有線放送事業者は、放送される実演を有線放送した場合(営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(いずれの名義をもつてするかを問わず、実演の提示につき受ける対価をいう。第九十五条第一項において同じ。)を受けない場合を除く。)には、当該実演(著作隣接権の存続期間内のものに限り、第九十二条第二項第二号に掲げるものを除く。)に係る実演家に相当な額の報酬を支払わなければならない。
要点著作権法 94 条の 2 は、放送される実演を有線放送した有線放送事業者に、実演家へ相当な額の報酬を支払う義務を課す。営利目的でなく料金を取らない再送信は除かれる。
Q · ケーブルテレビが地上波の番組をそのまま再送信したら、出演した演奏家にお金を払うの?
許諾は要らないが報酬の支払い義務は生じます
著作権法 94 条の 2 により、有線放送事業者が放送される実演を有線放送(区域内再送信を含む)した場合、その実演の実演家へ相当な額の報酬を支払う義務を負います。実演家に与えられるのは再送信を止める許諾権ではなく報酬請求権です。ただし営利を目的とせず、かつ視聴者から料金を受けない再送信は括弧書きの例外に当たり、支払い義務は生じません。また対象は著作隣接権の存続期間内(原則、実演から 70 年)の実演に限られます。
バンドでギターを弾いた、ドラマに端役で出た、ナレーションを吹き込んだ。その実演がテレビで放送され、さらにケーブルテレビ局が同じ番組を区域内で再送信したとする。その瞬間、94条の2が動く。ケーブル局は実演家であるあなたに「相当な額の報酬」を支払う義務を負う。これはあなたが再送信を許すかどうかを問う条文ではない。止める権利ではなく、止められないが金を受け取る権利だ。しかも個別に請求書を送る必要はなく、実演家の団体(指定団体)がまとめて徴収し分配する仕組みに乗る。ただし二つの境界がある。営利目的でなく、かつ視聴者から料金を取らない再送信なら支払い義務は生じない。そして受け取れるのは著作隣接権が生きている間(原則、実演から70年)に限られる。多くの実演家は、自分にこの請求権があること自体を知らないまま、分配を取りこぼしている。
著作権法 94 条の 2 は、放送される実演を有線放送(再送信)する有線放送事業者に対し、当該実演の実演家へ相当な額の報酬を支払う義務を課す規定である。実演家に与えられるのは有線放送を禁止する許諾権ではなく報酬請求権であり、営利を目的とせず視聴者から料金を受けない再送信、および著作隣接権の存続期間を過ぎた実演は対象から除かれる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
実演がケーブルで再送信された場合などに、実演家が相当な額の報酬を受け取れる権利です。著作権法 94 条の 2 が根拠で、再送信を止める許諾権とは別物です。
有線放送事業者が放送される実演を有線放送した時点で発生します。営利目的でなく視聴者から料金を取らない場合は例外として除かれます。
原則として義務があります。ただし非営利かつ無料の再送信、著作隣接権の存続期間を過ぎた実演、92 条 2 項 2 号の実演は対象外です。
実演家が指定・管理団体に加入し、過去の実演・放送実績を届け出て分配登録すると、団体が一括徴収した報酬が分配されます。
原則、実演を行った日の属する年の翌年から起算して 70 年です。この存続期間を過ぎると 94 条の 2 の報酬発生の足場も消えます。
あります。実演家にプロ・アマの区別はなく、一回の演奏でも放送に乗り、それが有線放送されれば対象になります。
94 条の 2 が報酬請求権を与える相手は演じた実演家本人です。権利を団体に委ねている場合、徴収と分配は団体が担います。
実演家側の指定団体と有線放送事業者の協議で定まります。協議が調わない場合の手続は最新の規定をご確認ください。
本当です。出演料は実演を提供した対価、94条の2の報酬はその放送がケーブルで再送信されたことへの別個の対価で、二重取りではありません。止める権利ではなく受け取る権利(報酬請求権)なので、再送信そのものは拒めません。業界裏話ヒント:この報酬は実演家が個別にケーブル局へ請求するより、芸団協 CPRA などの指定団体が一括徴収して分配する設計。団体に登録していないと、権利はあっても分配のテーブルに名前が載らず、事実上取りこぼします
「そのまま流す」再送信も、法的には「有線放送」という独立した利用行為だからです(94条の2)。放送と有線放送は別個に評価され、それぞれに報酬が発生します。ただし営利目的でなく視聴者から料金を取らない場合は括弧書きの例外で支払い不要です。業界裏話ヒント:「放送局がもう払っているはず」という思い込みが一番危ない。放送局が処理するのは放送についての権利で、ケーブル局の有線放送分は別。誰かが払っているだろうという前提で運用を続けると、後でまとめて請求が来ます
営利を目的とせず、かつ視聴者から料金(名義を問わず実演の提示の対価、95条1項の定義)を一切受けない場合は、94条の2括弧書きの例外で報酬義務はありません。ただし「施設利用料」「管理費」などの名目でも、実質が実演提示の対価なら料金とみなされ得ます。業界裏話ヒント:「料金」の判定は名目ではなく実質。会費や設備分担金に再送信の対価が紛れていると、無料のつもりが例外から外れます。徴収項目の内訳を説明できるようにしておくこと
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 権利の性質 | 94 条の 2:報酬請求権(再送信は止められない) | — |
| 対象となる利用 | 放送される実演の有線放送(区域内再送信を含む) | — |
| 権利者 | 実演家本人 | — |
| 主な例外 | 非営利かつ無料の再送信、存続期間経過、92 条 2 項 2 号の実演 | — |
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