事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、第二十一条第一項、同条第二項及び第三項(これらの規定を第二十三条の三第六項において準用する場合を含む。)、第二十一条第四項及び第五項、第二十一条の二から第二十二条の二まで、第二十三条第一項から第三項まで、第二十三条の三第一項から第五項まで、第二十四条、第二十五条第一項、第二十五条の二第二項、第二十六条並びに第二十七条に定める措置等並びに子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために講ずべきその他の措置の適切かつ有効な実施を図るための業務を担当する者を選任するように努めなければならない。
要点育児・介護休業法 29 条は、事業主が両立支援措置を実施する業務の担当者(職業家庭両立推進者)を選任するよう努める努力義務を定める規定である。
Q · 育休や時短の制度は作ったのに誰も使わない。会社は何を選任すればいいの?
両立支援を運用する『職業家庭両立推進者』の選任です
育児・介護休業法 29 条により、事業主は育児・介護と仕事の両立支援措置(21 条から 27 条の育休・時短・看護休暇・ハラスメント防止など)を適切かつ有効に実施する業務を担当する者、すなわち職業家庭両立推進者を選任するよう努めなければなりません。これは努力義務であり選任しないこと自体に罰則はありませんが、育休不許可やハラスメント放置で紛争になったとき、推進者の不在は会社の消極姿勢を示す不利な事情になります。くるみん認定や両立支援等助成金でも実質的な前提になります。
条文を一読して目が滑った人は正常だ。21条から27条まで、十数本の条番号が呪文のように連なる。だがこの長い列挙の末尾に置かれた要求は、たった一つ。育児・介護と仕事の両立支援措置を「現実に機能させる担当者」を、会社は選任するよう努めなさい、というものだ。ここが盲点になる。育休も時短も看護休暇もハラスメント防止措置も、就業規則に書いてあるだけでは絵に描いた餅で終わる。誰がその運用に責任を持つのか。その答えが「職業家庭両立推進者」だ。努力義務ではあるが、推進者を置いていない会社は、育休取得率の低さやハラスメント放置を問われたとき、「本気で取り組んでいなかった」証拠を自ら差し出すことになる。あなたが人事や総務の担当なら、この地味な一行は、会社の本気度を測る試金石だ。
育児・介護休業法 29 条は職業家庭両立推進者の選任を定める規定であり、事業主が育児・介護と仕事の両立支援措置の適切かつ有効な実施を図る業務の担当者を選任するよう努める旨を規律する。法的義務ではなく努力義務にとどまり、罰則を伴わない体制整備規範として機能する。
育児・介護休業法 29 条に基づき、育休・時短・ハラスメント防止など両立支援措置の運用を横断的に担当するために事業主が選任する社内の責任者のことです。
行政への届出義務はありません。29 条は社内で担当者を選任する努力義務を定めるもので、労働局への提出手続は求められていません。
認定の直接要件として明文化されているわけではありませんが、両立支援体制を評価する認定審査で推進者の選任は実質的な前提として重視されます。
助成金の申請では両立支援体制の整備が審査されるため、推進者の選任は実務上の前提になります。不在は受給の妨げになり得ます。
「制度を作るだけでなく、それを回す担当者を会社は決めるよう努めなさい」という条文です。制度と運用は別物だと明文化した規定です。
人数の法定はありません。実務では人事・総務の責任者クラスが 1 名兼任するのが一般的で、重要なのは運用を横断的に見られる権限の有無です。
育休・時短・看護休暇・ハラスメント防止措置など 21 条から 27 条の両立支援措置を、社内で適切かつ有効に運用させる責任を負います。
直接の因果を法は定めませんが、運用担当者の不在は制度の空洞化を招きやすく、取得率の低さや相談の放置につながる実務上の要因になります。
法律上、特定の資格は不要です。29条は「業務を担当する者」とだけ定め、人事・総務の責任者クラスが兼任するのが一般的です。重要なのは肩書ではなく、育休・時短・ハラスメント防止措置(21条から27条)の運用を横断的に見られる権限があるかどうか。業界裏話ヒント:形だけ役員名を充てて実務を放置する会社が多いのですが、労働局は推進者が実際に機能しているかまで見ます。名簿上の選任と実態の乖離が、是正指導の糸口になります
29条は努力義務なので、選任しないこと自体への直接の罰則はありません。ただし育休の不許可やハラスメント放置で個別の紛争・指導に発展したとき、推進者の不在は会社の消極姿勢を示す不利な事情になります。業界裏話ヒント:規模が小さいほど「うちには関係ない」と思いがちですが、くるみん認定や両立支援等助成金の申請では推進者の存在が実質的な前提になります。助成金を取り逃すコストの方が、選任の手間よりはるかに大きいことが多いのです
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 義務の性質 | 29 条:努力義務(罰則なし、選任は自主判断) | — |
| 規律の対象 | 運用を担当する『人』の選任 | — |
| 不履行時の帰結 | 行政指導・紛争時の心証上の不利 | — |
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