水質汚濁防止法 第25条(国の援助)
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- 国は、公共用水域及び地下水の水質の汚濁の防止に資するため、特定事業場における汚水等の処理施設の設置又は改善につき必要な資金のあつせん、技術的な助言その他の援助に努めるものとする。
- 2.前項の措置を講ずるにあたつては、中小企業者に対する特別の配慮がなされなければならない。
この条文の基本情報
国の援助とは何ですか?
定義国の援助とは、水質汚濁防止法第25条に定められた規定で、「国は、公共用水域及び地下水の水質の汚濁の防止に資するため、特定事業場における汚水等の処理施設の設置又は改善につき必要な資金のあつせん、技術的な助言その他の援助に…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 水質汚濁防止法第25条(国の援助)は、日本の水質汚濁防止法に含まれる条文です。
- 水質汚濁防止法第25条の条文原文は「国は、公共用水域及び地下水の水質の汚濁の防止に資するため、特定事業場における汚水等の処理施設の設置又は改善につき必要な資金のあつせん、技術的な助言その他の援助に…」で始まります。
- 水質汚濁防止法第25条は第五章 雑則に置かれています。
- 水質汚濁防止法の公布日は昭和45年12月25日です。
- 水質汚濁防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 水質汚濁防止法第25条の前の条は水質汚濁防止法第24条の2です。
- 水質汚濁防止法第25条の次の条は水質汚濁防止法第26条です。
- 水質汚濁防止法第25条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第25条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000138 - 本サイト収録
水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第25条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/345AC0000000138/25
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点水質汚濁防止法25条は、国が特定事業場の汚水処理施設の設置・改善について資金のあっせんや技術的助言などの援助に努めると定め、中小企業への特別の配慮を求める規定である。
Q · 排水処理設備を更新したいけど、国から補助金はもらえるの?
補助金の請求権はなく、国の援助は努力義務にとどまる
水質汚濁防止法25条は、特定事業場の汚水等処理施設の設置・改善について、国が資金のあっせんや技術的な助言などの援助に「努める」と定める努力義務の規定です。特定の補助金を約束するものではなく、事業者が援助を請求する権利も生じません。実務では日本政策金融公庫の融資や自治体の制度融資が受け皿となります。2項の中小企業への特別配慮は援助の手厚さの話であり、排水基準(12条)を緩めるものではありません。
解説
「国は援助に努めるものとする」。行政法によくある、読み飛ばされがちな一文である。だが工場、食品加工場、クリーニング店などを営むあなたにとって、この二つの項は排水処理設備への投資計画を左右する。押さえるべき点は三つある。第一に、国が負うのは「努める」義務、つまり努力義務(できる限り取り組むという目標型の義務)である。あなたが「援助しろ」と国に請求できる権利は、ここからは生まれない。第二に、援助の中身は「資金のあつせん」(融資先を紹介し、橋渡しすること)と技術的な助言である。設備代を国が肩代わりする約束ではない。第三に、2項は中小企業への特別の配慮を国に求めているが、これは援助をどれだけ手厚くするかの話である。排水基準(第12条)を中小企業だけ緩める規定ではない。実際の受け皿は、日本政策金融公庫の環境関連融資や自治体の制度融資などの形で用意されている。改善命令(第13条)を受けてから慌てるのではなく、命令が出る前に融資と助言の窓口に相談した事業者が、低利の資金で設備を更新できる。
法的な位置づけ
水質汚濁防止法25条は、公共用水域及び地下水の水質汚濁防止に資するため、特定事業場における汚水等の処理施設の設置又は改善について、国が必要な資金のあっせん、技術的な助言その他の援助に努めることを定める努力義務規定である。2項は、当該措置を講ずるにあたり中小企業者に対する特別の配慮を要求する。
手順
- 1.自社の特定施設と測定記録を点検する 施行令の特定施設に該当する設備を洗い出し、14条に基づく排出水の測定記録を確認する。排水基準に近づいている項目がないかを把握する
- 2.自治体の環境部局に技術相談する 管轄の都道府県・政令市の環境部局に、処理施設の改善方法について技術的助言を求める。本条の趣旨を示し、利用できる支援制度の紹介も併せて依頼する
- 3.融資窓口に並行して相談する 技術相談と同じ週のうちに、日本政策金融公庫や自治体の制度融資窓口に資金調達を相談する。中小企業向けの融資枠や利子補給の有無も確認する
- 4.改善計画と資金計画を書面で提出する 行政指導の段階で、改善の工程と資金の手当てを書面にまとめて環境部局に示す。命令前に自主的な改善の道筋を示すことが重要
よくある質問 AI による整理
Q1水質汚濁防止法25条とは何を定めた条文ですか?
特定事業場の汚水等処理施設の設置・改善について、国が資金のあっせんや技術的助言などの援助に努めると定めた条文です。2項で中小企業への特別配慮を求めています。
Q2排水処理設備の更新に使える融資はありますか?
日本政策金融公庫の環境関連融資や、都道府県・市町村の制度融資、利子補給などが代表例です。内容や要件は年度・自治体ごとに異なるため窓口で確認が必要です。
Q3資金のあっせんとはどういう意味ですか?
国が直接お金を出すことではなく、融資を受けられる先を紹介し橋渡しすることを指します。設備費用を負担するのはあくまで事業者自身です。
Q4排水処理の技術相談はどこでできますか?
まずは事業場を管轄する都道府県または政令市の環境部局が窓口になります。地域によっては公設試験研究機関などが技術相談に応じている場合もあります。
Q5特定施設とは何ですか?
汚水や廃液を排出する施設として水質汚濁防止法施行令で定められた施設です。メッキ施設や豆腐製造の湯煮施設なども含まれ、事業規模では判断されません。
Q6排水基準違反の罰則はどうなっていますか?
排水基準に適合しない排出水の排出は、改善命令を経なくても31条により処罰の対象となりえます。援助制度があっても違反の責任は免れません。
Q7排水設備の融資はいつ申し込むべきですか?
違反が発覚する前、特に排水基準強化の改正が公表されてから施行されるまでの猶予期間が有効です。発覚後では審査や工事が期限に間に合わない恐れがあります。
Q8個人経営の小さな店にも水質汚濁防止法は適用されますか?
特定施設を設置して公共用水域に排水していれば、店の規模に関係なく届出などの義務が生じます。生活環境項目の排水基準は排水量で適用範囲が区切られます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1小さい町工場なんですけど、排水設備の補助金って国からもらえるんですか?
本条は援助に「努める」義務を国に課すだけで、特定の補助金を約束してはいない。実務の中心は、日本政策金融公庫の融資や、自治体の制度融資・利子補給である。実務のポイント:自治体の制度融資には年度ごとの予算枠があり、年度後半には枠が細ることがある。設備更新を考えているなら、年度初めに相談するほうが通りやすい(制度内容は自治体ごとに要確認)
Q2中小企業だと、排水基準がゆるくなったりしませんか?
ならない。2項の配慮は援助の段階の話であり、基準を超えれば第12条違反、第31条の処罰対象である。実務のポイント:線が引かれるのは企業規模ではなく排水量である。排水基準のうち生活環境項目は、日平均排水量50立方メートル以上の事業場に適用される(排水基準を定める省令)。有害物質は排水量に関係なく適用され、都道府県が上乗せ条例でさらに厳しくしている地域もある
Q3国が援助してくれなかったら、それを理由に訴えられますか?
現実的には難しい。「努めるものとする」は努力義務であり、個々の事業者に援助を求める権利を与えていない。実務のポイント:訴訟の根拠にはならなくても、窓口で本条を示して「どの制度が使えるか紹介してほしい」と求めることには意味がある。技術助言や融資のあっせんは本条が想定する行政の役割そのものであり、担当者も門前払いはしにくい
間違えやすい点 AI による整理
- 「国が援助すると法律に書いてあるのだから、申請すれば補助金が出る」と思われがちである。実際には、本条が定めるのは資金の「あつせん」と助言に努める義務にすぎない。特定の給付を約束してはいない。断られても、本条を根拠に国を訴えて援助を勝ち取ることは現実的ではない
- 「中小企業は特別の配慮を受けるのだから、排水基準も多少は大目に見てもらえるのでは」という問いの立て方が、そもそも間違っている。配慮されるのは援助の段階であって、規制の段階ではない。基準を超えた排水は、企業規模に関係なく第12条違反であり、第31条の罰則が待っている
- 援助制度があることを知っている事業者は少なくない。見落とされているのは、違反が発覚した後では、融資の審査期間も工事日程も間に合わないという時間の問題である。制度はあっても、使えるのは違反の前だけという場面が多い
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 25条:国の努力義務(援助に努める) | 12条:事業者の排水基準遵守義務 13条:都道府県知事の改善命令等 |
| 義務を負う者 | 国 | 排出水を排出する者 命令を受けた特定事業場の設置者 |
| 違反した場合 | 罰則なし、事業者の援助請求権も生じない | 31条により直罰の対象となりうる 命令違反は罰則の対象 |
| 中小企業の扱い | 援助の段階で特別の配慮を要する | 企業規模による基準の緩和なし 企業規模による免除なし |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も事業者の排水規制を中心に置き、汚染防治設備への輔導・奨励を行政の役割とする。費用負担は事業者側に残る構造は日本と類似
ドイツは直接の援助ではなく、処理施設への投資費用を排水賦課金と相殺できる仕組みで設備更新を促す。経済的インセンティブ型の設計
米国は州の回転基金(SRF)を通じた低利融資で処理施設整備を支援する。主な対象は公共の処理施設である点が日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自治体の立入検査で排水の数値超過を指摘され、改善計画の提出期限まであと30日。処理設備の更新見積もりは800万円、手元資金はない。どこから資金を引けばいいのか? 答えは一つではない。都道府県の環境部局に技術相談をしながら、同じ週のうちに公庫の窓口にも融資を相談する。窓口を一つずつ回っていては期限に間に合わない
- 先代から継いだ町のメッキ工場。排水処理槽は昭和の設備のまま、「昔からこれで問題なかった」と思っている。だがあなたは、排水基準違反は改善命令を待たずにそのまま処罰の対象になりうる(第31条)ことを知らない。援助を使った設備更新が効くのは、違反が発覚する前である
- 豆腐店の二代目。「うちは小さいから関係ない」と思っていたが、豆腐製造の湯煮施設は特定施設として施行令に掲げられている。公共用水域に排水していれば、届出の義務は店の規模では免除されない
- 川沿いに住むあなたの家の前で、ある朝、魚が何匹も浮いていた。上流の工場を問い詰めたくなる。だが本条は工場を支援する規定であり、あなたの請求の根拠にはならない。住民側が使うのは、自治体への通報と、有害物質による健康被害であれば無過失責任(第19条)の規定である。それでも工場に融資制度があると伝えると、改善の話は早く進みやすい
取るべき行動
被害を受けた側:排水被害を受けた周辺住民の場合:1. 異臭、水の変色、魚の死などを日時が分かる形で撮影する。採水は自治体に依頼する2. 都道府県(政令市)の環境部局に通報し、立入検査(第22条)を求める3. 有害物質による健康被害であれば、第19条により事業者の過失を立証しなくても賠償を請求できる4. 本条は住民の請求根拠にはならないが、事業者に援助制度があると伝えると、改善の協議が現実的になりやすい
訴えられた側:規制を受ける事業者の場合:1. 自社の特定施設と排出水の測定記録(第14条)を点検する2. 基準を超えそうな兆しがあれば、命令が出る前に自治体の環境部局と日本政策金融公庫に相談する3. 中小企業であれば、2項の配慮を踏まえた中小企業向けの融資枠や技術相談があるかを確認する4. 改善計画と資金計画を書面にまとめ、行政指導の段階で提出する
時効(請求できる期限):本条そのものに期限や時効はない(努力義務の規定)。ただし排水基準違反は第31条により改善命令を経ずに処罰対象となりうるため、事実上の期限は「次の測定または立入検査まで」である。被害者が損害賠償を請求する場合は、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)と不法行為の時効(民法724条)が問題になる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:「努めるものとする」と定める本条は国の努力義務規定であり、個々の事業者に援助を求める具体的権利を付与するものではない。援助の内容・程度は国の政策判断に委ねられる
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