水質汚濁防止法 第8条(計画変更命令等)
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- 都道府県知事は、第五条第一項若しくは第二項の規定による届出又は前条の規定による届出(第五条第一項第四号若しくは第六号から第九号までに掲げる事項又は同条第二項第四号から第八号までに掲げる事項の変更に係るものに限る。)があつた場合において、排出水の汚染状態が当該特定事業場の排水口(排出水を排出する場所をいう。以下同じ。)においてその排出水に係る排水基準(第三条第一項の排水基準(同条第三項の規定により排水基準が定められた場合にあつては、その排水基準を含む。)をいう。以下単に「排水基準」という。)に適合しないと認めるとき、又は特定地下浸透水が有害物質を含むものとして環境省令で定める要件に該当すると認めるときは、その届出を受理した日から六十日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係る特定施設の構造若しくは使用の方法若しくは汚水等の処理の方法に関する計画の変更(前条の規定による届出に係る計画の廃止を含む。)又は第五条第一項若しくは第二項の規定による届出に係る特定施設の設置に関する計画の廃止を命ずることができる。
- 2.都道府県知事は、第五条の規定による届出があつた場合(同条第二項の規定による届出があつた場合を除く。)又は前条の規定による届出(第五条第一項第四号から第九号までに掲げる事項又は同条第三項第三号から第六号までに掲げる事項の変更に係るものに限る。)があつた場合において、その届出に係る有害物質使用特定施設又は有害物質貯蔵指定施設が第十二条の四の環境省令で定める基準に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から六十日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係る有害物質使用特定施設若しくは有害物質貯蔵指定施設の構造、設備若しくは使用の方法に関する計画の変更(前条の規定による届出に係る計画の廃止を含む。)又は第五条第一項若しくは第三項の規定による届出に係る有害物質使用特定施設若しくは有害物質貯蔵指定施設の設置に関する計画の廃止を命ずることができる。
この条文の基本情報
計画変更命令等とは何ですか?
定義計画変更命令等とは、水質汚濁防止法第8条に定められた規定で、「都道府県知事は、第五条第一項若しくは第二項の規定による届出又は前条の規定による届出(第五条第一項第四号若しくは第六号から第九号までに掲げる事項又は同条第二項第四…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 水質汚濁防止法第8条(計画変更命令等)は、日本の水質汚濁防止法に含まれる条文です。
- 水質汚濁防止法第8条の条文原文は「都道府県知事は、第五条第一項若しくは第二項の規定による届出又は前条の規定による届出(第五条第一項第四号若しくは第六号から第九号までに掲げる事項又は同条第二項第四…」で始まります。
- 水質汚濁防止法第8条は第二章 排出水の排出の規制等に置かれています。
- 水質汚濁防止法の公布日は昭和45年12月25日です。
- 水質汚濁防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 水質汚濁防止法第8条の前の条は水質汚濁防止法第7条です。
- 水質汚濁防止法第8条の次の条は水質汚濁防止法第8条の2です。
- 水質汚濁防止法第8条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第8条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000138 - 本サイト収録
水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第8条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/345AC0000000138/8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点水質汚濁防止法第8条は、特定施設の設置・変更届出を受理した日から60日以内に限り、排水基準等に適合しない計画について、都道府県知事が計画の変更や廃止を命じられると定める。
Q · 工場の設置届を出したら、役所に計画を止められることはあるの?
受理後60日以内なら計画変更・廃止を命じられ得る
水質汚濁防止法8条により、都道府県知事は特定施設の設置届出(5条)や変更届出(7条)を受理した日から60日以内に限り、排水基準に適合しない場合、特定地下浸透水が有害物質を含む場合、有害物質使用特定施設等が構造基準に適合しない場合に、計画の変更や設置計画の廃止を命じることができます。同じ60日間は9条により原則として着工もできません。期限後は13条の改善命令などに監督手段が切り替わります。
解説
六十日。工場や大型厨房、洗濯施設などを新設・変更する事業者と都道府県知事の間には、この数字をめぐる静かな攻防がある。第5条の設置届出や第7条の変更届出が出されると、知事は受理日から60日以内に限って審査し、次のいずれかに当たると判断すれば、計画の変更だけでなく設置計画そのものの廃止まで命じることができる。一つ目は排水口での排水基準(都道府県条例の上乗せ基準を含む)に合わない場合、二つ目は地下に浸透させる水が有害物質を含む場合、三つ目は有害物質を扱う施設が構造基準に届かない場合だ。行政が着工前に図面の段階で止められるのは、この期間だけである。あなたが事業者なら、届出は「出せば終わる書類」ではない。行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)を受ける土俵に上がる行為である。しかも第9条により、同じ60日間は原則として着工もできない。周辺住民の立場なら、懸念を伝えて最も効くのもこの60日間だ。稼働後は改善命令(13条)の段階に移り、すでに投じた設備費を前提にした、はるかに重い攻防になる。
法的な位置づけ
水質汚濁防止法8条は、特定施設の設置・変更届出に対する事前審査と計画変更命令を定める規定である。都道府県知事は届出の受理日から60日以内に限り、排水基準不適合、有害物質を含む特定地下浸透水、または有害物質使用特定施設・有害物質貯蔵指定施設の構造基準不適合を認めたとき、計画の変更または廃止を命じることができる。
手順
- 1.特定施設に該当するか確認する 新設・増設する設備が水質汚濁防止法施行令別表第一の特定施設、または有害物質使用特定施設・有害物質貯蔵指定施設に当たるかを確認する。下水道に放流する場合でも届出義務の有無を個別に確認する
- 2.都道府県の環境部局に事前相談する 正式届出の前に、排水量・処理方式・放流先・構造基準への対応について担当部局と協議する。条例の上乗せ排水基準も確認し、指摘事項を図面段階で修正する
- 3.設置・変更届出を提出し受理日を記録する 5条または7条の届出を提出し、受理日を工程表の起点として記録する。受理日から60日間は8条の命令があり得る期間であり、9条により原則として着工できない
- 4.期間短縮の申出と命令予告への対応 着工を急ぐ場合は9条2項の期間短縮を申し出る。命令の可能性を伝えられた場合は、弁明の機会に処理能力の計算書や代替案などの技術資料を提出する
よくある質問 AI による整理
Q1計画変更命令とは何ですか?
水質汚濁防止法8条に基づき、届出された特定施設の計画が排水基準や構造基準に合わない場合に、知事が着工前に計画の変更や廃止を命じる行政処分です。
Q2水質汚濁防止法の特定施設とはどんな施設?
汚水や廃液を排出する施設として施行令別表第一で指定されたものです。工場の製造設備のほか、旅館のちゅう房・入浴施設や自動式車両洗浄施設なども含まれます。
Q3特定施設の設置届出はいつまでに出す?
設置しようとするときに5条の届出が必要で、受理から60日を経過するまで着手できません(9条)。実務上は着工予定日の60日以上前に提出します。
Q460日の実施制限は短縮できる?
できます。届出内容が相当と認められれば、知事は9条2項により60日の期間を短縮できます。事前相談で論点を解消しておくと認められやすくなります。
Q5計画変更命令に違反したらどうなる?
30条の罰則の対象となり、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科され得ます。法人には両罰規定があります。最新の改正状況をご確認ください。
Q6計画変更命令に不服がある場合は?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、6か月以内に取消訴訟を提起できます。ただし争っている間も命令の効力は原則として続きます。
Q7水質汚濁防止法の構造基準とは?
有害物質使用特定施設や有害物質貯蔵指定施設について、地下浸透を防ぐため12条の4に基づき環境省令で定める床面・配管・貯槽等の構造や点検の基準です。
Q8特定地下浸透水とは何ですか?
有害物質使用特定施設を設置する特定事業場から地下に浸透する水で、有害物質使用特定施設に係る汚水等を含むものをいいます。有害物質を含む浸透は禁止されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1届出が受理されたら、もう工事始めちゃっていいんですよね?
駄目である。第9条1項により、受理日から60日を経過するまで特定施設の設置や変更には着手できない。この60日は、知事が本条の計画変更命令を出せる期間と重なっている。実務のポイント:計画の内容が相当と認められれば、第9条2項で期間を短縮してもらえる。事前相談で担当者の懸念を先に潰しておくと、短縮の話が通りやすい
Q260日過ぎたら、もう役所から何も言われないってことですか?
本条の計画変更命令は出せなくなるが、監督が終わるわけではない。稼働後に排水基準違反があれば直罰(12条・31条)の対象になり、改善命令や排出の一時停止命令(13条)も出される。実務のポイント:実務上、行政は正式な命令を出す前に、届出の補正や取り下げ・再提出を指導で促すことが多い。再提出すると受理日が変わり、60日の時計も最初から回り直す
Q3近所に工場ができるんですが、住民が止める方法ってあるんですか?
住民には本条の命令を申請する権利はない。それでも、受理から60日以内に具体的な根拠を添えて県へ意見を出せば、知事が命令を検討する材料になる。稼働後は、行政手続法36条の3の「処分等の求め」で改善命令を促す道がある。実務のポイント:届出書は情報公開請求で入手できる。排水量や処理方式の数字を押さえた意見書と感情だけの陳情とでは、担当者の動き方がまるで違う
間違えやすい点 AI による整理
- 「受付印を押されたのだから、実質的に許可が出た」と思われがちだが、逆である。水質汚濁防止法は許可制ではなく届出制を採っている。その代わりに、受理を起点とする60日の事前審査と命令の権限(本条)、そして同じ60日間の着工禁止(9条)を組み合わせている。受理はゴールではなく、審査のスタートの合図にすぎない
- 「排水は全部下水道に流すから、水質汚濁防止法の届出審査とは無縁だ」という問いの立て方そのものが危うい。排水を公共用水域(川・海など)に出さない事業場でも、有害物質使用特定施設や有害物質貯蔵指定施設を持っていれば、第5条3項の届出義務がある。そのうえで第2項の構造基準審査の対象になる。下水道側でも、下水道法上の届出が別に必要になる
- 事業者から見れば60日は単なる待ち時間だが、法律から見れば行政が事前に介入できる期限であり、その後は別の武器に切り替わる。期限を過ぎると本条の命令は出せなくなる。しかし排水基準違反は命令を待たずに直ちに刑事罰の対象になり(直罰制、12条・31条)、改善命令や排出の一時停止命令(13条)も控えている。「60日を逃げ切れば安全」と考えると、稼働初日から刑事リスクを背負ったまま操業することになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する時点 | 8条:届出受理から60日以内(着工前) | 9条:受理から60日間の着工禁止 13条:稼働後 |
| 内容 | 計画の変更・廃止を命じる権限 | 事業者に対する実施制限(短縮可) 改善命令・排出の一時停止命令 |
| 発動要件 | 排水基準不適合・特定地下浸透水の有害物質該当・構造基準不適合と認めるとき | 届出の受理により当然に発生 排水基準に適合しない排出水を排出するおそれがあるとき等 |
| 事業者側のコスト | 図面の修正で済むことが多い | 工期の待機 既設設備の改修・操業停止 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は事業が水污染防治措施計画の審査を受け、排放許可証を取得する許可制を採る。日本の届出制と期限付き命令の組み合わせよりも事前規制が強い
韓国は排出施設の設置に許可または届出を求め、特定有害物質を排出する施設などは許可制とする二層構造
ドイツは排水の水域への直接放流に許可(Erlaubnis)を要し、間接放流も許可対象とし得る。技術水準(Stand der Technik)が審査基準になる
米国は点源からの排出に NPDES 許可を要する許可制で、許可条件に排出制限とモニタリング義務が付される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方の老舗旅館を買い取ってリノベーションし、厨房と大浴場を倍に広げたらどうなるか。旅館業のちゅう房施設・洗濯施設・入浴施設は、政令で特定施設に指定されている(水質汚濁防止法施行令別表第一)。そのため変更届出(7条)が必要になり、提出した瞬間に60日の審査が始まる。排水処理の容量が足りないと判断されれば、図面の段階で計画変更を命じられる
- 届出を出して50日目に県から電話が来た。「排水処理の計画がこのままだと、命令を出すことになります」。着工予定日は来週だった
- 家の裏を流れる川の上流に食品工場の建設計画が持ち上がった。住民説明会では「法令に従って届出済みです」としか言われない。だが届出の受理日から60日が経つまでなら、知事は計画の変更を命じることができる。住民が県の環境部局へ具体的な懸念を書面で出すなら、その期限内でなければ意味が薄い
- M&A で買収した部品工場で、洗浄ラインの排水の一部を地下浸透させる更新計画が出てきた。浸透させる水が環境省令の要件に当たる有害物質を含めば、第1項により計画変更命令の対象になる。前のオーナーの時代に「ずっとこうしていた」は通用しない。デューデリジェンスで届出の履歴を確認していなかった買い手が、このリスクを負うことになる
- メッキ工場の環境担当に、設備更新の着工まで残り3週間しかない。受理から60日が過ぎるまで第9条で着工できないことに今気づいた。道は二つある。短縮(9条2項)を申し出るための資料をすぐに揃えるか、工事業者に日程の組み直しを頼むかだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 近隣に工場などの建設計画が出たら、県または政令市の環境部局に、第5条の届出が出ているか、受理日はいつかを確認する2. 届出書を情報公開請求で入手し、排水量・処理方法・放流先を読む3. 受理から60日以内に、河川や井戸の位置など具体的な根拠を示して意見書を出す4. 稼働後に違反が疑われる場合は、行政手続法36条の3に基づく「処分等の求め」で改善命令の発動を求める。有害物質による健康被害が出たときは、第19条の無過失損害賠償責任で請求できる
訴えられた側:1. 正式に届出を出す前に事前相談を行い、排水基準や構造基準に照らした指摘を図面の段階で片づけておく2. 受理後に命令を予告されたら、行政手続法上の弁明の機会に、処理能力の計算書や代替案といった技術資料を出す3. 命令が出たら、審査請求や取消訴訟で争うことはできる。ただし命令違反には罰則(30条、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、法人には両罰規定)があるため、争っている間の工事は止める(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):知事の命令権限:届出受理日から60日以内に限る(本条)。事業者の義務:設置の60日前までに届出(5条)。受理から60日を経過するまでは設置・変更に着手できない(9条1項、同条2項で短縮可)。命令に不服がある場合:処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
- 平成元年(1989年)改正 有害物質を含む水の地下浸透規制の導入に伴い、特定地下浸透水に関する命令要件が加えられたとみられる
- 平成23年(2011年)改正(平成24年6月施行) 有害物質使用特定施設・有害物質貯蔵指定施設の構造基準(12条の4)の新設に伴い、構造基準に適合しない場合の計画変更命令として第2項が加えられたとみられる
改正の年表
- 1.昭和45年(1970年) 新設:いわゆる公害国会で水質汚濁防止法が制定され、特定施設の届出制とあわせて、受理後の期間を限った計画変更命令の制度が設けられた
- 2.平成元年(1989年) 改正:有害物質を含む水の地下浸透規制の導入に伴い、特定地下浸透水に関する命令要件が加えられたとみられる
- 3.平成23年(2011年) 改正:有害物質使用特定施設・有害物質貯蔵指定施設の構造基準(12条の4)の新設に伴い、構造基準不適合を理由とする第2項が加えられたとみられる(平成24年6月施行)
- 水質汚濁防止法 第5条特定施設等の設置届出、命令審査の起点
- 水質汚濁防止法 第9条受理後60日間の実施制限と短縮
- 水質汚濁防止法 第12条の4有害物質使用特定施設等の構造基準遵守
- 水質汚濁防止法 第13条稼働後の改善命令・一時停止命令
- 水質汚濁防止法 第30条計画変更命令違反に対する罰則
- 行政手続法 第13条不利益処分前の弁明の機会付与
- 下水道法 第12条の3下水道放流事業場の特定施設届出
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