要点労働者派遣法 13 条は、派遣元が事業を廃止したとき遅滞なく厚生労働大臣へ届け出る義務を定め、その届出により第 5 条の許可は当然に失効する。
Q · 派遣会社が「事業を廃止します」と届け出たら、私の給料や雇用契約はどうなるの?
許可は失効するが、給料や解雇予告手当の義務は残ります
労働者派遣法 13 条により、派遣元が事業を廃止すると遅滞なく厚生労働大臣へ届け出る義務があり、その届出があった時点で第 5 条の許可は失効します。ただし許可が消えても、あなたとの雇用契約や未払賃金、解雇予告手当(労働基準法 20 条)の義務は派遣会社に残ります。会社が倒産状態であれば、未払賃金立替払制度により国が未払賃金の一部を立て替えます。「廃業したから払わない」は通用しません。
登録していた派遣会社から突然「事業を終了します」と連絡が来た。あなたが派遣スタッフなら、まず頭をよぎるのは来月の給料と次の仕事だろう。この条文は、その派遣会社の経営者側を縛るルールである。労働者派遣事業をやめたら遅滞なく厚生労働大臣に届け出る義務があり(1項)、その届出があった瞬間、第5条の許可は自動的に効力を失う(2項)。ここで多くの人が誤解する。派遣の許可が消えることと、あなたと派遣会社の雇用契約が消えることは、別の話だ。許可が失効しても、会社はあなたへの解雇予告手当(労働基準法20条)や賃金支払いの義務から逃げられない。「事業をやめたから」は、労働者への責任を消す呪文ではない。
労働者派遣法 13 条は、派遣元事業主が労働者派遣事業を廃止した場合の届出義務と許可失効を定める規定である。第 1 項は廃止時に遅滞なく厚生労働大臣へ届け出る義務を課し、第 2 項はその届出により第 5 条第 1 項の事業許可が当然に効力を失う旨を定める。許可制の出口手続を規律する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
派遣会社が労働者派遣事業を廃止したときの届出義務と許可失効を定めた規定です。廃止したら遅滞なく厚生労働大臣へ届け出る義務があり、その届出で第 5 条の許可が失効します。
厚生労働大臣あてに、実務上は事業所を管轄する都道府県労働局を経由して提出します。厚生労働省令で定める様式に従う必要があり、添付書類も求められます。
条文上は「遅滞なく」とされ、実務上は事業廃止後おおむね速やかに提出します。放置すると許可の取消事由(第 14 条)に発展するおそれがあります。
第 13 条 2 項により、廃止届があった時点で第 5 条 1 項の許可は当然に失効します。行政の処分を待つ必要はなく、届出の到達で自動的に効力を失います。
許可が失効した派遣元は新たに労働者を派遣できません。派遣先は受入れ継続が違法になりうるため、直接雇用への切替えや別の派遣元の手配が必要になります。
廃止は事業をやめて許可を失わせる手続で、第 13 条で許可が失効します。休止は一時的に止めるだけで許可は残ります。再開予定があるかで選択が分かれます。
届出を怠ると許可の取消事由(第 14 条)になりえます。取消処分を受けると一定期間は欠格事由に該当し、再び派遣事業の許可を取れなくなります。
自主廃止であれば欠格事由に当たらないのが通常で、改めて第 5 条の許可を申請して再開できます。許可取消し(第 14 条)の場合は一定期間は再申請できません。
いいえ。第13条で消えるのは派遣の許可であって、あなたの賃金請求権ではありません。会社が倒産状態で支払えない場合は、賃金の支払の確保等に関する法律に基づく未払賃金立替払制度で、国(労働者健康安全機構)が未払賃金の一定割合を立て替えます。業界裏話ヒント:この立替払は退職日の6か月前以降の未払賃金が対象で、申請期限がある。会社が動かなくなってから慌てると間に合わないことがあるので、廃業の兆候を感じた時点で給与明細とタイムカードを自分で確保しておくのが、もらえる人ともらえない人を分ける。
許可の失効(2項)と解雇は別です。許可が消えても、会社があなたを解雇するには労働基準法20条の手続(30日前の予告か、不足分の解雇予告手当)が必要です。即日終了させるなら平均賃金30日分以上の手当が発生します。業界裏話ヒント:『事業廃止だから即日終了』と一方的に通告してくる会社は珍しくないが、予告手当を払わない即日解雇は違法になりうる。言われたまま受け入れず、解雇日と予告手当の有無を必ず書面で確認する。
自主廃止(第13条)は自分で届け出て許可を失わせる手続、許可取消し(第14条)は違反を理由に行政から強制的に許可を奪われる処分です。両方とも許可は消えますが、その後の再参入のしやすさが違います。取消処分を受けると一定期間は欠格事由に該当し、再び許可を取れません。業界裏話ヒント:行政指導が入って取消しが見えてきた局面で、先回りして自主廃止すれば取消処分そのものを避けられる場合がある。この『順序』を知っているかどうかで、数年後にもう一度事業を始められるかが変わる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 許可が消える原因 | 第 13 条:事業者の自主的な廃止届 | — |
| 失効のタイミング | 廃止届が到達した時点で当然に失効 | — |
| 再参入への影響 | 自主廃止は通常欠格事由に当たらず再申請可 | — |
| 労働者への義務 | 失効後も解雇予告・賃金支払義務は残存 | — |
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