雇用保険法 第61条の11(給付制限)
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第六十一条の九の規定は、出生後休業支援給付について準用する。この場合において、同条第二項中「係る育児休業を」とあるのは「係る出生後休業(次条第一項に規定する出生後休業をいう。以下この項において同じ。)を」と、「新たに育児休業」とあるのは「新たに出生後休業」と、「同項の」とあるのは「前項の」と、「育児休業に」とあるのは「出生後休業に」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
給付制限とは何ですか?
定義給付制限とは、雇用保険法第61条の11に定められた規定で、「第六十一条の九の規定は、出生後休業支援給付について準用する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 雇用保険法第61条の11(給付制限)は、日本の雇用保険法に含まれる条文です。
- 雇用保険法第61条の11の条文原文は「第六十一条の九の規定は、出生後休業支援給付について準用する。」で始まります。
- 雇用保険法第61条の11は第三節 出生後休業支援給付に置かれています。
- 雇用保険法の公布日は昭和49年12月28日です。
- 雇用保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 雇用保険法第61条の11の前の条は雇用保険法第61条の10です。
- 雇用保険法第61条の11の次の条は雇用保険法第61条の12です。
- 雇用保険法第61条の11には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第61条の11 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116 - 本サイト収録
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第61条の11(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/349AC0000000116/61_11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点雇用保険法61条の11は、出生後休業支援給付に育児休業給付の給付制限(61条の9)を準用する規定。偽りその他不正の行為があれば支給されず、効力は出生後休業に係る給付に限られる。
Q · 出生後休業支援給付で不正受給と判断されたら、返せば終わりですか?
返還に加え、最大2倍の納付まで命じられます
終わりません。雇用保険法61条の11は同法61条の9を準用し、偽りその他不正の行為で出生後休業支援給付を受け、または受けようとした場合の不支給を定めます。さらに10条の4第1項の準用により、受給額の返還に加えて最大2倍に相当する額の納付を命じられうるため、合計で受給額の3倍まで膨らみ、国税徴収の例により強制徴収の対象となります。ただし61条の11の読み替えにより、不支給の効力は当該出生後休業に係る給付に区切られています。
解説
条文本体には、出生後休業支援給付を止める理由が一文字も書かれていない。書いてあるのは「第六十一条の九の規定は、出生後休業支援給付について準用する」という一行だけである。つまりブレーキ本体は別の条文にあり、この条は配線をつないでいるにすぎない。読み飛ばした瞬間、あなたの視界から消えるのはその配線の先だ。偽りその他不正の行為で出生後休業支援給付を受けた、あるいは受けようとした時点で給付は止まる。受給後に発覚しても止まる。そして読み替え指定が集中的に向けられているのは第二項、すなわち不支給の射程を限定する部分である。別の子について新たに出生後休業を開始したときまで制裁が無限に及ぶ構造にはなっていない。制裁の入口と出口の両方が、この一行の先に畳まれている。
法的な位置づけ
雇用保険法第61条の11は、出生後休業支援給付に係る給付制限の準用を定める規定である。育児休業給付の給付制限を定める同法第61条の9を準用して不支給の根拠を与えるとともに、同条第2項の文言を読み替え、不支給の効力が及ぶ範囲を当該出生後休業に係る給付に限定する。出生後休業支援給付には独自の給付制限規定が置かれていない。
よくある質問 AI による整理
Q1出生後休業支援給付の給付制限とは?
偽りその他不正の行為で給付を受け、または受けようとした場合に支給しない仕組みです。雇用保険法61条の11が61条の9を準用して根拠を与えています。
Q2雇用保険の不正受給はいくら返す?
受給額の返還に加えて、その最大2倍に相当する額の納付を命じられうるため、合計で受給額の3倍まで膨らむ計算になります(10条の4第1項の準用)。
Q3出生後休業支援給付 不正受給 時効は何年?
給付を受ける権利も、政府が返還や納付を求める権利も2年で時効消滅します(雇用保険法74条。準用関係および最新の改正状況は要確認)。
Q4不支給決定に納得できないときは?
雇用保険審査官への審査請求を、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に行います(69条)。起算点は決裁日ではなく通知書が届いた日です。
Q5配偶者の休業日数はどう証明する?
配偶者の勤務先が発行する休業期間の証明が基礎になります。自分の手が届かない他社発行の書類の数字が一日ずれるだけで、申請が不正の疑いに変わります。
Q6不正受給はどうやって発覚する?
事業主の届出や勤怠記録との突合、他の給付との照合が端緒になります。申請時点で気付かれなくても、後日の確認で発覚し得る構造です。
Q7出生後休業支援給付の不正受給で逮捕される?
悪質と評価されれば刑法246条の詐欺罪として立件され得ます。行政手続は社会保険労務士、刑事リスクは弁護士と役割を分けるのが実務的です。
Q8申請のミスに気付いたらどうすればいい?
気付いた側から先に窓口へ訂正を申し出て、その控えを残します。返還のみで収まるか納付命令まで乗るかは行政の裁量判断であり、申し出た時点が効きます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1申請書をうっかり書き間違えただけでも、不正受給扱いになるんですか?
61条の11が準用する61条の9は「偽りその他不正の行為」を要件としており、単純な誤記が直ちにこれに当たるわけではない。ただし線引きは客観資料で行われる。実務のポイント:誤りに気付いた側から先に訂正を申し出た記録が残っているかどうかが実務上の分岐点になる。気付いた日にメールや窓口で申し出て、その控えを残しておくこと
Q2一度不正受給と言われたら、二人目のときも一生もらえないんですか?
61条の11の読み替えが向けられているのは61条の9第2項、つまり不支給の効力が及ぶ範囲を区切る部分である。新たに開始した出生後休業に係る給付まで無限に制裁が続く構造にはなっていない。実務のポイント:この射程の限定を知らない人は次子のときに申請自体を諦める。諦めた分は誰も取り返してくれない
Q3手続は会社がやってくれたので、間違いは会社の責任ですよね?
事業主が偽りの届出や証明をした場合、事業主が連帯して返還と納付の責めを負うが(雇用保険法10条の4第2項の準用、現行の準用関係は要確認)、受給者本人の責任が消えるわけではない。実務のポイント:会社経由の申請でも、提出前に申請書の写しをもらう。自分の名前で出ている書類の中身を見たことがない状態が、最も反論しにくい
間違えやすい点 AI による整理
- 不正受給は返せば済むと知っている人でも、上乗せの重さまでは知らない。返還のほかに、受けた給付額の最大2倍に相当する額の納付を命じられうる(雇用保険法10条の4第1項の準用)。返還と合わせて受給額の3倍まで膨らむ計算で、しかも国税徴収の例により強制徴収の対象になる。知っているつもりの一段深い場所に、本当の痛みがある
- 「バレたら何年分さかのぼられるのか」という問いの立て方が、そもそも本条の構造とずれている。61条の11が読み替えを指定しているのは61条の9第2項、つまり不支給の効力がどの休業まで及ぶかという射程の話であって、過去への遡及年数の話ではない。問いを射程の側に立て直した瞬間、次に取るべき手が変わる
- 準用条文は技術的な事務処理で読む必要がないと思われがちだが、出生後休業支援給付には給付制限の独自条文が置かれていない。この一行がなければ、行政が給付を止める根拠そのものが存在しない。技術条文ではなく、根拠条文である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 61条の11:出生後休業支援給付への給付制限の準用と読み替え | 61条の9:育児休業給付の給付制限の実体規定(準用元) 10条の4:不正受給時の返還命令と最大2倍の納付命令 |
| 発動要件 | 出生後休業支援給付につき偽りその他不正の行為があること | 育児休業給付につき偽りその他不正の行為があること 偽りその他不正の行為により失業等給付を受けたこと |
| 効果の射程 | 読み替えにより当該出生後休業に係る給付に限定、新たに開始した出生後休業には及ばない | 当該育児休業に係る給付。新たな育児休業の開始で射程が区切られる 金銭的責任。事業主の虚偽届出があれば事業主が連帯責任を負う |
| 独自規定の有無 | 独自の制裁規定なし。準用がなければ給付を止める根拠が存在しない | 実体規定として自足している 全給付共通の総則規定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も詐欺その他不正行為による給付受領に対し返還を命じ、加えて受領額の2倍の罰鍰を科す。返還+倍額という設計思想が日本と近い
韓国も不正行為による給付の支給制限と反還命令を分けて規定する。制限の射程を新たな休業との関係でどう区切るかは運用に委ねられる部分が大きい
ドイツは個別給付法に制裁を書かず、社会法総則で違法な給付決定の取消しと返還を一般的に処理する。日本の10条の4に相当する倍額納付という発想は薄い
連邦レベルに有給育児休業給付がないため、州の制度ごとに不正受給の返還とペナルティが定められる。全国一律の準用構造という発想自体が存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 配偶者が育休を14日取ったことにして申請書を出した。実際には10日で職場に戻っている。会社の勤怠データと行政側の照会が突き合わされるまでに残された時間は、次の支給申請日までしかない。あなたが動けるのは、決定通知が届く前のこの数週間だけである
- 記入を一箇所間違えただけでも不正受給になるのか。分岐点は「偽りその他不正の行為」に当たるかどうかで、単純な記載誤りと、事実を知りながら数字を寄せた行為は評価が違う。ただし「知らなかった」が通るかどうかは、あなたの説明ではなく勤怠記録や証明書という客観資料の側で決まる
- 同僚から「支援給付、配偶者の日数どう書いた?」と聞かれた。答え方を一つ間違えると、不支給処分が二人分並ぶ。相談に乗るという行為自体が、後から関与として読まれることもある
- 総務担当のあなたが、社員に頼まれて休業期間を実際より長く書いた証明書を出した。返還と納付を命じられる側に、社員だけでなく会社が連帯して並ぶことになる(雇用保険法10条の4第2項の準用、現行の準用関係は要確認)
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不支給や返還の通知が届いたら、処分理由、対象期間、金額の内訳の三点をまず切り分ける2. 事実誤認(配偶者の休業日数の証明ミス等)であれば、配偶者の勤務先から訂正された証明を取り直し、書面で提出する3. 雇用保険審査官への審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(雇用保険法69条、最新の改正状況をご確認ください) 4. 返還命令だけか納付命令まで乗っているかで争う順序が変わるため、通知書の根拠条文欄を必ず読む
訴えられた側:1. 事実確認の連絡が来た段階では記憶で答えず、自分の勤怠記録と配偶者側の証明を突き合わせてから回答する2. 誤りがあれば早い段階で自主申告する。返還のみで収まるか2倍の納付命令まで乗るかは行政の裁量判断であり、時点が効く3. 事業主に虚偽の記載を依頼していた場合、責任が会社に連帯で及ぶため先に共有する4. 悪質と評価されれば刑法246条の詐欺罪として立件されうるため、手続は社会保険労務士、刑事リスクは弁護士と役割を分ける
時効(請求できる期限):給付の支給を受ける権利、および政府が返還や納付を受ける権利は、いずれも2年を経過したときに時効消滅する(雇用保険法74条。育児休業等給付への準用関係および最新の改正状況をご確認ください)。不服申立ては、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(雇用保険法69条)。起算点は通知書が届いた日であって、処分が決裁された日ではない
改正沿革 AI による整理
- 令和6年(2024年)雇用保険法等改正、令和7年(2025年)4月1日施行 出生後休業支援給付の創設に伴い新設。給付制限の実体規定を新たに書き下ろさず、育児休業給付の給付制限(61条の9)を準用したうえで、第2項の文言を出生後休業に読み替える方式を採った
改正の年表
- 1.令和6年(2024年) 新設:雇用保険法等の一部を改正する法律により出生後休業支援給付が創設され、その給付制限として本条が新設された。実体規定を新たに書き下ろさず、育児休業給付の給付制限(61条の9)を準用したうえで、第2項の文言を出生後休業に読み替える方式が採られた。施行は令和7年(2025年)4月1日。
- 雇用保険法 第61条の9準用元となる給付制限の実体規定
- 雇用保険法 第61条の10出生後休業支援給付金の支給要件本体
- 雇用保険法 第10条の4不正受給時の返還命令と2倍の納付命令
- 雇用保険法 第69条処分への審査請求と再審査請求の手続
- 雇用保険法 第74条給付および返還請求権の2年時効
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第9条の2出生後の休業の実体的要件を定める(通称 育児・介護休業法)
- 刑法 第246条悪質な不正受給が詐欺罪に至る場合の処罰
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