介護保険法 第69条の22(報告及び検査)
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- 厚生労働大臣は、試験問題作成事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、登録試験問題作成機関に対し、試験問題作成事務の状況に関し必要な報告を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは登録試験問題作成機関の事務所に立ち入り、その帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
- 2.委任都道府県知事は、その行わせることとした試験問題作成事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、登録試験問題作成機関に対し、試験問題作成事務の状況に関し必要な報告を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは登録試験問題作成機関の事務所に立ち入り、その帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
- 3.第二十四条第三項の規定は前二項の規定による質問又は検査について、同条第四項の規定は前二項の規定による権限について準用する。
この条文の基本情報
報告及び検査とは何ですか?
定義報告及び検査とは、介護保険法第69条の22に定められた規定で、「厚生労働大臣は、試験問題作成事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、登録試験問題作成機関に対し、試験問題作成事務の状況に関し必要な報告を求め、又…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第69条の22(報告及び検査)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第69条の22の条文原文は「厚生労働大臣は、試験問題作成事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、登録試験問題作成機関に対し、試験問題作成事務の状況に関し必要な報告を求め、又…」で始まります。
- 介護保険法第69条の22は第二款 登録試験問題作成機関の登録、指定試験実施機関及び指定研修実施機関の指定等に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第69条の22の前の条は介護保険法第69条の21です。
- 介護保険法第69条の22の次の条は介護保険法第69条の23です。
- 介護保険法第69条の22には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第69条の22 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第69条の22(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/69_22
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法第69条の22は、厚生労働大臣と委任都道府県知事が登録試験問題作成機関に報告を求め、質問・立入検査できると定める。権限を犯罪捜査のためと解してはならない。
Q · ケアマネ試験の問題を作っている機関に、国や県は勝手に立ち入れるの?
令状なしで立ち入れるが、力ずくでは入れない
介護保険法69条の22により、厚生労働大臣と委任都道府県知事は、登録試験問題作成機関に報告を求め、関係者に質問し、事務所に立ち入って帳簿書類その他の物件を検査できます。令状は不要ですが、直接強制ではなく、拒否や虚偽報告に罰則を科す間接強制の仕組みです。検査職員は身分証明書を携帯し、請求があれば提示しなければならず、この権限は犯罪捜査のためのものと解釈してはなりません(同法24条3項・4項の準用)。
解説
ケアマネジャーになるための介護支援専門員実務研修受講試験。実施するのは都道府県知事だが、問題そのものを作っているのは国が登録した民間法人である。本条は、その法人に対して厚生労働大臣と委任都道府県知事が、報告を求め、関係者に質問し、事務所に立ち入って帳簿書類その他の物件を検査できると定める。令状は要らない。ただし第3項が準用する第24条第4項に、決定的な一行がある。「この権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない」。検査で得た資料や供述を、そのまま刑事事件の武器に転用する道は塞がれている。さらに同条第3項の準用により、検査に来た職員は身分証明書を携帯し、請求があれば提示しなければならない。裏を返せば、請求しなければ出さなくてよい。検査を受ける側が最初に口にすべき言葉は、ここから決まる。
法的な位置づけ
介護保険法69条の22は、登録試験問題作成機関に対する行政調査権限を定める規定である。厚生労働大臣(1項)と、試験問題作成事務を行わせた委任都道府県知事(2項)が、それぞれ独立の根拠に基づき報告徴収、関係者への質問、事務所への立入検査を行うことができる。3項は同法24条3項・4項を準用し、身分証明書の携帯・提示義務と犯罪捜査目的の否定を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.通知を受けたら根拠条項と範囲を確認 検査の予告を受けたら、根拠条項(本条1項か2項か)、実施主体(厚生労働大臣か委任都道府県知事か)、対象となる試験問題作成事務の範囲を書面または記録で確認する
- 2.対象書類と範囲外書類を仕分ける 試験問題作成事務に関する帳簿書類と、それ以外の書類を事前に仕分ける。範囲外の資料を自発的にまとめて提出しないよう、提出方針を内部で決めておく
- 3.当日は身分証明書を確認し応答を記録 入室時に職員へ身分証明書の提示を請求し、氏名・所属・根拠条項を記録する。回答担当者を一本化し、質問と回答、提出書類の一覧を当日中に応答記録としてまとめる
- 4.指摘事項を自主是正し書面で報告 指摘を受けた事項は、改善命令や登録取消しの手続が動く前に是正し、その経過を書面で報告する。不利益処分を受けた場合は審査請求・取消訴訟の期限を確認する
よくある質問 AI による整理
Q1登録試験問題作成機関とは?
介護支援専門員実務研修受講試験の問題作成事務を行うため、国の登録を受けた法人です。試験の実施は都道府県知事、問題作成はこの機関という分担になっています。
Q2ケアマネ試験の問題は誰が作っている?
試験を実施するのは都道府県知事ですが、問題作成事務は登録試験問題作成機関に行わせることができます。本条はその機関に対する国と都道府県の監督権限を定めています。
Q3行政の立入検査に令状は必要?
本条の立入検査に令状は不要です。直接強制ではなく罰則による間接強制にとどまるため、令状主義に反しないとするのが最高裁の考え方(川崎民商事件)です。
Q4立入検査で身分証明書の提示を求めてもいい?
求めてかまいません。本条3項が準用する介護保険法24条3項により、職員は身分証明書を携帯し、関係人の請求があれば提示しなければなりません。
Q5立入検査の資料は刑事事件に使われる?
本条の権限は犯罪捜査のためのものと解釈してはならない(24条4項準用)とされています。ただし別途捜査が始まる可能性まで否定するものではありません。
Q6立入検査を拒否したら罰則はある?
検査の拒否・妨害・虚偽報告は罰則の対象となりうる間接強制の仕組みです。加えて、登録の取消し等の判断材料となるおそれがあります。条番号は最新版をご確認ください。
Q7委任都道府県知事とは?
試験問題作成事務を登録試験問題作成機関に行わせることとした都道府県知事のことです。本条2項により、その知事も独自に報告徴収や立入検査ができます。
Q8立入検査そのものを裁判で争える?
立入検査自体は原則として処分性がなく、単独で取消訴訟の対象にはなりにくいとされます。検査後の改善命令や登録取消しなど不利益処分の段階で争うのが基本です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1立入検査って、断ったらどうなるんですか?
力ずくで押し入られることはない。本条の検査は直接強制ではなく、拒否・妨害・虚偽報告に罰則を科す間接強制の構造である(罰則の条番号は最新の改正状況をご確認ください)。ただし拒んだ事実そのものが登録取消しの判断材料として残る。実務のポイント:令状なしの立入検査が合憲とされる根拠は、まさに「直接強制ではないから」にある(川崎民商事件、最大判昭和47.11.22)。実力行使を匂わせた職員は、その瞬間に自分の権限の外へ出ている
Q2検査で話したことが、あとで警察に回ることはありますか?
本条3項が準用する第24条第4項は、この権限を犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないと定める。検査権限を刑事捜査の代用に使う道は塞がれている。ただし別途捜査が始まる可能性まで消えるわけではない。実務のポイント:この壁が立つのは「本条の検査として行われた部分」だけ。雑談として答えた内容や、求められてもいないのに任意提出した書類には壁がない。だから冒頭の一言で性質を確定させ、記録に残す
間違えやすい点 AI による整理
- 「立入検査は拒否できない」ことは知られているが、拒否した場合に何が起きるかの深刻度を取り違えている人が多い。本条の検査は直接強制ではなく、扉をこじ開けられることはない。本当に効くのは罰則ではなく、拒んだという事実そのものが登録試験問題作成機関としての適格性を疑わせ、登録の取消し判断の材料として残り続ける点である
- 「検査に来たのは国か、県か」を確かめようとする時点で、問いの立て方がずれている。先に理解すべきは、なぜ二つの主体が別々に来られるのかという委任の構造である。1項は厚生労働大臣固有の監督権、2項は事務を行わせた委任都道府県知事の権限で、根拠が別である以上「厚労省の検査で済んだはず」という反論は成り立たない
- 受検側から見れば「隠し事はないので全部答えた、協力的な対応だ」となる。だが法律から見れば、そこには本条の検査として行われた部分と、任意の事情聴取として行われた部分が混在している。前者には第24条第4項の壁があり、後者には何もない。この落差を意識せずに話し続けることが、後の一番の弱点になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 権限の主体 | 69条の22:厚生労働大臣(1項)・委任都道府県知事(2項) | 24条:厚生労働大臣または都道府県知事 23条:市町村 |
| 調査の対象 | 登録試験問題作成機関とその関係者 | 介護給付等に関係するサービス事業者等 サービス担当者等に対する文書提出等の求め |
| 手続上の保障 | 24条3項・4項を準用(身分証提示、捜査転用の否定) | 24条3項・4項が直接適用 文書提出・説明の求めが中心 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では行政機関の調査権限の一般原則が行政程序法に置かれ、個別法が検査権限を定める構造。日本のような「捜査転用否定」の定型条項は個別法ごとに確認が必要
ドイツの介護保険分野では品質検査として施設への立入が制度化されているが、試験問題作成機関に対する検査とは対象が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、来週の火曜に厚生労働省の職員が二名で事務所に来ると通知が届いたら? 残り五日で整理すべきは帳簿の中身ではなく、どの書類が「試験問題作成事務」の範囲内で、どれが範囲外かという線引きである。範囲外の資料まで善意で束にして渡した瞬間、それは検査ではなく任意提出になり、第24条第4項の傘から外れる
- 試験問題作成委員を務める大学教員のもとに、都道府県の職員から電話が入る。「関係者として、少し伺いたいことがあります」。本条2項の質問権はこの教員にも及ぶが、それが本条の検査なのか単なる任意の聞き取りなのかで、答えた内容の法的な扱いは変わる
- 受験した年の設問に明らかな誤りがあり、SNS で炎上した。一受験者にできることは何か。試験を実施した都道府県知事に書面で申し入れれば、知事は委任都道府県知事として本条2項の報告徴収を発動しうる。個人が問題作成機関を直接動かす手段はないが、知事を動かす回路はこの条文に書いてある
取るべき行動
被害を受けた側:試験の公正さに疑いを持った受験者や関係者なら、動かす相手は問題作成機関ではなく、試験を実施した都道府県知事である。1. 疑義を日時・設問番号・根拠の三点で特定した書面を作る2. 受験した都道府県の介護保険主管課に提出し、委任都道府県知事としての報告徴収(本条2項)の検討を求める3. 同じ内容を厚生労働省の担当部局にも送る。1項と2項は別々の主体に別々の権限を与えているため、二つの回路を同時に動かせる
訴えられた側:1. 入室時に身分証明書の提示を求める(本条3項が準用する第24条第3項、請求しなければ提示義務は発動しない)。職員の氏名・所属・根拠条項を記録する2. 検査対象は「試験問題作成事務」に限られる。範囲外の帳簿を自発的に束で渡さない3. 回答担当者を一本化し、当日中に応答記録を作成する4. 指摘事項は改善命令や登録取消しに発展する前に自主是正し、その経過を書面で残す
時効(請求できる期限):本条の検査自体に法定の期限はない。ただし求められた報告の提出期限は行政側が個別に指定し、期限内の不提出や虚偽報告は罰則の対象になりうる(罰則の条番号は最新の改正状況をご確認ください)。検査を契機とする不利益処分(改善命令、登録の取消し)に不服がある場合は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条1項)、6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条1項)。立入検査そのものは原則として処分性がなく、単独では争えない
学説
通説:罰則による間接強制を伴う行政調査は、行政目的に限定され、刑事手続への転用が否定されている限り令状を要しない。「犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない」旨の規定は、この区別を明文化したものと理解される
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)介護保険法改正(要人的検証) 介護支援専門員の登録制度と登録試験問題作成機関の仕組みが第5章第1節として整備された際に置かれた規定と考えられるが、新設年・新設か改正かの区別、および現在までの改正回数は未検証。条番号の枝番構造からも改正履歴の確認が必要
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