労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律 第30条の6(調停の委任)
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- 都道府県労働局長は、第三十条の四に規定する紛争について、当該紛争の当事者の双方又は一方から調停の申請があつた場合において当該紛争の解決のために必要があると認めるときは、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律第六条第一項の紛争調整委員会に調停を行わせるものとする。
- 2.第三十条の二第二項の規定は、労働者が前項の申請をした場合について準用する。
この条文の基本情報
調停の委任とは何ですか?
定義調停の委任とは、労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第30条の6に定められた規定で、「都道府県労働局長は、第三十条の四に規定する紛争について、当該紛争の当事者の双方又は一方から調停の申請があつた場合において当該紛争の解決のために必要があると認める…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第30条の6(調停の委任)は、日本の労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律に含まれる条文です。
- 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第30条の6の条文原文は「都道府県労働局長は、第三十条の四に規定する紛争について、当該紛争の当事者の双方又は一方から調停の申請があつた場合において当該紛争の解決のために必要があると認める…」で始まります。
- 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第30条の6は第十章に置かれています。
- 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律の公布日は昭和41年7月21日です。
- 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第30条の6の前の条は労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第30条の5です。
- 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第30条の6の次の条は労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第30条の7です。
- 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第30条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(昭和四十一年法律第百三十二号)第30条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/341AC0000000132 - 本サイト収録
労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(昭和四十一年法律第百三十二号)第30条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/341AC0000000132/30_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働施策総合推進法30条の6は、パワハラ紛争について労働者一方からの申請でも都道府県労働局長が紛争調整委員会に調停を行わせると定め、申請を理由とする不利益な取扱いを禁じる。
Q · パワハラで会社と揉めたとき、裁判以外に無料で使える手続はありますか?
会社が同意しなくても、労働者一人で無料の調停を申請できます
労働施策総合推進法30条の6により、パワーハラスメント紛争については当事者の双方又は一方から調停の申請ができ、都道府県労働局長が解決に必要と認めれば紛争調整委員会に調停を行わせます。会社の同意は不要で、費用は無料、代理人も要りません。同条2項が30条の2第2項を準用するため、申請したことを理由とする解雇その他の不利益な取扱いは禁止されます。ただし事業主が出席を拒めば調停は打ち切られ、その場合は通知から30日以内の提訴が次の一手になります。
解説
パワハラで会社と揉めたとき、多くの人が浮かべるのは「弁護士に頼むか、泣き寝入りか」の二択だ。その間に、費用ゼロの第三の道が法律で用意されている。労働施策総合推進法30条の6は、都道府県労働局長に対し、パワハラ紛争について当事者の双方または一方から調停の申請があり解決に必要と認めるときは、紛争調整委員会に調停を行わせると定める。鍵は「一方から」の三文字だ。会社が同意しなくても、あなた一人で手続を起動できる。しかも第2項が30条の2第2項を準用し、調停を申請したことを理由とする解雇その他の不利益な取扱いを禁じる。申請書を出した瞬間、あなたの側に法律上の盾が一枚立つ。さらに知っておくべき設計がある。パワハラ紛争では労働局のあっせんが使えない。30条の4が個別労働関係紛争解決促進法のあっせん規定を適用除外にし、代わりにこの調停ルートを敷いたからだ。窓口を間違えると、たらい回しの数か月を失う。
法的な位置づけ
労働施策総合推進法30条の6は、職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する紛争について、都道府県労働局長が当事者の一方又は双方からの申請に基づき、紛争調整委員会に調停を行わせる旨を定める規定である。第2項は調停の申請を理由とする不利益な取扱いを禁止し、申請者の地位を制度的に保護する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.証拠を時系列一枚にまとめる 社内相談窓口への申告日時、面談記録、暴言の録音、業務指示のメールを日付順に並べた一覧表を作る。調停委員は職権で証拠を掘り起こさないため、持ち込んだ資料の厚みがそのまま調停案の中身になる
- 2.都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に調停を申請 勤務地を管轄する都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に調停申請書を提出する。費用は無料、代理人は不要、相手方である会社の同意も不要。申請を受けた労働局長が解決に必要と認めれば紛争調整委員会に調停が付される
- 3.調停期日に出席し、事実関係を口頭で補強 調停は非公開で、3人の調停委員が双方から別々に事情を聴取する。就業規則、社内調査の経過、被害の継続性を具体的に述べる。事業主側は30条の2第1項の措置義務を履行した証跡を提出する
- 4.申請後の不利益取扱いがあれば即座に追加主張 申請後に降格・減給・配置転換・契約更新拒否があった場合、それ自体を30条の2第2項違反として調停の場で追加主張する。内示書・辞令・給与明細を確保し、申請日との前後関係を証拠化する
- 5.打切り通知を受けたら30日以内に提訴 事業主が出席を拒む等で調停が打ち切られた場合、通知を受けた日から30日以内に訴えを提起すれば、時効の完成猶予について調停申請の時に訴えの提起があったものとみなされる(30条の7で準用する男女雇用機会均等法24条)。31日目に出せばこの巻き戻しは消える
よくある質問 AI による整理
Q1パワハラの調停とは何ですか?
都道府県労働局長がパワハラ紛争を紛争調整委員会に付し、非公開・無料で解決案を示してもらう行政の手続です。労働施策総合推進法30条の6が根拠で、当事者の一方からでも申請できます。
Q2パワハラの調停はどこに申請しますか?
都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が窓口です。申請を受けた労働局長が解決に必要と認めれば、紛争調整委員会が調停を実施します。勤務地を管轄する労働局に相談してください。
Q3パワハラであっせんは使えますか?
使えません。30条の4が個別労働関係紛争解決促進法のあっせん規定を適用除外にしており、代わりに30条の6の調停ルートが用意されています。窓口を間違えると数か月を失います。
Q4調停を申請したら会社に知られますか?
相手方である事業主には申請の事実が伝わります。ただし調停は非公開で行われ、外部に公表されません。申請を理由とする不利益な取扱いは30条の2第2項の準用により禁止されています。
Q5調停を申請したら異動させられました。違法ですか?
調停申請を理由とする配置転換は、30条の6第2項が準用する30条の2第2項の禁じる「不利益な取扱い」に当たりうります。内示書と申請日の前後関係を記録し、調停の場で追加主張してください。
Q6パワハラ調停の申請に期限はありますか?
調停の申請自体に法定の期限はありません。ただし背後の損害賠償請求権には民法の時効が進行しているため、事案発生から時間が空くほど不利になります。証拠の劣化も進みます。
Q7調停でお金をもらえますか?
調停委員が解決金を含む調停案を示すことはありますが、受諾は任意で強制力はありません。金額の相場は事案ごとに大きく異なり、持ち込んだ資料の厚みが調停案の中身を左右します。
Q8就職活動中の学生もパワハラ調停を使えますか?
原則使えません。30条の6の対象は労働者と事業主の間の紛争に限られます。ただし国の指針は求職者への言動についても事業主に望ましい取組を求めており、社内窓口には申告できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社が調停に出てこなかったら、時間の無駄じゃないですか?
調停は強制ではなく、事業主が応じなければ打ち切られます(30条の7で準用する男女雇用機会均等法23条)。ただし無駄にはなりません。打切り通知から30日以内に訴えを提起すれば、時効の完成猶予は申請の時点まで遡ります(同24条)。実務のポイント:申請書に記した事実関係は労働局の記録として残る。後の和解交渉で「行政の調停に応じなかった会社」という履歴は、相手方代理人の強気を削ぐ材料になる
Q2弁護士を頼まないと申請できませんか。費用はいくらかかりますか?
代理人は不要で、申請費用はかかりません。窓口は都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)で、調停は3人の調停委員が非公開で行います(30条の7で準用する男女雇用機会均等法19条)。実務のポイント:無料である代わりに、調停委員が職権で証拠を掘り起こしてくれるわけではない。あなたが持ち込んだ資料の厚みが、そのまま調停案の中身になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「相手が応じなければ調停なんて意味がない」と切り捨てられがちだ。確かに事業主が出席を拒めば打ち切られる。だが打切りは終点ではない。通知から30日以内に提訴すれば時効の起算は申請日に巻き戻り、加えて「行政の調停に応じなかった会社」という履歴が後の交渉テーブルに残る
- 「あっせんと調停、どちらが早いか」という問いの立て方そのものが誤っている。パワハラ紛争では30条の4が労働局のあっせん規定の適用を外しており、そもそも比較の対象になっていない。主なルートは労働局長の助言・指導・勧告(30条の5)、この調停(30条の6)、そして労働審判や訴訟の司法手続である。ちなみに一般の個別労働紛争で局長が出せるのは助言と指導までで、勧告はない。パワハラだけ一段強い
- 調停申請者への不利益取扱いが禁止されること自体は知られてきたが、その射程の広さが理解されていない。禁じられるのは解雇だけではなく「その他不利益な取扱い」、つまり降格、減給、配置転換、契約更新の拒否まで含む。人事担当者がこの一語の幅を見落として「とりあえず別部署へ」と動かした瞬間、争点が一つ増え、会社の敗色が濃くなる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 30条の6:紛争調整委員会による調停(非公開・無料・一方申請可) | 30条の5:都道府県労働局長の助言・指導・勧告 30条の2:事業主の雇用管理上の措置義務(社内窓口の設置等) |
| 起動する主体 | 当事者の双方又は一方の申請 + 労働局長が必要と認めること | 当事者の求め(労働局長の判断で助言・指導・勧告) 事業主が自発的に体制を整備する義務(申請不要) |
| 第三者の関与 | 3人の調停委員が双方から聴取し調停案を示す | 労働局長が一方的に助言・指導・勧告を行う 社内の相談窓口・調査担当(第三者性は制度上担保されない) |
| 実効性の限界と補強 | 出席・受諾は任意で打切りあり。第2項の不利益取扱い禁止と、打切り後30日の提訴による時効巻き戻し(30条の7準用)で補強 | 勧告に従わない場合の公表等は別条の規律による 措置義務違反は行政指導の対象。あっせんは30条の4により適用除外 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は職場霸凌の専用調停手続を持たず、一般の労資争議調解に乗せる。労働者側の単独申請が可能な点は日本と近いが、ハラスメント固有の不利益取扱い禁止規定は分散している
韓国は勤労基準法で職場内いじめを禁止し、使用者に調査・措置義務と申告者への不利益処遇禁止を課す。行政調停は男女雇用平等法系の紛争調停委員会が担う二層構造
ドイツは事業所委員会(Betriebsrat)への苦情申立てと Einigungsstelle が中心で、行政庁が調停主体になる日本型とは経路が異なる。労働者代表機関の存在が前提となる
米国は差別事由に紐づく申立てを EEOC が受理し無料の調停を提供する。事由を問わない一般的な職場いじめの行政調停は連邦レベルでは存在せず、州法・コモンローに委ねられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし社内の相談窓口に訴えた翌月、あなたが会議に呼ばれない閑職へ飛ばされたとしたら? その配置転換は30条の2第2項が禁じる不利益な取扱いに当たりうる。だが証拠は日ごとに薄れる。異動の内示書、相談した日時の記録、上司の発言メモ、この三点を揃えて労働局の窓口に立てるかどうかで、調停委員が受け取る事案の輪郭がまるで変わる
- あなたが管理職で、部下から「パワハラだ」として調停を申し立てられた。調停は非公開で出席は任意だが、欠席すれば打ち切られ、相手は次に訴訟へ進む。会社の顧問弁護士があなた個人を守るとは限らない、会社と行為者とされる個人は、責任の分配をめぐって利害がずれることがある
- 調停の打切り通知が郵便受けに届いた。残された猶予は30日。この期間内に訴えを提起すれば、時効の完成猶予については調停を申請した日に訴えを起こしたものとみなされる(30条の7で準用する男女雇用機会均等法24条)。31日目に出した瞬間、その巻き戻しは消える
取るべき行動
被害を受けた側:1. 社内相談窓口への申告日時、面談記録、暴言の録音、業務指示のメール、この四点を時系列の一枚にまとめる2. 都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に調停を申請、費用は無料、代理人は不要3. 申請後に降格・異動・契約更新拒否があれば、それ自体を30条の2第2項違反として追加で主張する4. 打切り通知を受けたら30日以内に提訴、時効の完成猶予は申請日まで遡る
訴えられた側:事業主側なら、まず出席を拒まない判断を検討する。打切りは紛争の終わりではなく訴訟の入口で、行政手続を拒んだ履歴だけが残る。調停の場には社内調査記録、就業規則、30条の2第1項の措置義務を履行した証跡を出す。行為者とされる管理職個人は、会社の顧問弁護士と利害が一致しない局面があるため、別の相談先を早めに確保しておく
時効(請求できる期限):調停の申請自体に法定の期限はない。ただし打切り通知を受けた日から30日以内に訴えを提起すれば、時効の完成猶予について調停申請の時に訴え提起があったものとみなされる(30条の7で準用する男女雇用機会均等法24条)。背後の実体請求権は、不法行為なら損害および加害者を知った時から3年、人の生命または身体を害する場合は5年(民法724条、724条の2)、安全配慮義務違反の債務不履行なら権利を行使できることを知った時から5年(民法166条)で進行している(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の調停は当事者の任意の参加と合意を基礎とする ADR であり、出席や調停案の受諾を強制すれば実質的な裁定となって裁判を受ける権利と抵触する。ゆえに入口(一方申請)を広げ、出口(強制力)を置かない設計が採られたと理解されている
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年)新設 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律により、第9章とともに新設。パワーハラスメント紛争を労働局のあっせんから切り離し、均等法型の調停ルートに乗せた。施行は大企業が令和2年6月1日、中小事業主は令和4年4月1日
- 令和7年(2025年)改正動向 カスタマーハラスメントや就職活動中の学生に対するハラスメントへの対策を含む改正が進んでおり、調停の対象範囲が変動する可能性がある。施行状況と条番号は人的検証が必要
改正の年表
- 1.令和元年(2019年) 新設:女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律により第9章とともに新設。パワーハラスメント紛争を労働局のあっせんから切り離し、男女雇用機会均等法型の調停ルートに乗せた
- 2.令和2年(2020年) 改正:大企業について施行(令和2年6月1日)。中小事業主は令和4年4月1日から適用開始となり、規模による段階施行が採られた
- 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律 第30条の2パワハラ措置義務と不利益取扱い禁止、調停対象の実体規定
- 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律 第30条の4労働局のあっせん規定を排除し調停ルートを指定
- 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律 第30条の5局長の助言・指導・勧告、調停の前段ルート
- 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律 第30条の7調停手続の内容、均等法規定の準用
- 個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律 第6条紛争調整委員会の設置根拠、調停の実施主体
- 個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律 第5条あっせん手続、本紛争では適用除外
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 第18条同一構造の調停委任規定(通称 男女雇用機会均等法)
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