育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第22条(雇用環境の整備及び雇用管理等に関する措置)
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- 事業主は、育児休業申出等が円滑に行われるようにするため、次の各号のいずれかの措置を講じなければならない。
- 一その雇用する労働者に対する育児休業に係る研修の実施
- 二育児休業に関する相談体制の整備
- 三その他厚生労働省令で定める育児休業に係る雇用環境の整備に関する措置
- 2.事業主は、介護休業申出が円滑に行われるようにするため、次の各号のいずれかの措置を講じなければならない。
- 一その雇用する労働者に対する介護休業に係る研修の実施
- 二介護休業に関する相談体制の整備
- 三その他厚生労働省令で定める介護休業に係る雇用環境の整備に関する措置
- 3.前二項に定めるもののほか、事業主は、育児休業申出等及び介護休業申出並びに育児休業及び介護休業後における就業が円滑に行われるようにするため、育児休業又は介護休業をする労働者が雇用される事業所における労働者の配置その他の雇用管理、育児休業又は介護休業をしている労働者の職業能力の開発及び向上等に関して、必要な措置を講ずるように努めなければならない。
- 4.事業主は、介護両立支援制度等申出が円滑に行われるようにするため、次の各号のいずれかの措置を講じなければならない。
- 一その雇用する労働者に対する介護両立支援制度等に係る研修の実施
- 二介護両立支援制度等に関する相談体制の整備
- 三その他厚生労働省令で定める介護両立支援制度等に係る雇用環境の整備に関する措置
この条文の基本情報
雇用環境の整備及び雇用管理等に関する措置とは何ですか?
定義雇用環境の整備及び雇用管理等に関する措置とは、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第22条に定められた規定で、「事業主は、育児休業申出等が円滑に行われるようにするため、次の各号のいずれかの措置を講じなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第22条(雇用環境の整備及び雇用管理等に関する措置)は、日本の育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に含まれる条文です。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第22条の条文原文は「事業主は、育児休業申出等が円滑に行われるようにするため、次の各号のいずれかの措置を講じなければならない。」で始まります。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第22条は第九章 事業主が講ずべき措置等に置かれています。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の公布日は平成3年5月15日です。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第22条の前の条は育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第21条の2です。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第22条の次の条は育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第22条の2です。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第22条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)第22条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000076 - 本サイト収録
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)第22条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/403AC0000000076/22
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点育児・介護休業法22条は、事業主に育児・介護休業の申出が円滑に進むよう、研修の実施・相談体制の整備等のいずれかの措置を義務づける。就業規則の整備だけでは足りない。
Q · 育休を申し出たら「前例がなくてね」と濁されました。会社は何もしなくていいの?
就業規則だけでは不十分、研修や相談窓口の整備が必須です
育児・介護休業法22条により、事業主は育児休業・介護休業・介護両立支援制度等の申出が円滑に行われるよう、研修の実施、相談体制の整備、厚生労働省令で定める措置のいずれか一つ以上を必ず講じなければなりません。これは努力義務ではなく法的義務です。就業規則に育休規定があるだけでは足りず、実際に取組を動かす必要があります。従業員数による適用除外はなく、零細企業にも及びます。未対応の場合、厚生労働大臣の助言・指導・勧告(56条)の対象になります。
解説
育休を申し出たら、上司に「うちは前例がなくてね」と言葉を濁された。多くの人はそこで諦める。だがこの一条を知っていれば、話は変わる。2022年4月から、事業主には育児休業を申し出やすくするための雇用環境整備が義務づけられた。研修の実施、相談窓口の設置、その他厚生労働省令で定める取組、このいずれかを必ず講じなければならない(努力義務ではなく、法的義務である)。つまり「前例がない」「制度がよく分からない」という会社側の言い訳は、本来あってはならないものだ。2025年からは介護についても同じ枠組みが拡大され、介護両立支援制度等の環境整備も義務になった。あなたが取得をためらってしまうその空気そのものが、実は会社が義務を果たしていないサインかもしれない。
法的な位置づけ
育児・介護休業法22条は、事業主の雇用環境整備義務を定める規定である。育児休業・介護休業・介護両立支援制度等の申出が円滑に行われるよう、研修の実施、相談体制の整備、厚生労働省令で定める措置のいずれかを講じることを義務づける。第3項は配置その他の雇用管理等に関する努力義務を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.会社の環境整備の有無を先に確認 育休・介護休業を申し出る前に、会社が研修・相談窓口・事例周知のいずれかを実施しているか確認する。就業規則に規定があるだけでは22条を満たさない
- 2.「前例がない」の一言を記録に残す 「前例がない」「制度がよく分からない」と濁されたら、その言葉をメール・チャットなど後で参照できる形でやり取りする。口頭のやり取りは要点をメモに残す
- 3.在職中に都道府県労働局へ相談 改善が見られなければ、退職する前に都道府県労働局雇用環境・均等部(室)へ相談する。無料で助言・指導・紛争解決援助を受けられ、在職中なら会社へ指導が直接届く
- 4.不利益取扱いには別途対応 取得を理由に不利益な扱いを受けたら、それは環境整備義務違反とは別途違法である。損害賠償(民法709条)も視野に、証拠を揃えて弁護士へ相談する
よくある質問 AI による整理
Q1雇用環境整備義務とは何ですか?
事業主が育児・介護休業の申出を円滑にするため、研修の実施・相談体制の整備・厚生労働省令で定める措置のいずれかを講じる義務です。育児・介護休業法22条が定め、就業規則の整備とは別の積極的取組を要します。
Q2育休の研修は具体的に何をすればいいですか?
全社員向けに育児休業制度の内容・申出方法・取得事例を周知する研修が典型です。管理職向けの理解促進研修も有効で、厚生労働省がモデル資料を公開しています。回数や形式に法定の決まりはありません。
Q3育児介護休業法22条の措置はいつから義務ですか?
育児休業に係る環境整備は2022年(令和4年)4月1日から事業主の法的義務です。それ以前は努力義務的な配慮規定が中心でした。就業規則の有無にかかわらず措置を講じる必要があります。
Q4介護両立支援制度等の環境整備はいつから義務化されましたか?
介護休業・介護両立支援制度等に係る環境整備(22条4項等)は2025年(令和7年)施行の改正で義務化されました。育児分だけ整えて介護分が抜けていないか確認が必要です。
Q5会社が育休の相談窓口を設けていない場合どこに相談できますか?
都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談できます。無料で助言・指導・紛争解決援助を受けられ、在職中であれば会社へ直接指導が届きます。退職前に相談するのが有効です。
Q6雇用環境整備措置は4つのうち全部やる必要がありますか?
各項(育児・介護・介護両立支援)ごとに、研修・相談体制・省令措置の選択肢の中から一つ以上を講じれば足ります。全てを実施する必要はありませんが、複数実施すると実効性が高まります。
Q7育休の環境整備義務に違反したら罰則はありますか?
直接の刑事罰はありませんが、厚生労働大臣(労働局長)の助言・指導・勧告の対象になります(56条)。勧告に従わない場合は企業名の公表もあり得ます。放置は悪質事案として扱われます。
Q8厚生労働省令で定める措置とは具体的に何ですか?
自社の育児休業取得事例の収集・提供や、育児休業制度と取得促進方針の周知などが施行規則で定められています。研修・相談体制以外の選択肢として位置づけられています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1就業規則に育休の規定があれば、会社はこの義務を果たしてることになりますか?
なりません。22条が求めるのは規定の整備とは別の積極的な取組で、研修の実施、相談体制の整備、厚生労働省令で定める雇用環境整備措置のいずれか一つを実際に講じる必要があります。規則に書いてあるだけでは不十分です。実務のポイント:労働局の調査で最初に問われるのは規則の有無ではなく、相談窓口が実際に機能しているか、社員がその存在を知っているかです。形だけ窓口を置いて誰も知らない状態だと、整備したことにならないと判断され得ます
Q2従業員が5人しかいない会社でも、本当にこの義務があるんですか?
あります。22条には従業員数による適用除外がありません。規模が小さくても、研修・相談体制・省令の定める取組のいずれか一つは必ず講じる必要があります。育児休業の申出(第5条以下)自体も従業員数を問わず認められます。実務のポイント:小規模企業ほど「うちには関係ない」と誤解して未対応のまま放置している例が多く、いざ申出が出たときに慌てます。逆に言えば、申し出る側がこの点を知っているだけで、会社側の「前例がない」という言い訳を最初から封じられます
Q3上司に育休を相談したら嫌な顔をされました。これは違法になりますか?
嫌な顔だけでは直ちに違法とは言えませんが、「取るなら昇進は諦めろ」「迷惑だ」といった言動になると、第25条のハラスメント防止措置義務違反、さらに取得を理由とした不利益取扱いの禁止に触れる可能性があります。22条の環境整備不足とは別の問題として追及できます。実務のポイント:こうした発言は、その場で録音やメモに残しておくと後の労働局相談で決定的な証拠になります。弁護士は「言われた瞬間の記録」を最重視しますが、これを自分から教えてくれる窓口はほとんどありません
間違えやすい点 AI による整理
- 「育休の制度が就業規則に書いてあれば会社の義務は果たされている」と思われがちだが、22条が求めるのはそれと別の積極的な取組だ。研修・相談体制・事例周知などの環境整備を実際に動かしていなければ、規則があっても義務違反になりうる
- この義務を「大企業だけの話」と考えている人が多いが、実は従業員数による除外規定はない。零細企業であっても、研修・相談窓口・厚労省令の定める取組のいずれか一つは必ず講じる必要がある。規模が小さいほど未対応のまま放置されている深刻さに気付いていない
- 「環境整備義務があっても、それで自分が育休を取れるわけではない」と諦めている人がいるが、問いの立て方が逆だ。本条は取得そのものの権利規定(育児休業は第5条以下)とは別に、取得を阻む「雰囲気」を会社の責任問題に変える条文である。雰囲気は個人で変えられないが、義務の不履行なら労働局に申告できる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の内容 | 22条:研修・相談体制・省令措置のいずれかの環境整備 | 21条:対象労働者への個別の制度周知・取得意向確認 25条:育休等ハラスメント防止の雇用管理上の措置 |
| 着目点 | 職場全体の環境づくり(不特定の労働者向け) | 妊娠・出産等を申し出た個人 ハラスメント行為の防止 |
| 義務の性質 | 法的義務(1・2・4項)+努力義務(3項) | 法的義務 法的義務 |
| 違反時の帰結 | 56条の助言・指導・勧告 | 56条の助言・指導・勧告 措置義務違反+不利益取扱いは別途違法 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は一定規模以上の事業単位に托児施設・両立支援措置の設置義務を課す。規模に応じた段階的義務の点で日本と設計思想が近い。
韓国は育児休職・家族介護休職と併せて事業主の両立支援環境整備を規定。行政指導による担保の仕組みも日本に類似する。
ドイツは親時間(Elternzeit)と介護時間(Pflegezeit)を法定し、復職保障を中心に据える。環境整備は個別の権利保障の形をとる。
米国は従業員50人以上の事業主に無給の家族・医療休暇を保障するが、研修・相談体制の一般的整備義務という発想は薄い。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし育休を申請したのに、会社から研修の案内も相談窓口の説明も一切なかったとしたら? それは事業主が22条の措置義務を果たしていない可能性が高い。あなたが感じる「取りにくさ」は、あなたの気の弱さではなく、会社の不備かもしれない
- あなたが小さな会社の人事担当になり、就業規則だけ整えれば十分だと思っていた。だが22条は別物だ。規則があっても、研修・相談体制・事例周知のいずれか一つも動いていなければ義務違反になる。労働局の調査が入れば、まずここを問われる
- 介護で離職を考え始めた同僚から相談された。あなたは「会社には介護の相談窓口を整える義務がある」と一言伝えられる。それだけで同僚は退職届を出す前に人事へ確認しに行く
- 親の介護が来月から始まる。あと2週間で勤務を続けられるか決めなければならない。会社に介護両立支援の窓口があるかを今日確認する。なければ、それ自体が交渉の入口になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 育休・介護休業を申し出る前後で、会社が研修・相談窓口・事例周知のいずれかを実施しているか確認、就業規則だけでは足りない2. 「前例がない」「制度がよく分からない」と濁されたら、その言葉をメール・チャットなど記録に残す形でやり取りする3. 改善が見られなければ、在職中に都道府県労働局雇用環境・均等部(室)へ相談、無料で助言・指導・紛争解決援助を受けられる4. 取得を理由に不利益な扱いを受けたら、それは別途違法(不利益取扱いの禁止)、損害賠償(民法709条)も視野に
訴えられた側:1. 自社が研修・相談体制・厚労省令の定める取組のいずれか一つでも実施しているか即点検、就業規則の整備だけでは22条を満たさない2. 未対応なら、最も低コストな相談窓口の設置と周知から着手、厚生労働省のモデル様式を活用できる3. 2025年施行の介護両立支援制度等の環境整備(第4項)も同様に必須、育児分だけ整えて介護分が抜けていないか確認4. 労働局から助言・指導・勧告(第56条)を受けた場合は速やかに是正、放置すると悪質事案として扱われ得る
時効(請求できる期限):本条違反そのものに個人の損害賠償請求権のような特定の時効はない。事業主が措置義務を怠っている場合、都道府県労働局へはいつでも相談・申告でき、厚生労働大臣の助言・指導・勧告(育児・介護休業法第56条)の対象になる。ただし取得を理由とする不利益取扱いについて損害賠償(民法709条)を求める場合は、損害および加害者を知った時から3年(人の生命・身体を害する場合は5年、民法724条、724条の2)
学説
通説:22条の雇用環境整備義務は就業規則の整備とは別個の積極的取組を要し、研修・相談体制・省令措置のいずれかの実施を必要とする。従業員数による適用除外はなく、不履行は56条の助言・指導・勧告の対象と解される。
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)改正、令和4年(2022年)4月1日施行 育児休業の申出が円滑に行われるよう、研修の実施・相談体制の整備等の雇用環境整備を事業主の法的義務として新設(従来は努力義務的な配慮規定が中心であった)
- 令和6年(2024年)改正、令和7年(2025年)施行 介護休業および介護両立支援制度等についても、研修・相談体制の整備等の雇用環境整備を義務化する規定(第4項等)を追加し、育児と介護の両面で枠組みを整備
改正の年表
- 1.平成3年(1991年) 新設:育児休業等に関する法律として制定(平成3年法律第76号)。仕事と育児の両立支援の枠組みを創設した。
- 2.令和3年(2021年) 改正:令和4年(2022年)4月1日施行。育児休業の申出が円滑に行われるよう、研修の実施・相談体制の整備等の雇用環境整備を事業主の法的義務として新設。
- 3.令和6年(2024年) 改正:令和7年(2025年)施行。介護休業および介護両立支援制度等についても、研修・相談体制の整備等の雇用環境整備を義務化(第4項等)。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第5条育児休業の申出、本条が円滑化を図る対象の権利規定
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第11条介護休業の申出、本条第2項が円滑化を図る対象
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第21条妊娠・出産等の申出時の個別の周知・意向確認措置(現行の条番号を要確認)
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第25条育児休業等に関するハラスメント防止の雇用管理上の措置(現行の条番号を要確認)
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第56条厚生労働大臣の助言・指導・勧告、義務不履行への行政的担保(現行の条番号を要確認)
- 次世代育成支援対策推進法 第12条一般事業主行動計画の策定義務、両立支援を企業計画として担保する特別法
- 労働基準法 第65条産前産後休業、育児休業に先行する母性保護の特則
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