前三条の規定は、第五十四条に規定する処分禁止の仮処分の効力について準用する。
要点民事保全法 61 条は、不動産の処分禁止仮処分の効力を、特許・商標・船舶など登記登録される権利に準用する。仮処分の登録後の処分は、本案で勝訴すれば覆せる。
Q · 特許や商標、船舶も、不動産みたいに裁判中に「凍結」できるんですか?
特許や商標、船舶も不動産と同じく仮処分で凍結できます
民事保全法 61 条は、同法 58 条から 60 条の効力を、54 条の処分禁止の仮処分に準用します。対象は特許権・商標権・著作権・船舶・航空機など登記登録される権利です。仮処分の登録後に相手が第三者へ移転しても、本案で勝訴すれば登録に後れる処分を覆し、抹消を求められます。効力は仮処分の登録が完了した瞬間から生じるため、相手が移転登録を入れる前に登録まで走らせることが決定的に重要です。
共同開発した特許を、係争中に相手が第三者へ売り飛ばそうとしている。不動産なら「処分禁止の仮処分」で登記を凍結できると聞いたことがあるかもしれない。だが特許や商標、船舶や航空機は不動産ではない。ならば同じ手は使えないのか。民事保全法61条が、その疑問に答える。この条文はたった一文、「前三条の規定は、第54条に規定する処分禁止の仮処分の効力について準用する」と言うだけだ。だが意味は重い。不動産の処分禁止仮処分に与えられた強力な効力、つまり仮処分の登録に後れる処分をあなたが本案で勝訴すれば覆せるという効力を、54条が定める「不動産以外で登記・登録される権利」にまるごと移植する。特許権、商標権、著作権、船舶、航空機。あなたの争っている無形の財産も、不動産と同じ精度で凍結できる。その架け橋が、この目立たない準用条文だ。
民事保全法 61 条は、同法 58 条から 60 条までの規定を、54 条所定の処分禁止の仮処分の効力について準用する規定である。これにより、特許権・商標権・著作権・船舶・航空機など登記登録される権利についても、不動産の処分禁止仮処分と同一の効力が及ぶ。
AI 輔助整理,以條文原文為準
係争中の財産を相手が第三者へ処分するのを止める保全処分です。登録後の処分は本案勝訴で覆せます。不動産は民事保全法 53・54 条、無形の登録権利は 61 条準用で効力が及びます。
同法 58 条から 60 条までの、不動産の処分禁止仮処分に関する効力規定を、54 条の処分禁止仮処分(特許・商標・船舶等)に準用しています。準用によって同一の凍結効力が及びます。
できます。特許権は登録が移転の効力要件(特許法 98 条)で、54 条の「登記登録される権利」に当たります。61 条が 58〜60 条を準用し、不動産と同じ効力で凍結できます。
発令決定だけでは足りず、仮処分の登録が完了した時点から効力が生じます。登録前に相手の移転登録が先に入ると、その処分には効力が及ばず武器を失います。
できます。船舶・航空機は登記登録される財産で 54 条の対象に含まれ、61 条が準用する効力で持分の売却等を凍結できます。高額な動産取引ほど登録簿の確認が重要です。
特許・商標は特許庁の登録原簿、船舶は船舶登記、航空機は航空機登録原簿で確認します。取引前に登録簿で仮処分・仮登記の有無を必ずチェックすべきです。
被保全権利の不存在や保全の必要性の欠如を理由に、保全異議・保全取消しを申し立てます。起訴命令(民事保全法 37 条)を経て取消しを得る道もあります。
仮差押えは金銭債権の将来の強制執行を保全する処分、処分禁止の仮処分は特定物の権利(登記登録される権利など)の帰属を保全する処分で、目的と対象が異なります。
できます。民事保全法54条が不動産以外で登記・登録される権利の処分禁止の仮処分を定め、61条がそれに58条から60条までの強力な効力を準用します。仮処分の登録後に相手が第三者へ移転しても、本案勝訴で覆せる。業界裏話ヒント:この効力が働くのは登録が完了した瞬間から。発令決定を得ただけで安心して登録を後回しにすると、その隙に相手の移転登録が先に入り、すべてが水の泡になる。決定と登録は一気通貫で進めるのが実務の鉄則だ
危険です。61条が準用する60条により、その仮処分の登録に後れるあなたの取得は、本案で勝った権利者に対抗できず、後から抹消されうる。つまり買っても取り上げられる恐れがある。業界裏話ヒント:IP売買や事業譲渡のデューデリで弁護士が真っ先に見るのが、登録簿の仮処分・仮登記の有無。ここに一つでも載っていれば、価格交渉どころか取引の枠組み自体を組み直す。売主が「すぐ消える」と言っても、登録簿から消えたことを自分の目で確認するまで契約しない
| dimension | thisArticle | alternatives |
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| 条文の役割 | 民訴保全 61 条:58〜60 条の効力を 54 条の仮処分へ準用 | — |
| 対象財産 | 特許・商標・著作権・船舶・航空機など登記登録される権利 | — |
| 効力の内容 | 準用により、登録に後れる処分を本案勝訴で覆せる | — |
| 効力の起点 | 仮処分の登録が完了した時点 | — |
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