要点民事執行法173条は、明渡し・引渡し・代替執行の対象となる強制執行を、債権者の申立てにより間接強制の方法でも行えると定める。従わない一日ごとに間接強制金が課される。
Q · 勝訴して明渡しの判決を得たのに相手が出て行かない。執行官に頼む以外に方法はないの?
間接強制を選べる。居座る一日ごとに相手から金を取れる
民事執行法173条により、明渡し・引渡し・代替執行の対象となる強制執行は、債権者が申し立てれば間接強制の方法でも行えます。間接強制とは、相手が従わない一日ごとに一定額の金銭(間接強制金)を課し、その金は債権者に支払われる仕組みです。2003年の改正までは間接強制は補充的手段でしたが、現在は相手のタイプに応じて物理的執行と金銭的圧力のどちらで攻めるかを債権者が選べます。資力や収入のある相手ほど間接強制が刺さります。
勝訴判決を手にした。だが相手はマンションを明け渡さない。弁護士に相談すると「執行官に断行を申し立てましょう、ただし執行官費用と運搬・保管費用はいったんあなたが立て替えます」と言われ、見積もりは数十万円。ここで多くの人は二度目の出費に肩を落とす。知っておくべきなのが民事執行法173条だ。この条文は、本来なら執行官が物理的に取り立てる明渡し・引渡し(168〜170条)や、他人に代わりにやらせる代替執行(171条)について、債権者が申し立てれば、代わりに間接強制の方法を選べると定める。間接強制とは、相手が従わない一日ごとに一定額の金銭(間接強制金)を課し、その金はあなたに支払われる仕組みだ。2003年の改正までは間接強制は最後の手段でしかなかった。今は、相手のタイプを見て、物理的執行と金銭的圧力のどちらで攻めるかをあなたが選べる。
民事執行法173条は、間接強制の適用範囲を拡張する規定である。本来は執行官による直接強制(168〜170条)や代替執行(171条)で実現される引渡し・明渡し等の債務について、債権者の申立てにより執行裁判所が間接強制の方法で執行できるものとし、172条の規定を準用する。方法選択の主導権を債権者に与える点に特色がある。
AI 輔助整理,以條文原文為準
相手が義務に従わない一日ごとに一定額の金銭(間接強制金)を課し、心理的・経済的に履行を促す執行方法です。民事執行法172条・173条が根拠です。
法律に固定額の定めはなく、執行裁判所が債務の内容・債務者の資力・不履行による損害を考慮して決めます。明渡しでは日額数千円〜数万円の例が見られます。
執行裁判所に申し立てます。173条2項により、対象の債務名義について執行文付与の訴えの管轄裁判所が執行裁判所となります。
直接強制(断行)では執行官費用・運搬費・保管費を債権者がいったん立て替えます。最終的に債務者へ求償できますが、回収できない場合もあります。
使えます。173条により168条の不動産明渡しも間接強制の対象になりました。2003年改正前は直接強制が原則でした。
決定の告知を受けた日から1週間の不変期間内に執行抗告ができます(民事執行法10条2項)。債務名義自体を争うなら請求異議の訴え(35条)です。
いいえ。間接強制金は履行を促す圧力であり、明渡し義務そのものは消えません。履行するまで金額は累積し続けます。
使えます。侵害行為の停止という不作為・作為債務は代替執行や間接強制の対象になり、違反の一日ごとに金銭的圧力をかけられます。
間接強制金は債権者であるあなたに支払われます(民事執行法172条・173条)。国庫に入る過料とは違います。ただし本来の債務(物件の明渡しそのもの)が果たされれば、そこで金額の累積は止まります。業界裏話ヒント:間接強制金は履行を促す圧力であって損害賠償そのものではないため、別途、実際の損害賠償請求も並行できる場合がある。二重取りに見えて法的には別物として整理できることを、相手は意外と知らない
そのとおりで、無資力の相手には金銭的圧力が効きにくく、その場合は執行官による直接強制の方が確実です。逆に事業収入や給与のある相手には間接強制が刺さります(民事執行法173条)。業界裏話ヒント:弁護士は着手前に相手の資力・収入源を調べ、資力があれば間接強制、なければ直接強制と使い分ける。この見極めを飛ばして直接強制の高い費用を先に立て替えてしまうのが典型的な失敗パターン
173条は債権者の選択を認めており、まず間接強制で圧力をかけ、それでも従わなければ直接強制へ移行する運用も可能です。順序や併用の細部は事案により、実務上の運用に幅があります(最新の運用をご確認ください)。業界裏話ヒント:間接強制の決定を先に取っておくと、相手が「このままだと毎日金が増える」と理解し、断行の前に自主的に動くことが多い。決定を見せ札に使うのが実務の勘所
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 実現方法 | 173条 間接強制:日額の金銭で心理的・経済的に圧力 | — |
| 初期費用の立替え | 間接強制金は債務者→債権者、立替えは小さい | — |
| 有効な相手 | 資力・収入のある相手に刺さる | — |
| 対象債務 | 168〜171条の引渡し・明渡し・代替執行 | — |
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