介護保険法 第115条の9(指定の取消し等)
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- 都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定介護予防サービス事業者に係る第五十三条第一項本文の指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止することができる。
- 一指定介護予防サービス事業者が、第百十五条の二第二項第四号から第五号の二まで、第十号(第五号の三に該当する者のあるものであるときを除く。)、第十号の二(第五号の三に該当する者のあるものであるときを除く。)、第十一号(第五号の三に該当する者であるときを除く。)又は第十二号(第五号の三に該当する者であるときを除く。)のいずれかに該当するに至ったとき。
- 二指定介護予防サービス事業者が、第百十五条の二第六項の規定により当該指定を行うに当たって付された条件に違反したと認められるとき。
- 三指定介護予防サービス事業者が、当該指定に係る事業所の従業者の知識若しくは技能又は人員について、第百十五条の四第一項の都道府県の条例で定める基準又は同項の都道府県の条例で定める員数を満たすことができなくなったとき。
- 四指定介護予防サービス事業者が、第百十五条の四第二項に規定する指定介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準又は指定介護予防サービスの事業の設備及び運営に関する基準に従って適正な介護予防サービスの事業の運営をすることができなくなったとき。
- 五指定介護予防サービス事業者が、第百十五条の四第六項に規定する義務に違反したと認められるとき。
- 六介護予防サービス費の請求に関し不正があったとき。
- 七指定介護予防サービス事業者が、第百十五条の七第一項の規定により報告又は帳簿書類の提出若しくは提示を命ぜられてこれに従わず、又は虚偽の報告をしたとき。
- 八指定介護予防サービス事業者又は当該指定に係る事業所の従業者が、第百十五条の七第一項の規定により出頭を求められてこれに応ぜず、同項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。ただし、当該指定に係る事業所の従業者がその行為をした場合において、その行為を防止するため、当該指定介護予防サービス事業者が相当の注意及び監督を尽くしたときを除く。
- 九指定介護予防サービス事業者が、不正の手段により第五十三条第一項本文の指定を受けたとき。
- 十前各号に掲げる場合のほか、指定介護予防サービス事業者が、この法律その他国民の保健医療若しくは福祉に関する法律で政令で定めるもの又はこれらの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき。
- 十一前各号に掲げる場合のほか、指定介護予防サービス事業者が、居宅サービス等に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき。
- 十二指定介護予防サービス事業者が法人である場合において、その役員等のうちに指定の取消し又は指定の全部若しくは一部の効力の停止をしようとするとき前五年以内に居宅サービス等に関し不正又は著しく不当な行為をした者があるとき。
- 十三指定介護予防サービス事業者が法人でない事業所である場合において、その管理者が指定の取消し又は指定の全部若しくは一部の効力の停止をしようとするとき前五年以内に居宅サービス等に関し不正又は著しく不当な行為をした者であるとき。
- 2.市町村は、保険給付に係る指定介護予防サービスを行った指定介護予防サービス事業者について、前項各号のいずれかに該当すると認めるときは、その旨を当該指定に係る事業所の所在地の都道府県知事に通知しなければならない。
この条文の基本情報
指定の取消し等とは何ですか?
定義指定の取消し等とは、介護保険法第115条の9に定められた規定で、「都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定介護予防サービス事業者に係る第五十三条第一項本文の指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第115条の9(指定の取消し等)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第115条の9の条文原文は「都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定介護予防サービス事業者に係る第五十三条第一項本文の指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の…」で始まります。
- 介護保険法第115条の9は第六節 指定介護予防サービス事業者に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第115条の9の前の条は介護保険法第115条の8です。
- 介護保険法第115条の9の次の条は介護保険法第115条の10です。
- 介護保険法第115条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第115条の9 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第115条の9(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/115_9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法115条の10は、指定介護予防サービス事業者が不正請求や基準違反等の各号に該当する場合、都道府県知事が指定の取消しまたは期間を定めた全部・一部の効力停止をできると定める。
Q · 不正請求が見つかったら、介護予防の指定は必ず取り消されるの?
知事の裁量で、一部効力停止に留まる余地がある
介護保険法115条の10第1項は、不正請求など各号に該当する場合に都道府県知事が指定を「取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止することができる」と定めています。処分は裁量であり、必ず取消しになるわけではありません。実務では組織的関与の有無、自主返還や再発防止策の有無などが考慮され、新規受入れのみ停止といった一部停止にとどまる例もあります。処分前には行政手続法に基づく聴聞または弁明の機会があります。
解説
介護予防サービスの事業所を運営しているなら、この条文はあなたの事業の「生殺与奪」を握る一覧表である。介護保険法115条の10は、都道府県知事が指定を取り消す、あるいは期間を定めて効力を停止できる事由を十数個並べている。注目すべきは第6号「介護予防サービス費の請求に関し不正があったとき」だ。ここに「故意に」「悪質に」という限定語は一切ない。そして第13号、第14号を読んでほしい。法人の役員のうち一人でも、過去5年以内に居宅サービス等に関し不正または著しく不当な行為をした者がいれば、それだけで取消事由になる。あなたの事業所が完璧に運営されていても、新しく迎え入れた役員の過去が事業を止める。さらに第2項、市町村は該当を認めたとき都道府県知事に通知しなければならない。実質的に、保険者である市町村の点検が取消手続の入口になっている。あなたが対峙する相手は都道府県だけではない。
法的な位置づけ
介護保険法115条の10は、指定介護予防サービス事業者に対する指定の取消し及び効力停止の要件を定める規定である。欠格事由該当、指定条件違反、人員・運営基準違反、介護予防サービス費の不正請求、報告・検査への不協力、不正手段による指定取得、役員等の過去5年以内の不正行為等を列挙し、処分権限を都道府県知事に、該当事実の通知義務を市町村に配分している。
よくある質問 AI による整理
Q1介護予防サービス事業者の指定取消しとは?
都道府県知事が介護保険法115条の10に基づき、事業者の指定を消滅させる行政処分です。取消し後は介護予防サービス費を請求できなくなります。
Q2介護事業所の指定取消し 理由として多いのは?
介護報酬(介護予防サービス費)の不正請求、人員基準違反、監査での虚偽報告などが典型です。複数の号が重なって処分が重くなる例もあります。
Q3指定取消し後 何年で再指定できる?
取消しの日から原則5年間は指定の欠格事由に該当し、再指定を受けられません(介護保険法115条の2第2項)。関与した役員がいる別法人も対象になり得ます。
Q4実地指導と監査の違いは?
実地指導は運営状況の確認と助言が中心の指導です。監査は不正等の疑いがある場合に報告徴収や立入検査を行うもので、処分につながり得ます。
Q5介護報酬の不正請求 少額でも処分される?
115条の10第1項の不正請求の号に金額の下限はありません。処分の軽重は金額だけでなく、組織的関与や自主返還の姿勢などを総合して判断されます。
Q6指定の効力停止中に既存利用者へのサービスは続けられる?
処分内容次第です。一部効力停止として新規利用者の受入れのみ停止される場合は、既存利用者へのサービスを継続できることがあります。
Q7指定取消処分に不服がある場合どうする?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、または知った日から6か月以内に取消訴訟を提起できます。執行停止の申立ても検討対象です。
Q8指定取消しの処分情報は公表される?
都道府県は指定の取消し等を行ったとき公示する扱いで、処分情報は各都道府県の公表資料で確認できます。利用者が契約前に確認する材料になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1指定取消と効力停止って、実際どのくらい違うんですか?
効力停止は期間を定めた一時停止で、期間経過後は事業を再開できる。取消しは指定そのものが消滅し、原則5年間は再指定を受けられない(115条の2第2項の欠格事由)。実務のポイント:本条は「指定の全部若しくは一部の効力の停止」と定めており、一部停止という中間の選択肢がある。実務では「新規利用者の受入れのみ停止」という運用があり、既存利用者への影響を抑えられる。弁明の場でこの選択肢を自分から提示できるかどうかが結論を左右する
Q2職員が勝手にやったことでも、うちの事業所が処分されるんですか?
第8号には但書きがあり、従業者の行為について事業者が「相当の注意及び監督を尽くした」場合は除かれる。ただし他の号、たとえば第6号の不正請求には同様の但書きがなく、事業者の責任として扱われる。実務のポイント:この但書きを使えるかどうかは、研修記録・業務マニュアル・内部通報窓口が事件前から存在していたかで決まる。監査が始まってから整備した書類は作成日で見抜かれる。逆に言えば、平時の記録が唯一の保険になる
Q3市町村が調べに来たら、もう都道府県の処分は避けられないんですか?
本条2項は、市町村が各号該当と認めるときは都道府県知事に通知しなければならないと定めている。ただし通知イコール処分ではなく、都道府県が改めて調査し、処分の要否と程度を判断する。実務のポイント:市町村段階で自主返還と再発防止策を示せば、通知の内容自体が「是正済み」という色を帯びる。都道府県の担当者はその記録を読んで初動の心証を作るため、市町村対応の丁寧さがそのまま処分の軽重に反映される
Q4指定が取り消されたら、別会社を作って再開すればいいのでは?
それは想定済みの抜け道で、本条13号・14号が塞いでいる。取消しに関与した役員や管理者が新法人にいれば、その新法人の指定申請も欠格事由に該当する。実務のポイント:役員でなくても、実質的に事業を支配していると認定されれば同様に扱われる運用がある。名義だけ他人にして実権を握る形は、監査で関係性を照会された時点で崩れる。再起を考えるなら、5年の経過を待つ方が結果的に早い
間違えやすい点 AI による整理
- 「不正請求といっても、少額なら注意で済む」と思っている事業者は多い。実は第6号に金額の下限はない。行政実務上、金額よりも組織的関与の有無と自主返還の姿勢が処分の軽重を決める。少額でも隠蔽の痕跡があれば取消しに振れ、高額でも自主申告して全額返還すれば効力停止に留まることがある。金額の大小で判断する発想そのものが、処分基準とずれている
- 運営基準違反イコール即取消しだと恐れる人がいるが、本条は「取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止することができる」と定めており、知事に裁量がある。「一部の効力の停止」という選択肢があることを知らずに、新規利用者の受入停止で済む案件を全面廃業と勘違いして事業を畳んだ例がある
- あなたから見れば「うちの職員が一人勝手にやったこと」だが、法律から見れば第8号は事業者の責任として構成されている。但書きの免責は、事業者が相当の注意及び監督を尽くした場合に限る。この落差を埋めるのは、事件後の弁明ではなく、事件前に積み上げた監督の記録である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 115条の10:指定介護予防サービス事業者 | 77条:指定居宅サービス事業者 115条の2:介護予防サービス事業者の指定申請者 |
| 場面 | 指定後の違反に対する取消し・効力停止 | 指定後の違反に対する取消し・効力停止(居宅版の並行規定) 指定前の審査で指定をしない事由(欠格事由) |
| 処分主体 | 都道府県知事(市町村に通知義務) | 都道府県知事(市町村に通知義務) 都道府県知事 |
| 相互の関係 | 取消しを受けると115条の2の欠格事由につながる | 居宅サービスでの不正も本条の取消事由の射程に入り得る 本条1号が欠格事由該当を取消事由として取り込む |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では長照機構の違規に対し主管機関が罰鍰、停業、設立許可の廃止などを段階的に科す構造であり、日本の取消し・効力停止の段階処分と機能が近い。
韓国も長期療養機関の不正請求等を理由に指定取消しまたは業務停止を定め、日本の介護保険制度をモデルにした点で構造が類似する。
ドイツでは行政処分ではなく介護金庫との供給契約の解約という契約的手法で不適格な事業者を排除する点が日本と異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 実地指導で「人員基準を満たしていない月が3か月あった」と指摘された。第3号に該当する。ここで大事なのは、取消しと効力停止は別物だという点。効力停止なら期間限定で復帰できるが、取消しなら5年間は再指定を受けられない(115条の2第2項)。弁明の機会で何を主張するかで、この分岐が決まる
- 経営難の事業所を買収して役員を引き継いだ。ところが引き継いだ役員の一人が、3年前に別法人で介護報酬の不正請求に関与していた。第13号により、あなたの事業所の指定が取り消されうる。デューデリジェンスで役員の過去5年の行政処分歴を照会していなかったのが原因
- もし、監査当日に管理者が「体調不良」で出頭しなかったとしたら? 第8号の「出頭を求められてこれに応ぜず」に該当する可能性がある。ただし但書きがある。従業者の行為については、事業者が相当の注意及び監督を尽くしていれば免れる。管理者個人の判断で欠席したのか、事業者が指示したのか、その記録の有無が分かれ目になる
- 市町村の職員から「請求内容について確認したい」と電話が来た。あと10日で次回請求の締切。ここで慌てて過去の請求データを修正すると、第6号の不正請求に加えて第7号の虚偽報告が重なる。修正前に、まず市町村への自主返還の手続を確認すべきタイミングだ
- 事業所の従業者が、記録の一部を監査直前に書き換えた。あなたは知らなかった。第8号但書きの「相当の注意及び監督」を主張するには、日頃の研修記録、マニュアル、内部通報体制の存在を示す必要がある。事後に作った書類では通らない
取るべき行動
被害を受けた側:利用者側の立場なら、1. 事業所が指定取消または効力停止を受けた場合、サービスの継続先を市町村の介護保険担当課に相談する。市町村には利用者の処遇確保の責務がある2. 不正請求が判明した案件では、自己負担分が過大に徴収されていた可能性があるため、返還を求める3. 処分情報は都道府県の公表資料で確認できるので、契約前に事業者名を検索しておく
訴えられた側:1. 監査通知を受けたら、まず該当しうる号を特定する。人員基準(3号)、運営基準(4号)、請求の不正(6号)では処分の重さが全く違う2. 弁明の機会または聴聞の通知が来たら、必ず出席して意見書を提出する。欠席は不利な事実の自認と受け取られる3. 不正請求があれば自主返還と再発防止策を先に整える4. 取消処分が出た場合、審査請求(行政不服審査法)または取消訴訟(行政事件訴訟法14条、処分を知った日から6か月)で争える。並行して執行停止の申立ても検討する
時効(請求できる期限):取消処分自体に条文上の期間制限はないが、13号・14号の役員等の不正行為は「前五年以内」に限定される。処分を争う場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分があったことを知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。指定を取り消された場合、原則として取消しの日から5年間は再指定を受けられない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の「できる」規定は処分の選択と程度について知事に裁量を認めるが、その行使は比例原則と平等原則に拘束され、違反の程度に比して過重な取消しは裁量権の逸脱・濫用として違法となり得る。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:介護保険法等の一部を改正する法律により予防給付が再編され、指定介護予防サービス事業者制度とともに本条の取消し等の規定が設けられた(2006年施行)。
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