税法 93 条は、集団投資信託の分配金に対応する外国税相当額を、その年分の所得税額から控除できると定める。控除には確定申告書等への明細書添付が要件となる。
Q · 投資信託の分配金にかかった外国の税金って、日本で取り戻せるの?
海外資産のファンドなら確定申告で取り戻せる場合がある
所得税法 93 条により、集団投資信託の分配金に対応する外国税相当額(分配時調整外国税相当額)は、その年分の所得税額から控除できます。ファンドが海外で源泉徴収された税と、あなたが受け取る分配金への日本の所得税との二重課税を解消する仕組みです。ただし控除を受けるには、確定申告書・修正申告書・更正請求書に控除額と計算明細を記した書類を添付することが絶対条件です(2 項)。添付がなければ、権利があっても控除額はゼロになります。
海外の株式や債券に投資する投資信託を持っている。証券口座の分配金明細を開いても、税額の欄はいつも証券会社任せで、中身を確かめたことがない。そのあなたは、2019年まで気づかないうちに二重課税されていた。ファンドが海外で得た配当や利子には、まず外国で税金が源泉徴収される。そのうえで、あなたが受け取る分配金に日本の所得税がかかる。同じ利益に二か国が課税していたわけだ。2020年に創設されたこの93条は、その外国税のうちあなたの分配金に対応する部分を、あなた自身の所得税から差し引けるようにした。名前は分配時調整外国税相当額控除。集団投資信託を通じた投資でも、外国株を自分で直接持つのと同じように外国税額控除の恩恵が届く仕組みだ。ただし、確定申告でこの控除を受けるには、控除額と計算明細を記した書類の添付が絶対条件。書類がなければ、権利があっても一円も適用されない(2項)。
所得税法第 93 条は、分配時調整外国税相当額控除を定める規定である。居住者が集団投資信託の収益の分配を受ける場合に、その分配に対応する外国税相当額を、その年分の所得税額から控除することを認める。2020 年に新設され、投資信託を経由した投資と外国株の直接投資との間にあった二重課税処理の不均衡を是正する機能を持つ。
AI 輔助整理,以條文原文為準
集団投資信託を通じた投資で、ファンドが海外で払った外国税のうち、あなたの分配金に対応する分を、自分の所得税額から控除できる制度です。所得税法 93 条が根拠で、2020 年に新設されました。
取り忘れた過去分は、その年の法定申告期限(原則翌年 3 月 15 日)から 5 年以内なら更正の請求で控除を求められます(国税通則法 23 条)。5 年を過ぎると権利があっても戻りません。
源泉徴収ありの特定口座なら申告は不要ですが、分配時調整外国税相当額控除や外国税額控除を拾うにはあえて確定申告した方が得なケースがあります。年間取引報告書の外国所得税欄を確認しましょう。
93 条は投資信託(集団投資信託)を経由した外国税が対象、95 条の外国税額控除は自分が直接負担した外国所得税が対象です。投資経路が違うため、両方を確認して拾い分ける必要があります。
証券会社が交付する特定口座年間取引報告書や分配金の支払通知書に「分配時調整外国税相当額」の記載があります。これが控除額の計算明細の基礎になり、確定申告書に添付します。
海外 REIT や米国株ファンドの分配金に外国所得税がかかっている場合、確定申告で 93 条の分配時調整外国税相当額控除の明細書を添付すれば、二重課税分を所得税額から控除できます。
控除額は明細書に記載された分配時調整外国税相当額が上限で(2 項)、分配金に対応する外国税の割合により異なります。金額が大きい場合は 95 条との使い分けを税理士に相談すると確実です。
使えません。NISA は日本の所得税がゼロのため控除する相手の税額が存在せず、93 条も外国税額控除も適用外です。ファンドが海外で払った源泉税は取り戻せず消えます。
海外資産を含むファンドなら、損することがあります。ファンドが払った外国税のうちあなたの分配金に対応する分は、93条の分配時調整外国税相当額控除で取り戻せますが、確定申告で明細書を添付しないと適用されません(93条2項)。業界裏話ヒント:源泉徴収ありの特定口座だと「申告不要」で済ませる人が多いが、この控除や外国税額控除を拾うにはあえて申告した方が得なケースがある。証券会社は「申告不要でOK」とは言っても「申告した方が戻る」とは積極的に教えてくれない。
逆です。NISAは日本の税金がゼロなので、控除する相手の税金が存在せず、93条の控除も外国税額控除も使えません。ファンドが海外で払った源泉税は取り戻せないまま消えます。業界裏話ヒント:「NISAは非課税で最強」と語られがちですが、外国株の配当にかかる現地源泉税だけは非課税の恩恵が及ばず、静かにコストになっている。課税口座なら93条で取り戻せた分が、NISAでは戻らないという逆転が起きる(税率など最新の改正状況をご確認ください)。
分配金の支払時に一定の調整はされますが、確定申告でこの控除を受けるには、あなた自身が控除額の明細書を申告書に添付する必要があります(93条2項)。添付がなければ、権利があっても控除額はゼロです。業界裏話ヒント:制度が2020年新設と新しいため、控除の存在を知らずに毎年取りこぼしている個人投資家が多い。過去分も法定申告期限から5年以内なら更正の請求で遡れるので、古い年間取引報告書を捨てる前に確認する価値がある。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 控除の対象 | 93 条:集団投資信託を経由した外国税相当額 | — |
| 投資経路 | 投資信託(集団投資信託)経由の海外投資 | — |
| 申告要件 | 明細書の添付が絶対要件、記載額が控除限度(2 項) | — |
| 制度趣旨 | 投資信託投資と直接投資の課税上の中立性回復(2020 年新設) | — |
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