要点労働施策総合推進法第10条は、国に労働施策基本方針の策定を義務づける。厚生労働大臣が案を作り、都道府県知事と労働政策審議会の意見を経て閣議決定し、遅滞なく公表する。
Q · 労働施策基本方針って、誰がどうやって決めているんですか?
国が労働政策の基本方針を作る手続を定めた条文です
労働施策総合推進法10条は、国に労働施策基本方針の策定を義務づけています。方針には第4条第1項各号の施策に関する基本的事項などを定め、厚生労働大臣が案を作成し、都道府県知事の意見を求め、労働政策審議会の意見を聴いたうえで閣議の決定を求めます。決定後は遅滞なく公表され、経済社会情勢の変化を勘案して検討・変更する義務もあります。事業主を直接拘束する規定ではありませんが、助成金や指針の方向を決める上流文書です。
厚生労働省のサイトには「労働施策基本方針」という文書が置いてある。閣議決定された国の労働政策の設計図であり、本条がその作成を国に義務づけている。読み飛ばされがちだが、ここには使い道がある。第一に、この方針は第4条第1項各号に掲げる施策、つまり長時間労働の是正、待遇の均衡、能力開発、高年齢者や外国人の雇用まで、国がどこに力を入れるかを一つの文書で宣言する。助成金の新設も指針の改定も、たいていこの方針の延長線上に出てくる。第二に、作成手続が全部公開されている。厚生労働大臣は案を作り、都道府県知事の意見を求め、労働政策審議会の意見を聴き、閣議決定を経て公表しなければならない。労働政策審議会は公益・労働者・使用者の各代表が同数で座る場であり、議事録と資料は公開される。あなたの業界の規制が来年どう動くかは、法案が国会に出る前に、その議事録に書いてある。
労働施策総合推進法第10条は、労働者が能力を有効に発揮できるようにするための労働に関する施策の基本的な方針(労働施策基本方針)の策定を国に義務づける規定である。同条は方針に定める事項、厚生労働大臣による案の作成、都道府県知事および労働政策審議会からの意見聴取、閣議決定、公表、ならびに情勢変化に応じた検討・変更の手続を定める。
労働者が能力を有効に発揮できるようにするための国の労働政策を体系的に示した文書です。労働施策総合推進法10条に基づき、閣議決定を経て公表されます。
厚生労働省のウェブサイトで全文が公開されています。同法10条第5項が閣議決定後に遅滞なく公表することを義務づけているため、誰でも一次資料に当たれます。
条文に固定の周期はありません。同条第7項が経済社会情勢の変化を勘案した検討と、必要と認めるときの変更を国に義務づける形になっています。
公益代表・労働者代表・使用者代表の三者で構成されます。同法10条第4項により、基本方針の案は必ずこの審議会の意見聴取を経る仕組みです。
厚生労働大臣が基本方針の案を作成しようとするときに、あらかじめ意見を求めます(同条第4項)。地方の雇用実態を国の方針に上げる正規のルートです。
同条第8項が第3項から第6項までを準用します。つまり変更でも案の作成、知事と審議会の意見聴取、閣議決定、公表という同じ関門を通る必要があります。
条文上の直接の窓口はありませんが、労働政策審議会の使用者代表委員や業界団体を経由して論点を上げる実務ルートがあります。審議会資料も公開されています。
同じ法律です。2018年の働き方改革関連法により雇用対策法が現在の名称へ改称され、その際に基本方針の策定を国に義務づける本条が新設されました。
罰則はない。本条は国に方針の策定を義務づける規定で、事業主に直接の義務を課すものではない。ただし方針に沿って各種の指針や助成金が設計され、行政指導の方向もそこから出る。業界裏話ヒント:行政に申請や要望を出すとき、基本方針の文言を引用できるかどうかで担当者の反応が変わる。役所は上位方針との整合を説明できる案件を通しやすい。
読める。労働政策審議会の議事録と配布資料は厚生労働省のサイトで公開されている。本条第4項は基本方針の案について審議会の意見を聴くことを義務づけており、その過程が記録として残る。業界裏話ヒント:確定した答申より、分科会の素案段階の資料の方が情報量が多い。企業法務が半年先を読めるのは、答申ではなく素案を追っているからだ。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 文書の性格 | 労働施策全体を横断する国の基本方針(本条第1項) | — |
| 作成主体と決定手続 | 厚生労働大臣が案を作成し閣議決定(第3項) | — |
| 意見聴取の関門 | 都道府県知事の意見聴取+労働政策審議会の意見聴取(第4項) | — |
| 事業主への効力 | 直接の義務・罰則なし。助成金・指針・行政指導の方向を規定する上流文書 | — |
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