要点著作権法 54 条は、映画の著作物の著作権が公表後 70 年(創作後 70 年以内に未公表なら創作後 70 年)を経過するまで存続すると定める。監督の没年ではなく公表年が起算点となる。
Q · 古い映画って、監督が亡くなってから 70 年経てば自由に使えるんですか?
いいえ、映画は『公表後 70 年』で計算します
著作権法 54 条により、映画の著作物の著作権は公表後 70 年(創作後 70 年以内に未公表なら創作後 70 年)で満了します。小説や音楽の『作者の死後 70 年』(51 条)とは起算点が異なり、監督が何年に亡くなったかは無関係です。さらに 2 項では、映画の著作権が満了すると、その映画の利用に関する原作小説の著作権も一緒に消滅します。満了は暦年主義(57 条)で年末に到来するため、自由になるのは翌年 1 月 1 日からです。
YouTube で昔の映画のワンシーンを使いたい。著作権が切れているか調べようと、まず監督の没年を探す。それが最初の間違いだ。映画の著作物だけは、ほかの作品と計算方法がまったく違う。小説や音楽は『作者の死後 70 年』だが、映画は 54 条によって『公表された年から 70 年』で計算する。監督が何年に亡くなったかは関係ない。さらに 2 項には罠がある。映画の原作小説の著作権も、その映画の利用に関する限り、映画の著作権と一緒に消える。つまり原作者がまだ存命でも、映画版の権利が切れていれば、その映画を通じた利用については原作の権利も主張できない。3 項は、無名・団体名義の特例(52 条・53 条)を映画には使わせない。映画はとにかく『公表後 70 年』一本で揃える。この一行の構造を知っているかどうかで、古い映像が宝の山か地雷原かが変わる。
著作権法 54 条は映画の著作物の保護期間を定める特則であり、その著作権は公表後 70 年(創作後 70 年以内に未公表なら創作後 70 年)まで存続する。著作者の死後起算とする原則(51 条)と異なり公表年を基準とし、映画の利用に関する原著作物の著作権も映画とともに消滅する(2 項)。無名・団体名義の特例(52 条・53 条)は適用されない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
公表後 70 年です(著作権法 54 条 1 項)。創作後 70 年以内に公表されなかった場合は創作後 70 年で計算します。小説や音楽の『死後 70 年』とは起算点が異なります。
満了年の翌年 1 月 1 日からです。著作権は暦年主義(57 条)で満了年の 12 月 31 日に切れるため、年が明けた瞬間に前年末満了の作品が一斉に自由になります。
まず『公表年』を特定します。国立映画アーカイブや当時の新聞広告で初公表年を裏取りし、そこに 70 年を足して暦年主義で満了年を出します。外国映画は戦時加算も確認します。
第二次大戦の連合国の著作物に、戦争期間分(最大約 10 年半)を日本での保護期間に上乗せする制度です。外国映画は 54 条の 70 年にこの加算を足さないと本当の満了日が出ません。
多くは切れています。最高裁は 1953 年(昭和 28 年)公表の映画は 2003 年末で保護期間が満了しており、2004 年施行の 70 年延長の対象にならないと判断しました(最判平成 19.12.18)。
いけません。映画は作者の死亡を基準にしません。54 条は公表年を基準にすると明記しており、誰が監督でいつ死んだかは保護期間の計算に一切影響しません。
54 条の公表後 70 年に、連合国著作物なら戦時加算(最大約 10 年半)を足した期間です。日本での保護と本国での保護がずれることもあり、両方の確認が必要です。
できます。公表年を特定し、70 年を足して暦年主義で満了年を算出、外国映画は戦時加算を加えます。ただし公表年の資料が曖昧な場合は商用利用前に専門家確認が安全です。
いいえ、『公表後 70 年』が満了した映画だけです(54 条 1 項)。しかも満了は年末(暦年主義、57 条)なので、満了年の翌年 1 月 1 日から自由になります。外国映画は戦時加算が乗ることもあります。業界裏話ヒント:実務では『公表年』の特定が最大の難関です。同じ映画でも初公開年と再公開年が混在し、資料によって年がずれる。プロは国立映画アーカイブや当時の新聞広告で初公表年を裏取りする。ここを曖昧にしたまま商用利用すると、後から権利者が現れたとき公表年の立証で負ける
映画を通じた利用に限れば、原作の著作権も映画と一緒に消滅します(54 条 2 項)。ただし原作小説そのものを出版・翻訳する権利は別で、原作者の死後 70 年(51 条)まで生きています。業界裏話ヒント:この 2 項は『映画の利用に関する』原作権だけを消す限定的な規定です。映画のフィルムを使う分には原作者の許可は要らないが、脚本を抜き出して舞台化するなど別メディア展開になると原作権が問題に戻る。どこまでが『映画の利用』かの線引きは実務上、解釈が分かれている
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 起算点 | 54 条:公表年(未公表なら創作年) | — |
| 保護期間 | 公表後 70 年(創作後 70 年以内に未公表なら創作後 70 年) | — |
| 対象著作物 | 映画の著作物 | — |
| 原著作物への波及 | 映画の利用に関する原著作物の権利も同時に消滅(2 項) | — |
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