要点法人税法 43 条は、固定資産取得向けの国庫補助金等の返還不要が期末まで未確定の場合、特別勘定として経理すれば損金算入で課税を繰り延べられると定める。確定申告書への明細記載が要件。
Q · 補助金をもらった年に、全額まとめて税金がかかるの?
設備向けで返還が未確定なら、特別勘定で先送りできます
法人税法 22 条により国庫補助金は受贈益として本来は受給年に課税されます。ただし 43 条は、固定資産の取得・改良向けの補助金で返還不要が期末までに未確定の場合、その額以下を確定決算で特別勘定として経理すれば損金算入を認め、課税を繰り延べます。返還不要が確定した年に取り崩して益金に戻します。適用には確定申告書への明細記載が必要で、書き忘れると原則として繰延べは認められません(5 項の救済あり)。
補助金は臨時収入だから、受け取った年にまるごと課税される。多くの経理担当者はそう身構える。だが法人税法43条を知っていれば話が変わる。設備投資向けの国庫補助金を受け取り、その返還を要しないかどうかが期末までに確定していない場合、あなたはその金額を『特別勘定』として経理し、同額をその年の損金に算入できる。つまり課税を先送りできる。返還不要が確定した年に取り崩して益金に戻す、それまで税金は待ってくれる。ここで見落としがちなのが4項だ。この繰延べは確定申告書に明細を記載してはじめて認められる。書き忘れたら、たとえ要件を満たしても原則アウト。ただし5項に救済がある、やむを得ない事情があると税務署長が認めれば適用される。42条の圧縮記帳が『返還不要が確定済み』の場面を扱うなら、43条は『まだ宙ぶらりんの補助金』を扱う、その一年の資金繰りを守る条文だ。
法人税法 43 条は国庫補助金等に係る特別勘定を定める規定であり、固定資産の取得又は改良に充てる国庫補助金等の返還不要が期末までに未確定の場合に、その額以下を確定決算で特別勘定として経理することで損金算入を認め、課税を繰り延べる仕組みである。返還不要が確定した事業年度に取り崩して益金に戻す。
AI 輔助整理,以條文原文為準
法人税法 43 条に基づき、返還不要が未確定の設備補助金を課税繰延べのために計上する勘定です。確定決算で経理し、同額を損金算入できます。
ものづくり補助金や事業再構築補助金など、固定資産の取得・改良に充てる国や地方の補助金が典型です。受け取れば受贈益として益金になります。
国庫補助金等の返還不要または返還すべきことが確定した事業年度、非適格合併で解散した場合などに取り崩し、益金に算入します(43 条 2 項 3 項)。
適格分割・適格現物出資・適格現物分配の際、事業年度の途中で設ける特別勘定です。適格分割等の日以後二月以内の届出が適用要件です(43 条 6 項 7 項)。
引き継げます。適格合併・適格分割等では特別勘定・期中特別勘定を合併法人等に引き継ぎます(43 条 8 項)。ただし二月以内の届出書提出が必要です。
適格分割等で期中特別勘定を設ける・引き継ぐ場合、適格分割等の日以後二月以内に所轄税務署長へ届出書を提出する必要があります(43 条 7 項 9 項)。
返還すべきことが確定すれば、その補助金に係る特別勘定を政令の計算により取り崩し、益金に算入します。返還不要確定なら 44 条の圧縮記帳へ移行できます。
似ていますが別物です。43 条の特別勘定は返還不要が未確定の段階の暫定措置で、確定後に取り崩すか 42・44 条の圧縮記帳へ移行します。準備金方式とは根拠条文が異なります。
かかります。国庫補助金は法人の受贈益として益金になり、本来は受給した事業年度に課税されます(法人税法22条)。ただし設備投資向けで返還が期末まで未確定なら、43条の特別勘定で課税を先送りできます。業界裏話ヒント:「補助金は非課税」と思い込んで特別勘定を設けず、しかも申告書に明細も書かずに放置すると、繰延べの権利ごと失う。非課税なのではなく、手続を踏んで初めて先送りできるだけ、という理解が実務の分かれ目
原則アウトです。43条4項は確定申告書に明細の記載があることを適用要件にしています。ただし5項に救済があり、記載しなかったことにやむを得ない事情があると税務署長が認めれば適用されます。業界裏話ヒント:この「やむを得ない事情」は災害や客観的な障害を想定しており、単なる書き忘れ・失念ではまず認められない。税理士が申告時に別表を必ず添付するのはこのため。頼んだ税理士がその別表を出しているか、自分で確認する価値がある
分岐点は「返還不要が期末までに確定しているか」です。確定済みなら42条の圧縮記帳、未確定なら43条の特別勘定。後で確定したら44条で圧縮記帳に移行します。業界裏話ヒント:交付決定と返還不要確定は別のタイミング。多くの補助金は事業完了・実績報告の後に確定するため、期末をまたぐと43条の出番になる。この時系列を決算前に整理しておかないと、入口の条文選択を誤る
特別勘定を設けているなら、返還不要確定や一定の事由で取り崩し、その金額を益金に算入します(43条2項3項)。圧縮記帳をしていれば帳簿価額が下がっている分、売却益が大きく出ます。業界裏話ヒント:圧縮記帳も特別勘定も「非課税」ではなく「先送り」。資産を売ったり除却したときに繰り延べた分の課税が戻ってくる。補助金で買った資産を数年で手放す予定なら、繰延べの効果は思ったより小さい、という点を投資判断に織り込む
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用場面 | 43 条:返還不要が期末まで未確定の設備補助金 | — |
| 会計処理 | 特別勘定を確定決算で経理し損金算入 | — |
| 課税のタイミング | 返還不要確定年に取崩し益金算入 | — |
| 手続要件 | 確定申告書への明細記載(4 項)、期中は二月内届出 | — |
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