要点育児・介護休業法21条は、労働者が妊娠・出産や介護の必要を申し出た事業主に、育休・介護制度の個別周知と意向確認の面談を義務付ける。集団掲示では足りず、申出者への個別対応が必要。
Q · 妊娠を会社に報告したのに、育休の説明が何もなかった。これって普通なの?
原則あります。会社は申出者へ個別説明と意向確認をする義務があります
育児・介護休業法21条により、2022年4月以降、事業主は労働者が妊娠・出産を申し出たとき、その労働者一人に向けて育児休業制度を個別に周知し、面談等で取得の意向を確認する義務を負います。壁にパンフを貼るだけでは足りません。説明も意向確認もないこと自体が法令違反であり、労働局への相談根拠になります。さらに申出を理由とする解雇や不利益な異動は6項で明確に禁止されており、違反企業は勧告・企業名公表の対象となります。
妊娠を上司に報告したあの日、返ってきたのは「おめでとう」だけで、育休のことは誰も切り出さなかった。多くの人はそれを「うちの会社はそういうもの」と飲み込む。だが法律から見れば、その沈黙こそが違反だ。育児・介護休業法21条は、労働者が妊娠・出産(または家族の介護が必要になった状況)を申し出たとき、事業主に対して、育休や介護休業の制度を「個別に」知らせ、しかも面談などで「取る気があるか」意向を確認することを義務付けている。会社がパンフを壁に貼っておくだけでは足りない。あなた一人に向けて説明し、意向を聞き取る義務がある。さらに6項は、申し出をしたことを理由に解雇や不利益な異動をすることを明確に禁じる。2025年施行の改正では、介護に直面する前、40歳到達の年度に会社から介護制度の情報提供を受ける権利も加わった。あなたが受け取れるはずの情報を、会社が握りつぶしている可能性がある。
育児・介護休業法21条は、事業主の個別周知・意向確認義務を定める規定である。労働者が妊娠・出産または家族介護の必要を申し出た場合に、事業主が育児休業・介護両立支援制度を当該労働者へ個別に知らせ、取得意向を面談等で確認する義務を課す。集団への掲示では足りず、申出者一人への個別対応を要件とする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
妊娠・出産や介護を申し出た労働者に対し、事業主が育休・介護制度を個別に周知し、意向を確認する義務を定めた規定です。2022年4月から順次強化されています。
育児分野の個別周知・意向確認は令和3年改正により2022年4月1日施行です。介護分野への拡充は令和6年改正で2025年施行となりました。
面談のほか、書面交付、労働者が希望すればFAXや電子メール等の方法でも足ります。方法の詳細は厚生労働省令で定められています。
都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に無料で相談でき、助言・指導・調停を申し立てられます。個別周知がないこと自体が違反の根拠になります。
面談自体は事業主の義務履行手段で、労働者に取得を強制するものではありません。取得しない意向を示すことも、後で意向を変えることも自由です。
有期・パート等も対象になり得ます。申出の時点で育児休業の取得要件を満たすかにかかわらず、妊娠・出産の申出に対する周知・意向確認が求められます。
子の心身の状況や家庭の事情による両立の支障を改善するため、勤務時間帯など就業条件についての希望を事業主が確認し、3項で配慮する仕組みです。
申出を理由とする降格・不利益配転は6項が禁じる不利益取扱いで無効となり得ます。損害賠償請求(民法709条)の対象にもなります。
来るのが法律上の建前です。21条1項により、2022年4月以降、事業主は申し出た労働者へ個別に育休制度を周知し、意向確認の面談等を行う義務があります。説明がないこと自体が違反です。業界裏話ヒント:多くの会社はこれを形だけ済ませ、面談で「制度はあるけど取れる雰囲気じゃない」と暗に取得を抑制します。意向確認を抑制的に行うのは指針違反なので、誘導を感じたらその場でメモを残すべきです
意向確認は取得を控えさせる形で行ってはならないと省令・指針が定めています。取得を諦めさせる面談は、6項が禁じる不利益取扱いやハラスメントに該当しうる行為です。業界裏話ヒント:面談の日時・発言内容をメモか録音で残しておくと、後で労働局の調停や訴訟になったとき、抑制の事実を立証する決定的な証拠になります。その場では穏便に、記録だけは確実に取るのが定石です
2025年施行の改正で新設された介護離職防止のための情報提供義務です(21条5項)。40歳到達の年度に、介護休業制度や介護両立支援制度を会社が知らせなければなりません。業界裏話ヒント:この資料は捨てずに保管してください。いざ親の介護が始まったとき、会社が制度を出し渋っても「あのとき案内された制度を使いたい」と根拠を示せます。先回りの情報こそが、将来の離職を防ぎます
直接の罰金はありませんが、厚生労働大臣の勧告に従わない場合は企業名が公表されます(育児・介護休業法56条の2)。労働局の助言・指導・調停も無料で使えます。業界裏話ヒント:罰則がないからと侮る会社は多いものの、企業名公表のレピュテーションリスクは採用にも取引にも響きます。労働局から一本連絡が入っただけで態度が変わる会社がほとんどです
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 義務・権利の内容 | 21条:申出者一人に向けた個別周知と意向確認の面談 | — |
| 発動タイミング | 労働者が妊娠・出産・介護の必要を申し出た時 | — |
| 名宛人 | 事業主(労働者個人向けの個別対応) | — |
| 違反・不行使の効果 | 労働局の助言・指導・勧告、企業名公表(56条の2) | — |
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