要点労働者派遣法 2 条は、労働者派遣を「自己の雇用する労働者を、雇用関係を維持したまま他人の指揮命令を受けて働かせること」と定義する。判断は契約の表題ではなく指揮命令の実態による。
Q · 契約書が「業務委託」でも、派遣だと言われることがあるの?
ある。指揮命令を誰が出すかで判断される
労働者派遣法 2 条は、労働者派遣を「自己の雇用する労働者を、雇用関係の下で他人の指揮命令を受けて働かせること」と定義します。判断基準は契約書の表題ではなく、現場で誰が日々の指示を出しているかという実態です。客先が直接指示を出していれば、業務委託や請負の看板でも法律上は派遣であり、偽装請負として規制対象になります。偽装請負と認定されると、受入企業は労働者に直接雇用を申し込んだものとみなされる場合があります(40 条の 6)。
契約書の表紙に「業務委託」と書いてあるから、あなたは自分を独立した個人事業主だと思っている。ところが現場では、客先の社員から毎朝「今日はこれをやって」と指示を受けている。この一点が、労働者派遣法 2 条であなたの法的立場をひっくり返す。2 条は労働者派遣を「自己の雇用する労働者を、他人の指揮命令を受けて、その他人のために働かせること」と定義する。つまり契約書の名前ではなく、誰があなたに日々の指示を出しているかで「派遣」か「請負」かが決まる。客先が指示を出していれば、それは法律上の派遣であり、業務委託の看板は偽装請負になる。そして偽装請負が暴かれると、客先はあなたに直接雇用を申し込んだものとみなされる(40 条の 6)。たった一つの定義条文が、あなたを直接雇用へ押し上げる裏口を開けている。
労働者派遣法 2 条は同法の基本用語を定める定義規定であり、労働者派遣を、自己の雇用する労働者を雇用関係の下で他人の指揮命令に従わせ当該他人のために労働させる形態と規定する。相手方に雇用させることを約してする労働者供給を明示的に除外し、派遣・請負・供給を切り分ける基準として機能する。
誰が指揮命令を出すかで決まります。発注者が直接指示すれば派遣(偽装請負)、請負業者が独立して業務を完成させれば請負です。判定は昭和 61 年労働省告示第 37 号の基準によります。
請負・業務委託の形式をとりながら、実態は発注者が労働者に直接指揮命令している状態です。労働者派遣法 2 条の定義上は派遣にあたり、許可なく行えば違法な労働者派遣となります。
派遣は派遣元が労働者を雇用したまま指揮命令だけを派遣先に渡します。労働者供給は雇用させることを約す形態を含み、職業安定法 44 条で原則禁止。派遣はこの例外として許可制で解禁されました。
労働者派遣法 2 条 2 号により、事業主が雇用する労働者であって、労働者派遣の対象となる者をいいます。雇用主は派遣元、指揮命令者は派遣先という二重構造が特徴です。
紹介予定派遣の派遣期間は最長 6 か月です。この期間を直接雇用への移行を見極める試用的位置づけとし、通常の派遣では禁止される事前面接が認められます。
客先常駐で日々指示を受けている場合、業務委託でも実態は派遣(偽装請負)の可能性があります。その場合は派遣労働者としての保護対象になり得ます。指揮命令の実態が判断材料です。
できません。労働者派遣を業として行うには厚生労働大臣の許可が必要です(5 条)。2015 年改正で特定・一般の区分が廃止され、すべて許可制に一本化されました。
都道府県労働局の需給調整事業部門に申告します。指示メールや作業指示書など指揮命令の証拠を在職中に確保しておくと、是正指導の実効性が高まります。
あります。労働者派遣法 2 条は派遣を「他人の指揮命令を受けて働く」ことと定義しており、契約書の表題ではなく実態で判断されます。客先があなたに直接指示を出していれば、業務委託の看板でも法律上は派遣、つまり偽装請負です。業界裏話ヒント:労働局が偽装請負を見抜く最大の指標は「誰が日々の作業指示を出しているか」。発注者が指示していればアウトなので、請負を装う企業は形式上、現場責任者を請負側に置こうとする。あなたが客先から直接指示されている事実こそ最強の証拠になる
紹介予定派遣(2 条 4 号)は、最初から派遣先への直接雇用を予定した派遣です。通常の派遣では禁止される事前面接や履歴書の提出が、紹介予定派遣では認められます。派遣期間は最長 6 か月。業界裏話ヒント:正社員化の確約ではない点に注意。派遣先が採用しないと判断すれば直接雇用は実現しません。ただし派遣先は採用しない理由の明示を求められるので、終了前に条件を書面で握っておくと立場が強くなる(最新の改正状況をご確認ください)
自動的に雇用されるわけではありません。労働者派遣法 40 条の 6 により、違法な受け入れをした派遣先は、その労働者に直接雇用を申し込んだものとみなされます。あなたが 1 年以内に承諾すれば直接の労働契約が成立します。業界裏話ヒント:成立する労働契約の条件は、原則として派遣元での労働条件と同じ。だから正社員と同じ待遇とは限りません。それでも直接雇用という地位は、雇い止めへの保護を一段引き上げる強力な足場になる(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 指揮命令の所在 | 労働者派遣(2 条 1 号):派遣先(他人)が指揮命令 | — |
| 雇用関係 | 派遣元が雇用を維持(雇用させる約束なし) | — |
| 適法性 | 許可制で適法(5 条) | — |
| 看板倒れの帰結 | 請負を装えば偽装請負・40 条の 6 のみなし申込み | — |
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