要点種苗法46条は、利害関係人が育成者権者の意に反しても登録料を納付でき、権利者が現に利益を受ける限度で費用の償還を請求できると定める。
Q · 育成者権者が登録料を払わなくても、ライセンスを受けた自分が代わりに払えるの?
払えます。権利者が嫌がっても代納できます
種苗法46条1項により、利害関係人(専用利用権者・通常利用権者・質権者など)は、育成者権者の意に反しても登録料を納付できます。登録料を納めなければ育成者権は失効し、一度失効すると原則復活しないため、権利の消滅で損をする立場の人に延命手段を与えた規定です。ただし代納しても権利は育成者権者に帰属したままで、代納者が得るのは費用償還請求権のみです。しかも償還は同条2項により『育成者権者が現に利益を受ける限度』に限られます。
イチゴの登録品種について専用利用権を買い、栽培設備に数千万円を投じた。ところが品種を生み出した育成者権者が経営難に陥り、毎年の登録料を払い忘れる。登録料を納めなければ育成者権は失効し、その瞬間あなたの独占は崩れ、競合も自由にその品種を増殖できるようになる。投資は紙くずだ。ここで効いてくるのが種苗法46条である。利害関係人、つまり専用利用権者や通常利用権者、質権者は、育成者権者本人の意に反してでも、代わりに登録料を納付して権利を生かし続けることができる。しかも払いっぱなしにはならない。納めた費用は、育成者権者が現に利益を受けている限度で償還を請求できる。権利者の都合に運命を握られる弱い立場から、自分の手で権利の生命維持装置を握る側へ、立ち位置が変わる。
種苗法46条は登録料の代納を定める規定であり、専用利用権者・通常利用権者・質権者などの利害関係人が、育成者権者の意に反してでも登録料を納付できること、および納付した費用について育成者権者が現に利益を受ける限度で償還を請求できることを規定する。民法の事務管理・不当利得の法理を育成者権の維持に応用した特則である。
利害関係人が育成者権者の意に反しても登録料を代納でき、現に利益を受ける限度で費用を償還請求できると定める規定です。育成者権の失効を防ぐ延命手段です。
登録料を納付しなければ育成者権は失効します。一度失効すると原則復活せず、その品種は誰でも自由に増殖できるようになります。利害関係人は代納で失効を防げます。
原則として復活できません。だからこそ登録料の納付期限管理が重要で、期限内・追納期間内に利害関係人が代納しておくことが最後の防衛線になります。
できます。質権者も種苗法46条の利害関係人に含まれ、育成者権者の意に反しても登録料を納付し、後で費用償還や被担保債権への上乗せを検討できます。
費用償還請求権には一般の消滅時効(民法166条、知った時から5年・行使できる時から10年)が適用されます。代納後すぐ内容証明で請求の意思を残すのが安全です。
通常利用権者は利害関係人として登録料を代納でき、失効による販売網の崩壊を防げます。ライセンス契約に代納・相殺条項を入れておくとさらに実効的です。
深く関係します。本人の意に反する代納でも現に利益を受ける限度で償還という枠組みは民法702条3項の事務管理と同じ発想で、事務管理を知財に移植した規定です。
なりません。代納しても育成者権は育成者権者に帰属したままで、代納者が得るのは費用償還請求権のみです。所有権が移転するわけではありません。
専用利用権者、通常利用権者、質権者など、育成者権が失効すると自分も損をする立場の人を指す。単なる取引先や元従業員は含まれない。登録料を代納できるのはこの立場の人だけだ(種苗法46条1項)。業界裏話ヒント: ライセンス契約に『ライセンサーが登録料を滞納した場合、ライセンシーが代納し費用を相殺できる』と明記しておくと、46条の権利を契約レベルで強化できる。これを入れている契約書は実は少ない
全額とは限らない。条文は『育成者権者が現に利益を受ける限度』(種苗法46条2項)と定める。権利者がその品種でなお利益を得ていれば全額に近いが、既に事業撤退していれば償還額は縮む。民法の事務管理(702条3項)・不当利得(703条)と同じ発想だ。業界裏話ヒント: 償還請求は民事債権なので消滅時効(民法166条、原則5年)が走る。代納したらすぐ内容証明で請求の意思を残すこと
払える。46条1項は『意に反しても』と明記しており、権利者の同意は不要だ。なぜこんな制度があるかというと、権利者一人の不作為で利害関係人全員の利益を巻き添えにさせないためである。業界裏話ヒント: 権利者がわざと失効させて新会社で取り直すといった囲い込みを狙うケースもある。利害関係人による代納は、その種の戦略を封じる対抗手段にもなる
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|---|---|---|
| 規律内容 | 種苗法46条:利害関係人による登録料の代納と費用償還 | — |
| 納付の主体 | 利害関係人(意に反しても可) | — |
| 不履行の効果 | 代納しなければ失効を防げない/代納すれば延命 | — |
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