廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第19条(立入検査)
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- 都道府県知事又は市町村長は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、事業者、一般廃棄物若しくは産業廃棄物若しくはこれらであることの疑いのある物の収集、運搬若しくは処分を業とする者その他の関係者の事務所、事業場、車両、船舶その他の場所、一般廃棄物処理施設若しくは産業廃棄物処理施設のある土地若しくは建物若しくは第十五条の十七第一項の政令で定める土地に立ち入り、廃棄物若しくは廃棄物であることの疑いのある物の保管、収集、運搬若しくは処分、一般廃棄物処理施設若しくは産業廃棄物処理施設の構造若しくは維持管理若しくは同項の政令で定める土地の状況若しくは指定区域内における土地の形質の変更に関し、帳簿書類その他の物件を検査させ、又は試験の用に供するのに必要な限度において廃棄物若しくは廃棄物であることの疑いのある物を無償で収去させることができる。
- 2.環境大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、再生利用認定業者、広域的処理認定業者若しくは無害化処理認定業者の事務所、事業場、車両、船舶その他の場所若しくは第九条の八第一項若しくは第十五条の四の二第一項、第九条の九第一項若しくは第十五条の四の三第一項若しくは第九条の十第一項若しくは第十五条の四の四第一項の認定に係る施設のある土地若しくは建物若しくは国外廃棄物若しくは国外廃棄物であることの疑いのある物を輸入しようとする者若しくは輸入した者若しくは廃棄物若しくは廃棄物であることの疑いのある物を輸出しようとする者若しくは輸出した者の事務所、事業場その他の場所に立ち入り、当該認定に係る収集、運搬若しくは処分若しくは当該認定に係る施設の構造若しくは維持管理若しくは国外廃棄物若しくは国外廃棄物であることの疑いのある物の輸入若しくは廃棄物若しくは廃棄物であることの疑いのある物の輸出に関し、帳簿書類その他の物件を検査させ、又は試験の用に供するのに必要な限度において廃棄物若しくは廃棄物であることの疑いのある物を無償で収去させることができる。
- 3.前二項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
- 4.第一項及び第二項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
この条文の基本情報
立入検査とは何ですか?
定義立入検査とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第19条に定められた規定で、「都道府県知事又は市町村長は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、事業者、一般廃棄物若しくは産業廃棄物若しくはこれらであることの疑いのある物の収集、運…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第19条(立入検査)は、日本の廃棄物の処理及び清掃に関する法律に含まれる条文です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第19条の条文原文は「都道府県知事又は市町村長は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、事業者、一般廃棄物若しくは産業廃棄物若しくはこれらであることの疑いのある物の収集、運…」で始まります。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第19条は第四章 雑則に置かれています。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の公布日は昭和45年12月25日です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第19条の前の条は廃棄物の処理及び清掃に関する法律第18条です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第19条の次の条は廃棄物の処理及び清掃に関する法律第19条の2です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第19条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第19条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137 - 本サイト収録
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第19条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/345AC0000000137/19
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点廃棄物処理法19条は、自治体や環境大臣の職員が事業者等の事務所・車両に立ち入り、帳簿書類を検査し、廃棄物の疑いのある物を無償で収去できると定める。
Q · 県の職員が予告なしに立入検査に来たら、断ることはできる?
断れない。拒否や妨害は30万円以下の罰金の対象
廃棄物処理法19条1項により、都道府県知事・市町村長は、法律の施行に必要な限度で、職員を事業者や処理業者の事務所・事業場・車両等に立ち入らせ、帳簿書類を検査させることができます。検査を拒み、妨げ、忌避すると同法30条で30万円以下の罰金の対象となり、同法32条の両罰規定で法人も処罰されえます。一方、職員は身分証明書を提示する義務を負い(3項)、この権限を犯罪捜査のために使うことはできません(4項)。
解説
令状も予約もない。それでも自治体の職員は、あなたの会社の事務所、倉庫、トラックの荷台にまで入り、マニフェスト(産業廃棄物管理票:誰から誰へ廃棄物が渡ったかの伝票)や契約書を見せるよう求めることができる。根拠は廃棄物処理法19条である。対象は処理業者だけではない。「事業者」、つまりゴミを出す側のあらゆる会社も含まれる。飲食店も工務店もクリニックも対象になる。さらに「廃棄物であることの疑いのある物」まで検査でき、試験に必要な量なら無償で持ち帰れる。「これは売り物だ」と言い張っても、検査を止める盾にはならない。拒否したり妨害したりすれば、それ自体が30万円以下の罰金の対象になる(同法30条)。一方で、職員は身分証明書を提示しなければならず(3項)、この検査は犯罪捜査のためのものではない(4項)。職員が来た日に慌てるか、見せるべき書類と見せる義務の限界を分けて対応できるか。その差が、次に来る改善命令や許可取消しの重さを左右する。
法的な位置づけ
廃棄物処理法第19条は立入検査の根拠規定であり、都道府県知事・市町村長および環境大臣が、法律の施行に必要な限度で、職員に事業者・処理業者・輸出入者等の事業場や車両へ立ち入らせ、帳簿書類を検査させ、試料を無償で収去させる権限を定める。職員の証明書提示義務と、犯罪捜査目的の否定も併せて規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.職員の身分証明書を確認する 受付で職員の身分証明書の提示を求め、所属・氏名・来訪目的を記録する。19条3項で職員には提示義務がある。確認は正当な対応であり、拒否には当たらない
- 2.責任者不在でも現場へ案内する 社長や担当役員が不在でも「入れられない」と追い返さない。責任者に連絡しつつ、保管場所や車両への案内は始める。立入りを拒む言動は30条の検査拒否・忌避と評価されうる
- 3.求められた帳簿書類を提示する 委託契約書、マニフェスト(産業廃棄物管理票)、帳簿、保管場所の写真などを提示する。日頃から一か所にまとめておくと、検査が短く済み、協力的と評価されやすい
- 4.閲覧書類と収去試料の控えを残す 閲覧・写しを取られた書類と、収去された試料の種類・量を一覧で控える。可能であれば同一試料を自社でも保管し、分析結果に異議があるとき独自に検査に出せるようにする
- 5.指摘事項に書面で対応する 違反を指摘されたら、改善計画を書面で早めに提出する。刑事告発の可能性がある場合は、その時点で弁護士に相談し、以後の説明内容を整理する
よくある質問 AI による整理
Q1廃棄物処理法の立入検査とは?
自治体や環境省の職員が、事業者や処理業者の事務所・車両等に立ち入り、帳簿書類や廃棄物の保管状況を調べる行政調査です。根拠は廃棄物処理法19条です。
Q2立入検査は令状なしでできる?
できます。19条の立入検査は行政調査であり、裁判所の令状は不要です。ただし法律の施行に必要な限度に限られ、職員は身分証明書を提示しなければなりません。
Q3立入検査を拒否したらどうなる?
検査の拒否・妨害・忌避は廃棄物処理法30条により30万円以下の罰金の対象です。32条の両罰規定により、従業員の行為でも会社に罰金が科されえます。
Q4排出事業者も立入検査の対象になる?
なります。19条1項は検査対象として「事業者」を明記しています。処理を業者に委託していても、委託契約書やマニフェストの保存状況は排出事業者側が調べられます。
Q5立入検査で持ち帰られた廃棄物は返ってくる?
試験に必要な限度で無償収去できると条文にあるため、対価は支払われません。必要な限度を超える量の収去には根拠がありません。
Q6立入検査の結果は刑事事件に使われる?
4項は立入検査の権限を犯罪捜査のために認められたものと解してはならないと定めています。ただし得た資料が後の刑事手続で使われることが直ちに違法とはされていません。
Q7産業廃棄物の立入検査はどこが行う?
産業廃棄物は主に都道府県(政令市を含む)、一般廃棄物は市町村が担当します。再生利用認定業者や輸出入関係者には環境大臣の職員も立ち入れます(2項)。
Q8立入検査の職員が本物か確認できる?
確認できます。19条3項により、立入検査をする職員は身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければなりません。所属と氏名を記録しておきましょう。
この条文についての質問 AI による整理
Q1社長がいないので後日にしてもらえませんか、って言うのはアウトですか?
日程調整のお願いそのものが直ちに拒否になるわけではない。ただし、敷地に入れない・書類を出さない状態が続けば、30条の検査拒否・忌避と評価されうる。実務のポイント:職員は協力的かどうかを必ず記録に残し、その評価は後の行政処分で指導にとどめるか命令まで進めるかの判断材料になる。責任者不在でも現場の案内だけはしておくほうが、結果的に守りは固い
Q2持っていかれたサンプル、あとでお金は払ってもらえるんですか?
払われない。1項・2項は「試験の用に供するのに必要な限度において」「無償で」収去できると明記している。ただし必要な限度を超える量は根拠を欠く。実務のポイント:収去の際に同じ試料を自社でも保管しておくと、分析結果に異議があるとき独自に検査に出せる。この一手を知らずに、行政の分析結果だけで改善命令を受け入れてしまう事業者は多い
間違えやすい点 AI による整理
- 「うちはゴミを出しているだけで、処理業者じゃないから関係ない」と思っている経営者が多い。だが1項は検査対象の筆頭に「事業者」を挙げている。産業廃棄物を処理業者に任せていても、委託契約書とマニフェストの保存状況は排出事業者自身が検査される
- 立入検査を拒むと罰金になることは知っていても、その罰金に両罰規定(同法32条:従業員の違反で会社にも罰金が科される仕組み)がかかることは見落とされがちである。現場の担当者が「今日は無理です」と追い返した一言が、会社の前科につながりうる。問題は罰金額の大小ではない。許可業者なら欠格要件や入札資格など、事業そのものに響く点である
- 「警察じゃないから黙っていればいい」という考え方は、問いの立て方がずれている。4項は検査を犯罪捜査に使うことを禁じているが、判例上、行政調査で得た資料が後に刑事手続で使われることは直ちには違法とされていない(最決平成16.1.20、税務調査の事案)。黙るか話すかではなく、何を記録に残すかを考えるべきである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 行政の手段 | 19条:職員が現地に立ち入り、帳簿書類を検査・試料を収去 | 18条:事業者等に報告を求める(報告徴収) 19条の5:生活環境保全上の支障の除去等を命じる(措置命令) |
| 段階 | 情報収集(現場での直接調査) | 情報収集(書面等での報告) 処分(調査結果を踏まえた命令) |
| 応じない場合 | 検査拒否・妨害・忌避は30条で罰金 | 報告拒否・虚偽報告は30条で罰金 命令違反はより重い刑事罰の対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも主管機関が公私の場所に立ち入り、廃棄物の清理状況を検査し試料を採取できる。規避・妨害・拒絶には罰則がある点も日本と共通
韓国も環境部長官・自治体首長による報告徴収と出入検査を一条にまとめて規定し、検査員の証票提示を義務付ける
ドイツ循環経済法は監督官庁の立入権と書類閲覧権を定め、事業者に受忍・協力義務を課す
米国では有害廃棄物の取扱施設に対する立入・記録閲覧・試料採取の権限を定める。第4修正との関係で行政令状の議論がある点が日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 月曜の朝9時、県の環境部局の職員2名が工場の受付に来た。「産業廃棄物の保管状況を見せてください」。社長は出張中で、担当者は「上の許可がないと入れられない」と言って帰そうとする。その一言が検査の拒否と受け取られる危険がある
- 安く引き取ってくれる回収業者に解体現場の廃材を任せていたら、その業者の置き場に県の立入検査が入った。帳簿にあなたの会社名が載っていて、翌週には、あなたの事務所にも排出事業者として検査が来る。委託基準を守っていたか、マニフェストは揃っているか、証明するのはあなたの側である
- 自宅の裏の空き地に、夜ごとトラックが土砂のようなものを運び込んでいる。市に通報すれば、この条文を根拠に職員が現地へ入り、試料を持ち帰って分析できる。住民が自分で敷地に入る必要はない
- もし「有価物として買い取っている」と書類を整えた中古品の輸出ヤードに、環境省の職員が来たら、どうなる? 2項により、輸出しようとする者の事業場も検査対象になる。「中古品だ」という主張は、検査を拒む理由にならない
取るべき行動
被害を受けた側:近隣の不法投棄や悪臭、夜間搬入に悩む住民の立場:1. 日時・車両ナンバー・写真・動画を記録する2. 市町村(一般廃棄物)または都道府県(産業廃棄物)の担当課へ書面で通報し、立入検査を求める3. 検査後、改善命令や措置命令(同法19条の5等)が出たか情報公開請求で確認する4. 健康被害や財産被害があれば、民法709条による損害賠償を別の手続として検討する
訴えられた側:検査を受ける事業者の立場:1. 身分証明書の提示を求め、所属と氏名を記録する2. 拒否・妨害と取られる言動を避け、責任者不在でも案内はする3. 閲覧された書類と収去された試料の一覧を控える4. 違反を指摘されたら、改善計画を書面で早めに出す5. 刑事告発の可能性があれば、その時点で弁護士に相談し、以後の説明内容を整理する
時効(請求できる期限):立入検査そのものに期限はない。検査拒否罪(同法30条、罰金刑)の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)で、拒否行為の時から起算する。検査後の行政処分に不服があれば、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)である
学説
通説:立入検査は行政調査であり令状は不要だが、「法律の施行に必要な限度」という目的・範囲の限定に服する。調査に名を借りた犯罪捜査は4項により許されず、比例原則の観点から必要な範囲を超える検査や収去は違法となりうる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和45年(1970年) 新設:廃棄物の処理及び清掃に関する法律の制定とともに、立入検査の規定が設けられた
- 2.平成16年(2004年) 改正:廃棄物が地下にある土地の指定区域制度(15条の17以下)の導入に伴い、同項の政令で定める土地の状況や指定区域内の土地の形質の変更も立入検査の対象に加えられた
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