保全命令の申立ては、日本の裁判所に本案の訴えを提起することができるとき、又は仮に差し押さえるべき物若しくは係争物が日本国内にあるときに限り、することができる。
要点民事保全法 11 条は、日本で本案訴訟を提起できるとき、又は目的物・係争物が日本国内にあるときに限り、仮差押え等の保全命令を申し立てられると定める規定である。
Q · 相手が海外の会社で日本に住所もないのに、日本で仮差押えなんてできるの?
相手の資産が日本にあれば、本案が外国でも保全できます
民事保全法 11 条により、保全命令の申立ては、日本の裁判所に本案の訴えを提起できるとき、又は仮に差し押さえるべき物・係争物が日本国内にあるときに限りできます。重要なのは二つの入口が『又は』でつながれている点で、本案訴訟を外国でしか起こせなくても、相手の預金・売掛金・在庫・不動産が日本国内にあれば、その資産だけは日本で凍結できます。ただし保全は『仮』であり、起訴命令(37 条)により本案提訴を強制される点に注意が必要です。
海外の取引先に代金を踏み倒された。相手は日本に会社も住所もない。「もう泣き寝入りしかない」と請求書を引き出しにしまう前に、この条文を見てほしい。民事保全法11条は、日本で仮差押え・仮処分ができる場面を二つの独立した入口で定めている。第一は、本案の訴え(お金を返せという本番の裁判)を日本の裁判所に提起できるとき。第二は、仮に差し押さえるべき物、または係争物が日本国内にあるとき。急所はここだ。本案の裁判が外国でしか起こせなくても、相手の資産が日本の銀行口座や倉庫にあれば、その資産だけは日本で凍結できる。「又は」でつながれた二つ目の入口を知っているかどうかで、日本にある回収可能な財産を目の前にして指をくわえる人と、先に打って出る人に分かれる。
民事保全法 11 条は、保全命令の国際裁判管轄を定める規定である。日本の裁判所に本案の訴えを提起できる場合、又は仮に差し押さえるべき物若しくは係争物が日本国内にある場合のいずれかに該当するときに限り、保全命令の申立てが認められる。本案管轄と保全管轄を選択的に切り離す点に特徴がある。
AI 輔助整理,以條文原文為準
保全命令の国際裁判管轄を定める条文です。日本で本案を起こせるとき、又は目的物・係争物が日本国内にあるときに限り、仮差押えや仮処分を申し立てられます。
相手の資産が日本国内にあることを特定し、被保全権利と保全の必要性を疎明して、地方裁判所へ仮差押命令を申し立てます。資金が国外送金される前に動くのが鍵です。
資産が日本国内にあるうちに動く必要があります。資金が海外へ送金されると『物が日本にある』要件が消え、日本の保全管轄が立たなくなります。数日の差が回収を分けます。
含みます。不動産や在庫だけでなく、相手の日本法人が持つ売掛金債権や日本の銀行にある預金債権も仮差押えの射程です。有体物だけを探すと見落とします。
出ます。11 条は本案管轄と保全管轄を『又は』で切り離しており、本案訴訟を日本で起こせなくても、目的物・係争物が日本国内にあれば保全命令を申し立てられます。
保全命令が債権者に送達された日から 2 週間を経過すると執行に着手できなくなります(43 条 2 項)。発令後は速やかな執行手続が必要です。
裁判所の定める期間内に本案の訴えを提起しないと保全命令が取り消されます(37 条)。凍結後に本案を放置すると足場ごと崩れます。
できます。財産分与の本案が外国裁判所でも、係争物である不動産が日本国内にあれば、11 条により日本で仮処分を申し立てられます。
相手の資産(預金、売掛金、在庫、不動産)が日本国内にあれば、差し押さえるべき物が日本にあるとして、11条により日本で仮差押えを申し立てられます。本案の訴えを外国でしか起こせなくても、この入口は独立して使えます。業界裏話ヒント:弁護士がまず確認するのは『相手の日本内資産の有無と場所』です。資産さえ日本にあれば本案が海外でも保全で先手を打てるが、所在がつかめないと入口自体が開かない。だから調査費用は、まずこの資産所在の特定に振り向けるのが定石です
いいえ、保全はあくまで『仮』の凍結です。最終的に回収するには本案(外国でも可)で勝訴し、その判決で本執行する必要があります。しかも相手は起訴命令(37条)で本案提訴を強制でき、期間内に起こさなければ保全は取り消されます。業界裏話ヒント:保全を取った瞬間に気が緩んで本案を放置する人がいますが、それが命取りです。相手側の弁護士は真っ先に起訴命令を申し立て、あなたが動かない隙に凍結を解かせにくる。保全は攻めの始まりであって終わりではない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 11 条:保全命令の国際裁判管轄(本案が日本 or 物が日本内) | — |
| 判断の場面 | そもそも日本で保全命令を出せるか(渉外事案の入口) | — |
| 見落とすと起きること | 本案が外国だから無理と思い込み、日本内資産を凍結し損ねる | — |
| 凍結後の落とし穴 | 資産が国外送金され要件が消滅する | — |
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