要点不正競争防止法 5 条の 2 は、技術上の秘密の不正取得等があり、その者が当該秘密の使用が明らかな生産等をしたとき、営業秘密を使用したものと推定する規定である。立証責任が侵害者側へ転換する。
Q · 技術が漏れた確信はあるのに、相手が使った証拠が掴めません。それでも勝てますか?
不正取得と相手の生産の事実を示せば使用が推定されます
不正競争防止法 5 条の 2 により、対象が技術上の秘密(政令で定める情報)であり、相手の不正取得(または不正開示介在を知っての保有・領得)を立証し、かつ相手が当該秘密の使用が明らかな生産等をしている事実を示せば、相手は秘密を「使用した」と推定されます。立証の矢印が反転し、今度は相手が「独自開発で使っていない」と反証できなければ負けます。ただし対象が技術秘密に限られ、顧客リスト等の営業情報には及びません。
自社のエース技術者が競合に引き抜かれ、半年後にその競合がうちの製造ノウハウとそっくりの製品を出してきた。あなたの会社は確信している。だが裁判で最大の壁にぶつかる。相手の工場の内側で何が行われているかは、外から一切見えない。「うちの秘密を使った」ことの証明など、普通は不可能だ。そこで効いてくるのが、技術上の秘密についての使用の推定である。不正な取得(または不正開示の介在を知っての保有、横領等による領得)を立証し、かつ相手がその技術を使ったことが明らかな生産等をしている事実を示せば、相手は秘密を「使用した」と推定される。立証の矢印が反転し、今度は相手側が「この技術は使っていない、独自開発だ」と証明できなければ負ける。見えない工場の扉を、法律がこじ開ける一条だ。
不正競争防止法 5 条の 2 は、技術上の秘密に関する使用等の推定を定める規定である。不正取得・不正開示の介在を知っての保有・任務違反による領得のいずれかがあり、かつその者が当該技術上の秘密を使用したことが明らかな生産等をした場合、営業秘密を使用したものと推定し、使用の立証責任を侵害者側へ転換する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
不正競争防止法 5 条の 2 が定める制度です。技術上の秘密の不正取得等と、その者が使用が明らかな生産等をした事実を示せば、営業秘密を使用したと推定され、立証責任が相手方に移ります。
対象が技術上の秘密(政令で定める情報)であること、不正取得・保有・領得のいずれかがあること、その者が使用が明らかな生産等をしたこと、の三点です。満たせば使用が推定されます。
原則は原告が使用を立証しますが、5 条の 2 が働く技術秘密なら不正取得と生産の事実を示せば使用が推定され、直接の使用立証ができなくても請求が認められ得ます。
生産方法その他政令で定める情報に係る営業秘密を指します。製造プロセスや設計データが典型で、顧客リストや販売戦略などの営業情報は含まれません。
使えません。5 条の 2 の推定は技術上の秘密に限定され、顧客リスト・販売戦略などの営業情報は対象外です。営業情報は原則どおり使用を自力で立証します。
原則は原告(保有者)ですが、技術秘密について 5 条の 2 の推定が働くと、使用していないことの立証責任が被告側へ転換します。
不正競争防止法 15 条により、使用の事実と使用者を知った時から 3 年、使用開始時から 20 年で差止請求権は消滅します。
前職の技術上の秘密を不正に持ち込み生産等に使えば、採用した会社が 5 条の 2 の推定の対象になり得ます。本人が手ぶらでも、頭の中のノウハウ使用がリスクです。
訴えられる。不正競争防止法5条の2の使用の推定があるため、相手の不正取得(2条1項4号等)と相手が生産等をしている事実さえ立証すれば、「使用した」と推定される。あとは相手が「使っていない」と反証する番に回る。業界裏話ヒント:この推定が使えるのは「技術上の秘密」かつ「政令で定める情報」に限られる。顧客リスト等の営業情報には及ばない。自社の秘密が技術系か営業系かで、戦い方が根本から変わる
覆せる。被告は独自開発の記録(研究ノート、開発履歴、リバースエンジニアリングの過程)を出して「この技術は秘密を使っていない」と反証できる。日頃から開発の証拠を残している企業ほど反証に成功する。業界裏話ヒント:推定を覆すには技術の中身を法廷で説明する必要があり、それ自体が自社の別の秘密の開示リスクになる。だから被告は秘密保持命令(不正競争防止法10条)の活用とセットで考える
両方できる。営業秘密侵害には刑事罰(不正競争防止法21条)があり、民事の差止(3条)・損害賠償(4条)と別軌道で進められる。業界裏話ヒント:5条の2の推定はあくまで民事の規定で、刑事では「使用」を検察が厳格に立証する必要がある。だが刑事捜査で得られた証拠が民事の立証を助けることがあり、まず刑事告訴で証拠を固める戦略をとる企業もある。(罰則の金額・刑期は最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 推定の対象 | 5 条の 2:営業秘密の『使用』の事実 | — |
| 発動の前提 | 技術秘密の不正取得等 + 使用が明らかな生産等 | — |
| 守備範囲 | 技術上の秘密(政令指定情報)に限定、営業情報は対象外 | — |
| 覆す手段 | 独自開発・公知・リバースエンジニアリングの反証 | — |
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