廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第9条の4(周辺地域への配慮)
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第八条第一項の許可を受けた者、第九条の三第一項の規定による届出をした市町村及び第九条の三の三第一項又は第二項の規定による届出をした者(以下「一般廃棄物処理施設の設置者」という。)は、当該一般廃棄物処理施設に係る周辺地域の生活環境の保全及び増進に配慮するものとする。
この条文の基本情報
周辺地域への配慮とは何ですか?
定義周辺地域への配慮とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の4に定められた規定で、「第八条第一項の許可を受けた者、第九条の三第一項の規定による届出をした市町村及び第九条の三の三第一項又は第二項の規定による届出をした者(以下「一般廃棄物処理施設の…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の4(周辺地域への配慮)は、日本の廃棄物の処理及び清掃に関する法律に含まれる条文です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の4の条文原文は「第八条第一項の許可を受けた者、第九条の三第一項の規定による届出をした市町村及び第九条の三の三第一項又は第二項の規定による届出をした者(以下「一般廃棄物処理施設の…」で始まります。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の4は第二章 一般廃棄物に置かれています。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の公布日は昭和45年12月25日です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の4の前の条は廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の3の4です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の4の次の条は廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の5です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第9条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137 - 本サイト収録
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第9条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/345AC0000000137/9_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点廃棄物処理法9条の4は、許可を受けた者や届出をした市町村など一般廃棄物処理施設の設置者に、周辺地域の生活環境の保全及び増進への配慮を求める。罰則はない。
Q · 清掃工場や処分場の運営者には、近所の環境に配慮する法的な義務があるの?
配慮責務はあるが罰則はなく、他の条文と組み合わせて効く
廃棄物処理法9条の4は、許可を受けた民間業者、届出をした市町村などの一般廃棄物処理施設の設置者に、周辺地域の生活環境の保全と増進に配慮するよう求めています。本条に罰則はなく、単独で工事を止める力もありません。ただし、8条の2は周辺地域の生活環境への適正な配慮を許可基準としており、維持管理記録の閲覧(8条の4)や改善命令(9条の2)と組み合わせることで、設置者に具体的な対応を求める根拠になります。
解説
「配慮するものとする」。罰則も命令も付いていない、やわらかい語尾である。だから多くの住民は本条を読み流し、多くの設置者は努力目標として引き出しにしまう。しかし、本条が責務を課す相手ははっきり三者に絞られている。8条1項の許可を受けた民間の設置者、9条の3第1項で届出をした市町村、そして9条の3の3の特例届出をした者である。清掃工場や最終処分場を運営するのが役所でも民間業者でも、周辺の生活環境の「保全」だけでなく「増進」まで視野に入れる責務を負う。本条だけで工事の差止めを勝ち取れるわけではない。だが、8条の2の許可基準(周辺地域の生活環境への適正な配慮)、許可段階の意見書、維持管理記録の閲覧と組み合わせると、あなたの要望は単なる「お願い」ではなくなる。「法律が設置者に求めている配慮を、具体的にどう果たすのか」という問いに変わる。住民説明会でどの言葉を使うかで、相手の答え方は変わる。
法的な位置づけ
廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の4は、8条1項の許可を受けた者、9条の3第1項の届出をした市町村及び9条の3の3の届出をした者を「一般廃棄物処理施設の設置者」と定め、これらの者に対し、当該施設に係る周辺地域の生活環境の保全及び増進に配慮する責務を課す規定である。罰則を伴わない配慮規定として位置付けられる。
手順
- 1.交渉相手を特定する 問題の施設の種類と設置主体を確認する。許可を受けた民間業者か、届出をした市町村かによって、要望先と監督官庁が変わる
- 2.記録を集める 維持管理記録の閲覧(8条の4)や公表情報で測定値を入手し、異臭・騒音・水質の変化を日付と写真つきで記録する。請求は期間と測定項目を特定して書面で行う
- 3.設置者に書面で対策を求める 本条と8条の2を示し、搬入ルート、搬入時間、測定頻度、記録公開の方法など具体的な対策を書面で要望する。回答も必ず書面で残す
- 4.行政・司法手段を検討する 改善がなければ監督官庁に改善命令等(9条の2)の発動を求める。被害が重大な場合は、人格権に基づく差止めや許可取消訴訟を弁護士と検討し、出訴期間に注意する
よくある質問 AI による整理
Q1廃棄物処理法9条の4とは?
一般廃棄物処理施設の設置者に、周辺地域の生活環境の保全と増進への配慮を求める規定です。対象は許可業者、届出をした市町村、特例届出者の三者です。
Q2ごみ処理場の建設に反対する方法は?
許可申請の告示・縦覧期間中に生活環境保全上の意見書を出すのが最も効果的です。8条の2の許可基準と本条を引用し、具体的な懸念を書きます。
Q3清掃工場の臭いがひどい どこに相談?
まず設置者に書面で対策を求め、改善がなければ監督官庁に改善命令等(9条の2)の発動を求めます。市町村が設置者の場合は都道府県が相手になり得ます。
Q4ごみ処理施設の測定データは見られる?
設置者は維持管理記録を備え置き、生活環境の保全上利害関係を有する者の閲覧に応じる必要があります(8条の4)。期間と項目を特定して請求します。
Q5最終処分場の近くに住むと違法な被害を受けたら賠償請求できる?
受忍限度を超える被害であれば、人格権侵害や不法行為に基づく損害賠償・差止めを請求できる余地があります。本条は設置者の責務を示す補強材になります。
Q6市町村の清掃工場も配慮義務を負う?
負います。9条の3第1項の届出をした市町村は本条の「設置者」に含まれ、民間業者と同じく周辺地域の生活環境への配慮責務の名宛人です。
Q7配慮するものとする とはどういう意味?
義務の内容を具体的に特定しない努力的な責務を示す法令用語です。罰則や直接の請求権は伴いにくいものの、行政判断や訴訟で考慮される事情になります。
Q8ごみ処理施設の許可取消訴訟 いつまで?
処分を知った日から6か月以内、かつ処分の日から1年以内に提起する必要があります(行政事件訴訟法14条)。正当な理由がある場合の例外があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1近所の清掃工場、全然配慮してないと思うんですけど、この条文で訴えられますか?
本条だけを根拠に勝つのは難しい。「配慮するものとする」は具体的な行為を特定していないため、直接の請求権とは扱われにくい。実際の武器になるのは、8条の2違反を理由とする取消訴訟や、人格権に基づく差止め・損害賠償である。実務のポイント:本条は訴状の主役ではなく、設置者の不誠実さを示す背景事情として効く。苦情とその回答を時系列で保存しておくことが、そのまま証拠になる
Q2市と住民で結んだ協定って、結局ただの紳士協定じゃないの?
そうとは限らない。最判平成21.7.10は、町と産業廃棄物処分業者が結んだ公害防止協定について、処分場の使用期限を定めた条項を有効と認め、その法的拘束力を否定した原審を破棄した。実務のポイント:協定は、本条の「配慮」を具体的な数字と期限に落とし込む道具になる。施設の更新や増設の交渉は、測定頻度、操業期限、情報公開を協定に書き込ませる最大の好機である
Q3焼却施設のダイオキシンの数値って、住民でも見られるんですか?
見られる可能性は高い。8条の4は、設置者に維持管理記録を備え置くことと、生活環境の保全上利害関係を有する者の閲覧に応じることを求めている。一定の施設には公表義務もある(8条の3第2項、現行条文を要確認)。実務のポイント:請求は「どの期間の、どの測定項目か」を特定して書面で行う。漠然と「全部見せてほしい」と頼むと、窓口で時間を稼がれやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「努力規定だから意味がない」と思われがちだが、その評価は半分しか当たっていない。本条そのものに罰則はない。しかし、8条の2は「周辺地域の生活環境への適正な配慮」を許可の要件にしている。配慮が口先だけだったという事実は、許可の違法性や改善命令の必要性を主張するときの材料になる
- 「本条違反で工事を止められるか」とよく聞かれるが、問いの立て方が違う。本条にも、これに直結する命令にも工事を止める力はない。止める力をもつのは、許可基準を満たさない許可に対する取消訴訟と、受忍限度(社会生活上がまんすべき限度)を超える被害に対する人格権に基づく民事差止めである。本条は、それらの主張の中で設置者の責務を示す補強材として働く
- 住民から見れば市町村は味方でも、法律から見れば、清掃工場をもつ市町村は本条の名宛人、つまり配慮義務を負う「設置者」の側に立つ。役所に相談すれば守ってくれるという期待と、役所自身が当事者だという構造にずれがある。そこに気付かないと交渉相手を取り違え、時間だけを失う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 9条の4:設置者の周辺環境への配慮責務(努力的規定) | 8条の2:許可基準(周辺地域の生活環境への適正な配慮を含む) 9条の2:改善命令・使用停止命令 |
| 名宛人 | 許可業者・届出をした市町村・特例届出者 | 許可権者(都道府県知事)が審査 監督官庁が設置者に発する |
| 強制力 | 罰則なし、単独では差止め不可 | 基準不適合なら許可されない、違法な許可は取消訴訟の対象 命令違反には罰則あり |
| 住民にとっての使い方 | 交渉・意見書で設置者の責務を示す根拠 | 意見書・取消訴訟で許可の適否を争う 監督官庁に命令発動を求める |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では焼却施設等の周辺住民への回饋(還元)制度が運用されている。日本の本条のような一般的な配慮責務の条文形式との対応関係は個別に確認が必要
韓国は処理施設の周辺地域支援を独立の法律で制度化しており、配慮を努力的規定にとどめる日本より具体的な支援の仕組みをもつ
ドイツでは廃棄物処理施設の多くが連邦イミッション防止法の許可対象となり、周辺への影響は許可要件として審査される
米国では固形廃棄物処分場の基準は連邦法の枠組みの下で主に州が運用し、立地をめぐっては環境正義の観点からの議論もある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 隣町の山林に一般廃棄物の最終処分場を造る計画が告示された。縦覧期間は1か月、意見書の締切はその後2週間。残り10日で、あなたの懸念を公式の記録に残せる窓口は閉じる
- 清掃工場の建替えで、ごみ収集車の搬入ルートが子どもの通学路に変わったら、どうなるか。本条の「周辺地域の生活環境」には交通や騒音も含まれうる。ルート変更や搬入時間の制限を求めるとき、設置者の配慮責務を正面から根拠として示せる
- あなたは許可を受けた民間業者として焼却施設を運営している。近隣から臭気の苦情が三週続けて届いた。記録を出し渋れば、苦情は監督官庁への通報と改善命令の要請に変わる。先に測定値を開示して対策を示す方が、結局は安くつく
- 処分場の近くの家を買った翌年、雨のあとだけ近くの小川が濁る。最初に請求すべきなのは謝罪ではない。水質の測定記録である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 施設の種類と設置主体(許可を受けた民間業者か、届出をした市町村か)を確認し、交渉相手を特定する2. 維持管理記録の閲覧(8条の4)や公表情報で測定値を集め、異臭・騒音・水質の変化を日付入りで記録する3. 設置者に本条と8条の2を示し、具体的な対策を書面で求める4. 改善がなければ監督官庁に改善命令等(9条の2ほか)の発動を求める。被害が重大なら、人格権に基づく差止めや許可取消訴訟を弁護士と検討する
訴えられた側:1. 本条に罰則はないが、苦情への対応記録は改善命令や変更許可の判断材料になると心得る2. 測定データと維持管理計画の遵守状況を先に開示し、説明会を定期的に開く3. 搬入時間、ルート、臭気対策など低コストの改善をすぐに実施し、書面に残す4. 住民との公害防止協定を検討する。協定は法的拘束力をもちうるため、履行できる範囲で約束する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。許可処分の取消訴訟は、処分を知った日から6か月以内、かつ処分の日から1年以内に提起する(行政事件訴訟法14条)。人格権侵害による損害賠償は、損害および加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年)、不法行為の時から20年(民法724条、724条の2)。許可申請に対する意見書は、縦覧期間の満了後2週間以内に提出する(8条6項、最新の改正状況をご確認ください)
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第8条一般廃棄物処理施設の設置許可
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第8条の2周辺地域への適正配慮を許可基準化
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第8条の4維持管理記録の備置きと閲覧
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第9条の2施設の改善命令・使用停止命令
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第9条の3市町村設置施設の届出手続
- 環境影響評価法 第2条大規模処分場等の環境アセスメント
- ダイオキシン類対策特別措置法 第2条廃棄物焼却炉を特定施設として規制
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