この法律に基づき政令又は厚生労働省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ政令又は厚生労働省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置を定めることができる。この法律に基づき、厚生労働大臣が労災保険率その他の事項を定め、又はこれを改廃する場合においても、同様とする。
要点徴収法 44 条は、政令・厚生労働省令の制定改廃に伴い、合理的に必要な範囲で経過措置を定められると規定する。労災保険率の改定時の適用開始日も、この附則の経過措置で決まる。
Q · 労災保険率が改定されたとき、うちの会社にはいつから新しい率が適用されるんですか?
新率がいつから及ぶかは率表ではなく改正省令の附則で決まります
徴収法 44 条は、この法律に基づく政令・厚生労働省令の制定改廃に伴い、合理的に必要と判断される範囲内で所要の経過措置を定めることができると規定します。後段により、厚生労働大臣が労災保険率その他の事項を定め改廃する場合も同様です。したがって率の数値は本則および率表に、適用開始日と対象範囲は改正省令や告示の附則に分かれて書かれています。継続事業か有期事業か、基準日を保険関係の成立日に置くか賃金の支払日に置くかで、どの保険年度の申告に乗るかが変わります。
「保険料率が改定されました」という通知を受け取ったとき、多くの担当者は新しい率の表だけを見る。だが本当の勝負どころは表ではない。徴収法 44 条は、この法律に基づく政令や厚生労働省令を作り、変え、廃止するとき、その政省令の中に「合理的に必要と判断される範囲内」で経過措置(切替えの経過ルール。いつから新ルールか、旧ルールが残るのはどの場合か、を決める規定)を置けると定める。後段はさらに踏み込み、厚生労働大臣が労災保険率その他の事項を定め改廃する場合も同じだとする。つまり、あなたの会社に新しい率がいつから及ぶかを決めているのは率表そのものではなく、改正省令や告示の附則に置かれた経過措置だ。そしてこの条文はもう一つの顔を持つ。「合理的に必要と判断される範囲内」という一句は役所への授権であると同時に、その上限線でもある。範囲を超えた経過措置は、違法として争う余地が残る。
労働保険の保険料の徴収等に関する法律第 44 条は、経過措置の委任を定める規定である。同法に基づく政令又は厚生労働省令の制定・改廃に際し、合理的に必要と判断される範囲内において所要の経過措置を当該政令又は省令で定める権限を授権する。厚生労働大臣が労災保険率その他の事項を定め、又は改廃する場合にも同様の授権が及ぶ。
法令を改正するとき、旧ルールと新ルールの切替え方を定める規定です。いつから新ルールか、旧ルールが残るのはどの場合かを附則で具体化します。
原則として毎年 6 月 1 日から 7 月 10 日までに、前年度の確定保険料と当年度の概算保険料を申告・納付します。改定年度は附則の適用開始日の確認が先です。
e-Gov 法令検索で当該省令を開き、本則の末尾にある附則を確認します。施行期日と適用区分が条文単位で書かれており、率表だけでは分かりません。
違います。継続事業は保険年度単位で申告し、有期事業は事業の全期間を単位とします。料率改定時にどちらの基準日が使われるかも附則で分かれます。
政府が保険料額を決定し納入告知を行います。申告漏れや過少申告の場合は追徴金が課され、納付が遅れれば延滞金も加算されます。
行政手続法 39 条に基づく意見公募手続として、原則 30 日以上の期間で電子政府の意見募集ページに掲載されます。改正案本文と附則案の両方が公開されます。
行政不服審査法 18 条により、処分があったことを知った日の翌日から原則 3 か月以内に審査請求を行う必要があります。期間を過ぎると原則争えません。
徴収法 41 条により、保険料その他の徴収金の徴収権および還付請求権は 2 年で時効消滅します。過大納付に気付いたら早期の対応が必要です。
率表だけでは答えが出ない。徴収法 44 条後段は、厚生労働大臣が労災保険率その他の事項を定め改廃する場合にも経過措置を置けるとしており、いつから誰に新率が及ぶかは改正省令や告示の附則で決まる(率の決定自体は 12 条 2 項)。業界裏話ヒント:社会保険労務士が改定のたびに最初に開くのは率表ではなく附則である。適用開始日を読み違えると、確定保険料の精算で差額と追徴金が出る
できない。44 条は「合理的に必要と判断される範囲内において」と授権に上限を明記している。委任の範囲を超えた省令は違法・無効となりうる(最判平成 25.1.11 は薬事法施行規則の販売規制を委任の範囲外として無効とした)。業界裏話ヒント:実務で争う実益があるのは率の高さより適用開始日の線引きだ。基準日が一つ動けば、どの保険年度の申告に乗るかが変わる
| dimension | thisArticle | alternatives |
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| 条文の役割 | 徴収法 44 条:政省令に経過措置を定める権限を授権する委任規定 | — |
| 書かれている場所 | 適用開始日・適用区分は改正政省令や告示の附則 | — |
| 実務で効いてくる場面 | 改定年度に自社の申告がどちらの率に乗るかの判定 | — |
| 争い方 | 委任の範囲を超えた経過措置は違法・無効を主張しうる | — |
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