介護保険法 第115条の4
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- 指定介護予防サービス事業者は、当該指定に係る事業所ごとに、都道府県の条例で定める基準に従い都道府県の条例で定める員数の当該指定介護予防サービスに従事する従業者を有しなければならない。
- 2.前項に規定するもののほか、指定介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準及び指定介護予防サービスの事業の設備及び運営に関する基準は、都道府県の条例で定める。
- 3.都道府県が前二項の条例を定めるに当たっては、第一号から第三号までに掲げる事項については厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとし、第四号に掲げる事項については厚生労働省令で定める基準を標準として定めるものとし、その他の事項については厚生労働省令で定める基準を参酌するものとする。
- 一指定介護予防サービスに従事する従業者に係る基準及び当該従業者の員数
- 二指定介護予防サービスの事業に係る居室、療養室及び病室の床面積
- 三指定介護予防サービスの事業の運営に関する事項であって、利用する要支援者のサービスの適切な利用、適切な処遇及び安全の確保並びに秘密の保持等に密接に関連するものとして厚生労働省令で定めるもの
- 四指定介護予防サービスの事業に係る利用定員
- 4.厚生労働大臣は、前項に規定する厚生労働省令で定める基準(指定介護予防サービスの取扱いに関する部分に限る。)を定めようとするときは、あらかじめ社会保障審議会の意見を聴かなければならない。
- 5.指定介護予防サービス事業者は、次条第二項の規定による事業の廃止又は休止の届出をしたときは、当該届出の日前一月以内に当該指定介護予防サービスを受けていた者であって、当該事業の廃止又は休止の日以後においても引き続き当該指定介護予防サービスに相当するサービスの提供を希望する者に対し、必要な居宅サービス等が継続的に提供されるよう、指定介護予防支援事業者、他の指定介護予防サービス事業者その他関係者との連絡調整その他の便宜の提供を行わなければならない。
- 6.指定介護予防サービス事業者は、要支援者の人格を尊重するとともに、この法律又はこの法律に基づく命令を遵守し、要支援者のため忠実にその職務を遂行しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第115条の4は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第115条の4の条文原文は「指定介護予防サービス事業者は、当該指定に係る事業所ごとに、都道府県の条例で定める基準に従い都道府県の条例で定める員数の当該指定介護予防サービスに従事する従業者を…」で始まります。
- 介護保険法第115条の4は第六節 指定介護予防サービス事業者に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第115条の4の前の条は介護保険法第115条の3です。
- 介護保険法第115条の4の次の条は介護保険法第115条の5です。
- 介護保険法第115条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第115条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第115条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/115_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法115条の4は、介護予防サービスの人員・設備・運営基準を都道府県の条例で定めると規定する。人員と床面積は国の省令に従う必要がある。
Q · 介護予防サービスの職員の数や部屋の広さって、誰が決めているの?
都道府県の条例で決まり、人員と床面積は国の基準に従う
介護保険法115条の4により、指定介護予防サービスの従業者の員数、設備、運営の基準は都道府県の条例(指定都市・中核市ではその市の条例)で定められます。ただし同条3項により、従業者の員数と資格、居室等の床面積、利用者の安全や秘密保持に密接に関わる運営事項は厚生労働省令に「従う」必要があり、利用定員は省令を「標準」とし、その他の事項は省令を「参酌」して地域ごとに定めます。
解説
要支援の親が通う介護予防の訪問看護やショートステイ。そこに必要な職員の数、部屋の広さ、定員、記録の残し方は、国が一律に決めているわけではない。本条は、これらの基準づくりを都道府県の条例に任せている(指定都市・中核市では、その市の条例が基準になる)。ただし、任せ方には三つの段階がある。職員の数と資格、居室の床面積、利用者の安全や秘密保持に直結する運営事項は、国の厚生労働省令に「従う」。利用定員は国の基準を「標準」にする。それ以外は国の基準を「参酌」する(参考にしつつ、地域の事情で変えてよい)。つまり、隣の県の事業所では許されることが、あなたの県では違反になることがある。見落とされがちなのが第5項と第6項である。事業所が廃止や休止を届け出た場合、直前1か月の利用者が次のサービスへ移れるよう、事業者自身が調整しなければならない。さらに事業者には、要支援者の人格を尊重し、忠実に職務を行う義務がある。利用者側は「感じが悪い」で終わらせず、どの基準に反しているのかを示して話せるようになる。事業者側は、自分の自治体の条例を読まないまま運営するのがどれほど危険かが分かる。
法的な位置づけ
介護保険法第115条の4は、指定介護予防サービス事業者が事業所ごとに有すべき従業者の員数並びに設備及び運営に関する基準を都道府県の条例に委任する規定である。条例制定に当たっては、事項に応じて厚生労働省令の基準に従い、標準とし、又は参酌するものとされ、あわせて事業者の便宜提供義務及び忠実義務を定める。
手順
- 1.閉鎖通知の内容と日付を記録する 事業所から廃止・休止の通知を受けたら、通知文書、受け取った日付、廃止予定日、説明した担当者名を記録し、書面の写しを保存する。口頭のみの通知なら書面での交付を求める
- 2.事業者に第5項の連絡調整を書面で求める 解約手続に進む前に、介護保険法115条の4第5項に基づき、次の事業所やケアプラン作成者との連絡調整などの便宜提供を行うよう、事業者に書面で求める
- 3.ケアプラン作成者と移行先を協議する 地域包括支援センターなど介護予防支援の担当者に閉鎖を伝え、事業者からの情報提供を踏まえて移行先候補と利用開始日を調整する
- 4.調整が行われなければ指定権者に情報提供する 事業者が連絡調整に応じない場合、事業所を指定した都道府県または市の介護保険担当課に、経緯の記録を添えて情報提供する。国民健康保険団体連合会の苦情窓口も利用できる
よくある質問 AI による整理
Q1指定介護予防サービスとは何ですか?
要支援1・2の認定を受けた人が利用する介護予防の訪問看護、通所リハビリ、短期入所などで、都道府県の指定を受けた事業者が提供するサービスです。
Q2参酌すべき基準とはどういう意味ですか?
国の省令の基準を十分に参照したうえで、地域の実情に応じて自治体が異なる内容を定めてよい基準です。介護保険法115条の4第3項が根拠です。
Q3介護事業所が閉鎖したら利用者はどうなる?
閉鎖する事業者自身が、直前1か月の利用者が次のサービスへ移れるよう、ケアプラン担当や他事業所との連絡調整を行う義務を負います(同条5項)。
Q4介護事業所の廃止届はいつまでに出す?
事業の廃止・休止は、その日の1か月前までに指定権者へ届け出る必要があります(介護保険法115条の5第2項)。直前の閉鎖通知は義務違反の疑いがあります。
Q5人員基準欠如減算とは何ですか?
条例で定める従業者の員数を下回った状態でサービスを提供した場合に、介護報酬が減額される仕組みです。放置すれば指導や指定取消の対象にもなり得ます。
Q6介護記録の保存期間は何年?
国の基準省令ではサービス完結の日から2年ですが、多くの自治体は条例で5年に延長しています。事業所所在地の条例を必ず確認してください。
Q7ショートステイの居室の広さに基準はありますか?
あります。居室等の床面積は本条3項2号により国の省令に「従う」事項で、自治体が条例で独自に緩めることはできません。
Q8介護事業者の忠実義務とは何ですか?
要支援者の人格を尊重し、介護保険法と関連命令を守り、要支援者のために忠実に職務を行う義務です(同条6項)。指導・処分の根拠にもなります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ショートステイで職員が全然いない気がするんですけど、何人いればいいか調べられますか?
調べられる。員数は本条1項に基づく都道府県の条例(指定都市・中核市なら市の条例)で決まり、その物差しは国の基準省令にある。事業所には重要事項説明書で職員体制を示す義務もある。実務のポイント:夜勤など時間帯ごとの配置基準は、全体の人数よりも欠けやすい。「夜は何人体制ですか」と具体的に聞くだけで、事業所の対応は変わりやすい
Q2県の条例と国の省令、どっちを見ればいいんですか?
事業者を直接縛るのは条例である。ただし本条3項により、人員・床面積・安全や秘密保持に関わる運営事項は国の基準に「従う」。この部分は条例も国と同じ内容になる。実務のポイント:自治体ごとの違いは、記録の保存期間や非常災害対策など「参酌」の事項に集中している。転勤してきた管理者が最初につまずくのはここである
Q3人員基準を一か月だけ割ってしまいました。すぐ指定取消になりますか?
通常はすぐに取消とはならず、まず報酬の減算や勧告の対象となる。ただし、欠員を隠して満額を請求すれば不正請求になる。この場合、返還額に100分の40の加算金が付くおそれがある(介護保険法22条3項)。実務のポイント:処分の重さを分けるのは欠員の長さより、隠そうとしたかどうかである。自主点検で気付いた時点で届け出た記録は、後で大きな意味を持つ
間違えやすい点 AI による整理
- 「介護の基準は全国共通」と考えがちだが、事業者を直接縛るのは都道府県(指定都市・中核市)の条例である。国の省令は、条例を作るときの物差しにすぎない。「参酌」の事項は自治体が上乗せも独自の規定もできる。全国チェーンの運営マニュアルが、ある地域では違反になるのはこのためである
- 人員不足は「職員が少なくて大変」という現場の問題だと思われている。しかし法律上は、指定の前提条件が欠けた状態である。報酬の減算にとどまらず、不正な請求と認定されれば返還額に100分の40の加算金が付く(介護保険法22条3項)。さらに指定取消の審査に進むこともある。人手不足の月が一つ増えるだけで、経営リスクは一段上がる
- 「事業所が閉鎖したら、次の行き先を探すのは利用者とケアマネジャーの仕事」という前提がそもそも誤っている。第5項は、閉鎖する事業者自身に連絡調整などの便宜提供を義務づけている。家族から見れば「見捨てられた」話でも、法律上は「事業者が果たすべき義務を果たしていない」話である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となるサービス | 115条の4:要支援者向けの指定介護予防サービス | 74条:要介護者向けの指定居宅サービス 115条の5:指定介護予防サービス事業者の変更・廃止・休止の届出 |
| 規律の内容 | 人員・設備・運営基準を都道府県条例に委任し、従う・標準・参酌の三段階で枠付け | 居宅サービスについて同じ三段階構造で条例に委任 事業所の名称・所在地等の変更届と、廃止・休止の1か月前届出 |
| 廃止・休止時の義務 | 届出日前1か月以内の利用者への連絡調整等の便宜提供義務(5項) | 居宅サービス事業者に同種の便宜提供義務 便宜提供義務の前提となる届出手続そのもの |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では長照機構の人員・設備基準は中央主管機関(衛生福利部)の定める標準で全国一律に規律され、日本のような地方条例への委任構造は採られていない
韓国も施設の人員・設備基準は中央の施行規則で定める方式が中心で、地方自治体は指定・監督を担う
ドイツは連邦法の枠組みの下、人員配置は州と介護金庫・事業者団体の枠組契約で具体化され、州ごとの差異が生じる点で日本と構造が近い
米国はメディケア参加条件を連邦規則で定める一方、事業者の免許基準は州法に委ねられ、連邦と州の二層構造となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 母が通う介護予防通所リハビリの事業所から、来月末で閉鎖すると一枚の紙で知らされた。次の行き先は自分で探してほしいという。あと三週間しかない。しかし第5項によれば、他の事業所やケアプラン担当との連絡調整は、閉める側の事業者の義務である。家族が一人で抱え込む話ではない
- もし運営指導(役所が事業所を訪れ、書類や運営状況を点検すること)の当日、看護職員の配置が基準を下回っていた月が見つかったら、どうなる? その月の報酬は人員基準欠如の減算対象になり、状況によっては過去の請求分の返還まで話が進む
- あなたは県境をまたいで二つ目の事業所を開いた管理者である。一つ目の県と同じ運営規程をコピーして使った。ところが新しい県の条例は、記録の保存期間を省令の2年ではなく5年と定めていた。書類を破棄した時点で、すでに違反である
- ショートステイの居室が、改装後に一人当たりの床面積を下回った。床面積は国の基準に「従う」事項であり、県の裁量で緩めることはできない
- 友人の父が、要支援なのにヘルパーの訪問介護が使えなくなったと怒っている。実は要支援者向けの訪問介護と通所介護は、平成26年(2014年)の改正で市町村の総合事業に移された。本条の枠組みの外にあり、苦情を出す先も基準の根拠も異なる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 起きたことを日付・時刻・担当者名で記録し、写真や連絡帳も保存する2. 担当のケアプラン作成者(地域包括支援センターなど)に相談し、事業所への改善要望を文書で出す3. 改善されなければ、事業所を指定した都道府県または市の介護保険担当課に情報提供する。国民健康保険団体連合会の苦情窓口も使える(介護保険法176条) 4. 閉鎖を告げられたら、第5項に基づいて次の事業所との調整を書面で求める
訴えられた側:1. まず自社の所在地を管轄する自治体の条例と、国の基準省令の違いを一覧表にまとめる2. 勤務表と資格証の写しを月ごとに照合し、員数が欠けていた月を洗い出す3. 欠けていた月は、自主点検の結果として自治体に報告し、減算の手続をとる。自分から報告するか、指導で指摘されるかで、その後の扱いが大きく変わりやすい4. 虐待防止や業務継続計画(BCP)の整備状況も同時に点検する
時効(請求できる期限):事業の廃止・休止は、廃止または休止の日の1か月前までに届け出る必要がある(介護保険法115条の5第2項)。第5項の便宜提供の対象は、届出の日の前1か月以内に利用していた人である。不正な報酬の返還請求の時効期間は、実務上解釈が分かれている。これに備えるため、条例で記録を5年保存とする自治体が多い(最新の改正状況をご確認ください)
学説
政府解釈(地域主権改革における義務付け・枠付けの見直し):「従うべき基準」は条例の内容を直接拘束し異なる内容を許さない。「標準」は合理的理由がある範囲で異なる内容を許容する。「参酌すべき基準」は十分参照したうえで地域の実情に応じ異なる内容を定めることを許容する
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)改正、平成18年(2006年)施行 予防給付の創設にあわせて、指定介護予防サービスの人員・設備・運営基準の規定を新設した
- 平成20年(2008年)改正 大手事業者の不正問題を受けて、事業の廃止・休止を事前に届け出る仕組みと、利用者のサービス継続のための便宜提供義務を整えた(条文の具体的な変更箇所は人的検証が必要)
- 平成23年(2011年)地域主権改革一括法 基準を定める権限を、厚生労働省令から都道府県の条例に移した。あわせて「従う・標準・参酌」の三段階の仕組みを導入した
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:予防給付の見直しにあわせて指定介護予防サービス制度を創設し、人員・設備・運営基準の規定を設けた(平成18年施行)
- 2.平成20年(2008年) 改正:事業者の不正事案を受けた改正で、廃止・休止の事前届出制と利用者のサービス継続のための便宜提供義務が整備された(具体的な条文変更箇所は要確認)
- 3.平成23年(2011年) 改正:地域主権改革一括法により、基準の制定を厚生労働省令から都道府県条例へ移し、従う・標準・参酌の三段階の枠付けを導入した
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