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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 8 分8 分8 分

民事執行法 第23条(強制執行をすることができる者の範囲)

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  1. 執行証書以外の債務名義による強制執行は、次に掲げる者に対し、又はその者のためにすることができる。
  2. 一債務名義に表示された当事者
  3. 二債務名義に表示された当事者が他人のために当事者となつた場合のその他人
  4. 三前二号に掲げる者の債務名義成立後の承継人(前条第一号、第二号又は第六号に掲げる債務名義にあつては口頭弁論終結後の承継人、同条第三号の二に掲げる債務名義又は同条第七号に掲げる債務名義のうち損害賠償命令に係るものにあつては審理終結後の承継人)
  5. 2.執行証書による強制執行は、執行証書に表示された当事者又は執行証書作成後のその承継人に対し、若しくはこれらの者のためにすることができる。
  6. 3.第一項に規定する債務名義による強制執行は、同項各号に掲げる者のために請求の目的物を所持する者に対しても、することができる。

この条文の基本情報

強制執行をすることができる者の範囲とは何ですか?

定義強制執行をすることができる者の範囲とは、民事執行法第23条に定められた規定で、「執行証書以外の債務名義による強制執行は、次に掲げる者に対し、又はその者のためにすることができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事執行法第23条(強制執行をすることができる者の範囲)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
  2. 民事執行法第23条の条文原文は「執行証書以外の債務名義による強制執行は、次に掲げる者に対し、又はその者のためにすることができる。」で始まります。
  3. 民事執行法第23条は第一節 総則に置かれています。
  4. 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
  5. 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事執行法第23条の前の条は民事執行法第22条です。
  7. 民事執行法第23条の次の条は民事執行法第24条です。
  8. 民事執行法第23条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第23条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
  • 本サイト収録民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第23条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/23
裁判例 2件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事執行法23条は、執行力が及ぶ人的範囲を定める規定。債務名義の当事者に加え、その成立後の承継人と、債務者のために目的物を所持する第三者にも強制執行できる。

Q · 判決を取った後に相手が財産を家族名義や別会社へ移したら、もう強制執行できないの?

承継執行文を取れば承継人にも執行できます

民事執行法23条により、強制執行は債務名義の当事者だけでなく、その成立後の承継人にも及びます。確定判決なら口頭弁論終結後の承継人が対象です。相手が財産を家族や新会社に移しても、承継執行文(27条2項)を取得すれば新名義人へ執行できます。さらに23条3項は、債務者のために目的物を所持するだけの第三者にも執行を認めます。名義変更だけで執行から逃れることはできません。

解説

勝訴判決を握っている。だが相手は判決が出た後、財産を家族名義に移し、会社を別会社に事業譲渡した。「もう相手の名義には何も残っていない、勝ったのに空振りか」と諦めかける。ここで民事執行法23条を知っているかどうかが分水嶺になる。この条文は、強制執行が誰に対して、また誰のためにできるかの範囲を定める。判決に名前が載った当事者だけでなく、判決成立後(正確には口頭弁論終結後)にその地位を引き継いだ承継人、さらに債務者のために目的物を所持しているだけの第三者にまで、執行力は伸びていく。名義を変えれば逃げ切れる、という素朴な発想は通用しない。ただし自動ではない。承継人に執行するには承継執行文(27条2項)という一手が要る。この一手を打てる債権者と、打てずに紙切れを額縁に飾る債権者の差が、回収できる債権とできない債権を分ける。

法的な位置づけ

執行力の主観的範囲とは、強制執行を実施できる債権者および執行を受ける債務者の人的な広がりをいう。民事執行法23条は、これを債務名義に表示された当事者、その債務名義成立後の承継人、および債務者のために請求の目的物を所持する第三者にまで及ぼすものと規定する。承継人に対する執行には、承継執行文の付与という手続段階が介在する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.債務名義と承継時期を特定する 判決・和解調書・執行証書などの債務名義を確認し、名義人と、承継が起きた時期が『口頭弁論終結後(執行証書なら作成後)』かどうかを特定する。終結前の承継は承継執行文では捕まえられない
  2. 2.承継を証する資料を集める 不動産登記事項証明書、商業登記(事業譲渡・合併)、戸籍(相続)、事業譲渡契約書など、承継の事実を証明できる公的資料を収集する
  3. 3.承継執行文の付与を申し立てる 承継が資料で証明できれば、債務名義を作成した裁判所書記官へ27条2項の承継執行文の付与を申し立てる。承継に争いがある場合は執行文付与の訴え(33条)を選択する
  4. 4.所持者への執行も並行検討する 請求の目的物を第三者が所持しているだけなら、23条3項によりその所持者に対する執行も検討する。財産が次の名義へ流れ切る前に速度優先で動く

よくある質問 AI による整理

Q1執行力の主観的範囲とは何ですか?

強制執行が誰に対して・誰のためにできるかという人的な広がりです。民事執行法23条が定め、当事者・承継人・目的物の所持者に及びます。

Q2承継執行文とは何ですか?

債務名義成立後に地位を承継した者へ執行するために付与される執行文です。民事執行法27条2項が根拠で、承継の事実を証明して申し立てます。

Q3口頭弁論終結後の承継人とは何ですか?

確定判決の口頭弁論が終わった後に当事者の地位を引き継いだ人です。この時点以降の承継人には執行力が及び、承継執行文で執行できます。

Q4承継執行文はどこに申し立てますか?

原則として債務名義を作成した裁判所の裁判所書記官に申し立てます。承継を証する登記・戸籍・契約書などの資料を添えて付与を求めます。

Q5承継執行文の付与に不服がある場合はどうしますか?

執行文付与に対する異議の申立て(32条)や、執行文付与に対する異議の訴え(34条)があります。承継が争われるなら執行文付与の訴え(33条)です。

Q6執行証書でも承継人に執行できますか?

できます。民事執行法23条2項は、執行証書作成後の承継人に対しても強制執行を認めています。個人相手の公正証書でも法人化後の承継人へ及びます。

Q7第三者異議の訴えとは何ですか?

執行の目的物について自己固有の権利を持つ第三者が、その執行の排除を求める訴えです。民事執行法38条が定め、単なる所持者との線引きが問題になります。

Q8承継執行文の取得にかかる期間はどのくらいですか?

承継の事実が登記等で明確なら比較的短期間で付与されますが、承継が争われると執行文付与の訴えとなり数か月以上かかることもあります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1判決の後に相手が財産を子どもに贈与しちゃったら、もう差し押さえられないんですか?

諦めるのは早いです。23条1項3号は口頭弁論終結後の承継人を執行対象に含めるので、承継執行文(27条2項)を取れば新名義人の財産にも執行できます。贈与が財産隠しなら詐害行為取消し(民法424条)という別ルートもある。実務のポイント:実務では、承継執行文で正面から攻めるか、詐害行為取消訴訟で攻めるかを事案で使い分ける。第三者名義での新規取得のように『承継』と評価しにくい逃げ方には承継執行文が通らず、詐害行為取消しの方が効く場面がある。最初にどちらの土俵かを見極めるかどうかで、回収の成否が変わる

Q2相手の会社が別会社に事業を譲渡して逃げようとしています。譲渡先に執行できますか?

事業譲渡が債務名義上の地位の承継と評価できれば、23条を通じて譲渡先への承継執行文が可能です。ただし単なる事業譲渡では承継が認められないことも多く、実務上、解釈が分かれている論点です。実務のポイント:会社が『別会社を作って事業だけ移す』典型的な執行逃れには、法人格否認の法理や、商号を続用した場合の会社法22条の責任を組み合わせて攻めることがある。23条の承継執行文が正面から通らなくても、横から責任を追及する経路が残されている点を知っているかどうかが差になる

Q3亡くなった親が受けていた支払判決、相続人の私が払わされるんですか?

相続放棄をしていなければ、あなたは債務名義成立後の承継人(23条1項3号)にあたり、承継執行文であなたの財産へ執行される可能性があります。ただし相続放棄(民法915条、原則として自己のために相続の開始を知った時から3か月以内)をすれば承継しません。実務のポイント:親の負債を知らずに遺産に手を付けると法定単純承認(民法921条)が成立し、後から放棄できなくなる。親に判決債務がある疑いがあるなら、遺産に触る前にまず債務名義の有無を調べる。この順番が相続放棄の判断そのものを左右する

Q4うちは債務者の荷物を預かっているだけなのに、明渡しの執行が来ました。関係ないのに巻き込まれるんですか?

23条3項は債務者のために目的物を所持する者にも執行を及ぼすので、単なる預かりであれば執行を甘受せざるを得ません。ただしあなたが賃借権など自己固有の権利で占有しているなら、第三者異議の訴え(38条)で執行を排除できます。実務のポイント:『所持者』か『固有の権原を持つ占有者』かの線引きが勝負どころ。独立した占有権原があるなら別扱いになるので、占有の性質を示す契約書や賃料の支払記録を出せるかどうかが分かれ目になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「判決の相手が財産を他人名義に移せば執行から逃げられる」と思われがちだが、23条1項3号は債務名義成立後の承継人を執行の対象に含める。名義変更だけでは執行力は切断されない。ただし承継の事実を疎明して承継執行文を取る手続を踏まないと、実際には動かせない
  • 承継人へ執行が及ぶこと自体は知っていても、その「タイミングの線引き」の深刻さを見落としている人が多い。確定判決なら及ぶのは口頭弁論終結後の承継人だけ。終結前に承継が起きていた者は、本来その前訴で当事者になるべきだったので承継執行文では捕まえられず、別訴が必要になる。この一線を読み違えると、手続を一からやり直す羽目になる
  • 「誰に執行できるか」を考えるとき、多くの人は債務者本人の財産しか見ていない。だが23条3項は請求の目的物を所持するだけの第三者、たとえば債務者の物を預かる倉庫業者や同居人を視野に入れる。問いを『本人に何が残っているか』から『目的物を今この瞬間、誰が握っているか』へ組み替えないと、回収経路を一本まるごと見落とす
比較の観点この条文ほかの条文
機能23条:執行力が及ぶ者の人的範囲を画定27条:承継人へ執行するための承継執行文
35条:請求権自体を争う請求異議の訴え
使う人債権者が執行対象者を確認する債権者が承継人へ執行するため取得する
債務者が執行を止めるため提起する
対象当事者・成立後の承継人・目的物の所持者債務名義成立後の承継人
債務名義に表示された請求権そのもの

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国強制執行法第4條の2

台湾も執行力が当事者およびその承継人に及ぶ旨を明文で定める。日本の承継執行文に相当する手続で承継人への執行を実現する点で類似する。

韓国
대한민국 민사집행법(承継執行文関連規定)

韓国も承継執行文の制度を持ち、債務名義成立後の承継人に執行力を及ぼす。日本法の強い影響を受けた手続構造を共有する。

ドイツ
ZPO § 727(Vollstreckbare Ausfertigung für und gegen Rechtsnachfolger)

ドイツは承継人に対する執行のために権利承継者向けの執行文(vollstreckbare Ausfertigung)を付与する。日本の承継執行文の直接の母法系にあたる。

アメリカ
FRCP Rule 25(Substitution of Parties)/Rule 69(Execution)

米国は当事者の交代を訴訟手続内の substitution で処理し、執行は州法に従う。承継執行文のような専用の付与手続を置かない点で構造が異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 判決を取った後、相手が土地を配偶者に贈与してしまったら、その土地への差押えは諦めるしかないのか? 口頭弁論終結後の承継であれば、承継執行文を得て新名義人へ執行できる。贈与そのものを別途取り消す必要があるかは事案次第だが、名義変更=逃げ切りではない
  • あなたは建物明渡しの判決を受けた被告だ。執行を遅らせようと、判決後に知人を住まわせて占有だけ移した。だが23条3項が絡むと、債務者のために建物を所持しているにすぎない知人へも明渡執行が及ぶ。占有を回して時間を稼ぐ策は、想定より効かない
  • 相手企業が事業譲渡で消えそうだ。あと数日で登記が動く。承継執行文の準備を今夜始めないと、譲渡先を捕まえ損ねる
  • 友人が「貸金の判決は取ったが債務者が死んでしまった、もう回収は無理だよね」と相談してきた。相続人は債務名義成立後の承継人にあたる。相続放棄をしていなければ、相続人への承継執行文で執行できる。友人は諦める必要がなかった
  • 公正証書(執行証書)で金銭消費貸借を作った相手が、作成後に事業を法人化した。23条2項は執行証書作成後の承継人にも執行を認める。個人相手の証書だからと油断していた法人に、執行がそのまま乗り移る

取るべき行動

被害を受けた側:1. 債務名義(判決・和解調書・執行証書)を確認し、名義人と承継が起きた時期(口頭弁論終結後かどうか)を特定する2. 承継を証する資料を集める(不動産登記、商業登記、戸籍、事業譲渡契約書) 3. 承継が証明できれば27条2項の承継執行文の付与を申し立てる。承継に争いがあれば執行文付与の訴え(33条)へ4. 目的物を第三者が所持しているだけなら23条3項でその所持者に対する執行も検討5. 財産が次の名義へ流れ切る前に、速度優先で動く

訴えられた側:1. 突然執行を受けたら、まず自分が23条の承継人・所持者に該当するか検証。口頭弁論終結前の承継なら承継執行文では捕まえられない2. 執行文の付与自体に不服なら執行文付与に対する異議の申立て(32条)または執行文付与に対する異議の訴え(34条) 3. 債務そのものを争うなら請求異議の訴え(35条) 4. 単なる所持者で自己固有の占有権原があるなら第三者異議の訴え(38条)も選択肢5. 期間を逃すと執行が進行するので、通知を受けた時点で即動く

時効(請求できる期限):23条自体に固有の時効はないが、根拠となる債権の消滅時効(確定判決等で確定した権利は民法169条により10年)が執行の前提となる。承継執行文への異議や請求異議の訴えは、執行手続が終了する前に提起しなければ実益を失う。承継執行文の申立て自体は、承継の事実がある限り時期の制限なく行える(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:執行力の主観的範囲は、確定判決の既判力の主観的範囲(民訴115条)に対応するとされる。すなわち口頭弁論終結後の承継人には既判力とともに執行力も及び、承継執行文の付与によって現実化されると理解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和54年(1979年) 新設:民事執行法(昭和54年法律第4号)の制定により、旧民事訴訟法の強制執行編と競売法を統合。強制執行の人的範囲を23条として整理し、当事者・承継人・目的物の所持者への執行力を明文化した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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