要点特定商取引に関する法律 58 条の 27 は、26 条等の適用除外規定を適格消費者団体の差止請求(58 条の 18 以下)に準用する規定。本体規制が及ばない取引には差止請求も及ばない。
Q · 特商法の適用除外に当たる取引でも、消費者団体から差止請求を受けることはあるの?
適用除外の取引には、団体の差止請求も届きません
特定商取引に関する法律 58 条の 27 は、26 条・40 条の 2 第 7 項・50 条などの適用除外規定を、適格消費者団体の差止請求権を定める 58 条の 18 から 58 条の 23 までに準用しています。したがって、本体規制の適用が除外される取引類型については、差止請求の場面でも同じ除外が働き、団体は差止めを求められません。ただし「適用除外に当たるか」は形式ではなく取引の実態で判断されるため、業者側の安心材料として無条件に使えるわけではありません。
悪質な訪問販売や連鎖販売(マルチ商法)に泣かされても、個人が一社を相手に裁判を起こすのは費用も時間も見合わない。だが日本には、消費者庁の認定を受けた「適格消費者団体」という組織があり、あなたに代わって業者に「その勧誘をやめろ」と裁判で差止めを求められる。被害者がまだ一人も出ていなくても提訴できるのが、この差止請求の底力だ。特定商取引に関する法律 第58条の27は、その差止請求の細かな配線を担う準用規定である。訪問販売や特定継続的役務提供には、それぞれ「適用除外」(そもそも規制が及ばない取引類型)が設けられているが、この条文は、本体規制の適用除外がそのまま差止請求の場面にも及ぶよう接続している。つまり、法が最初から手を出さないと決めた取引には、差止請求という強力な武器も届かない。あなたが業者側なら適用除外を盾にでき、消費者側なら盾に空いた穴の位置を知っておく意味がある。
特定商取引に関する法律第 58 条の 27 は、同法 26 条等が定める適用除外規定を、適格消費者団体の差止請求権に関する 58 条の 18 から 58 条の 23 までの規定に準用する旨を定める技術的規定である。実体規制の適用範囲と差止請求の射程を一致させ、規制の対象外に置かれた取引に差止めのみが及ぶ事態を防ぐ機能を持つ。
適用除外を定める 26 条・40 条の 2 第 7 項・50 条などを、適格消費者団体の差止請求権(58 条の 18 以下)に準用する規定です。実体規制と差止請求の射程を揃える役割を担います。
使えません。特商法の本体規制が適用除外となる取引類型には、58 条の 27 の準用を通じて差止請求も及びません。規制の外側に置かれた取引には団体の差止めも届かない構造です。
ある事項について定めた規定を、性質が似た別の事項に必要な読み替えを加えて当てはめることです。条文を重複して書かずに同じ規律を及ぼす立法技術で、58 条の 27 はその典型例です。
できません。差止請求は違法な勧誘や契約条項をやめさせる予防的な制度で、金銭の回収は対象外です。財産的被害の回復は消費者裁判手続特例法など別の制度が担当します。
訪問販売・電話勧誘販売等は 26 条、特定継続的役務提供は 50 条、連鎖販売の一部特約は 40 条の 2 第 7 項などに定められ、58 条の 27 がこれらを差止請求に準用します。
団体は情報を精査し、勧誘や約款の差止めを求めるか判断します。まず対象取引が適用除外に当たらないかを確認するため、取引類型が分かる資料を添えると判断が早まります。
特商法上、差止請求権に一般的な消滅時効の定めはなく、違法な行為が現に行われ、または行われるおそれがある限り請求できます。ただし証拠は散逸するため早期の保全が有利です。
58 条の 26 は差止請求そのものに関する適用除外を直接定める規定、58 条の 27 は本体規制側の適用除外規定を差止請求の各条に準用する接続規定です。役割の階層が異なります。
違います。消費生活センターは行政の相談窓口で個別の相談に乗る組織、適格消費者団体は消費者契約法12条以下に基づき内閣総理大臣が認定した民間団体で、事業者の不当な勧誘や契約条項の差止めを裁判で求められます(特定商取引法58条の18以下、本条58条の27がその準用を規律)。業界裏話ヒント:差止請求は勝っても、原告団体にも個々の消費者にも金銭は一円も入りません。金銭目的ではなく『次の被害を止める』公益活動なので、通報しても自分の返金にはつながらない。返金は別ルートと割り切って動くのがコツです
その理解はおおむね正しい方向です。本体規制で適用除外に当たる取引類型には、58条の27の準用を通じて差止請求も及びません。ただし『適用除外に当たるか』は取引の実態で判断され、形式だけで安心はできません(26条・50条等)。業界裏話ヒント:業者が『適用除外だ』と主張しても、勧誘の実態が別類型と認定されれば防御は崩れます。線引きは条文の丸暗記ではなく、自社取引がどの類型に『実質』当たるかの精査が勝負。ここを早期に弁護士へ詰めさせる会社ほど、差止訴訟に強い
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 58 条の 27:本体規制の適用除外を差止請求に準用する接続規定 | — |
| 適用の場面 | 適格消費者団体が差止めを求める局面 | — |
| 効果 | 本体規制が及ばない取引に差止請求も及ばない | — |
| 実務上の使い方 | 業者側の門前抗弁、団体側の受理前スクリーニング | — |
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