第十五条の二第五項(第十七条の二第六項、第三十五条の三第三項及び第四十七条第三項において準用する場合を含む。)又は第六十四条の規定による命令に違反した場合には、その違反行為をした研究機構等の役員は、二十万円以下の過料に処する。
要点種苗法 74 条は、農林水産大臣の命令(15 条の 2 第 5 項・64 条)に違反した研究機構等の役員個人に、20 万円以下の過料を科す規定である。刑罰ではなく行政上の秩序罰であり、前科はつかない。
Q · 研究機構が農林水産大臣の命令を無視したら、誰がいくら払うことになるの?
違反行為をした役員個人が 20 万円以下の過料を負います
種苗法 74 条により、第 15 条の 2 第 5 項又は第 64 条の規定による農林水産大臣の命令に違反した場合、20 万円以下の過料に処されるのは研究機構等という組織ではなく、その違反行為をした役員個人です。この過料は刑罰である罰金とは異なり、行政上の秩序罰にあたるため前科はつかず、刑事裁判ではなく非訟事件の手続で裁判所が金額を決定します。命令が届いた時点で速やかに是正すれば、過料のリスクは消えます。
スーパーの果物売場に並ぶ登録品種のいちごやぶどう、あの品種が国に登録される過程で、審査をしているのは農林水産省の役人だけではない。栽培して特性を確かめる専門的な検証作業は、農研機構のような公的研究機関に委ねられている。種苗法74条は、その委ねられた研究機構等の役員が、農林水産大臣からの命令(15条の2第5項や64条の規定による命令)に従わなかったとき、組織ではなく違反行為をしたその役員個人に20万円以下の過料を科すと定める。押さえておくべき点は三つ。第一に、これは刑罰ではなく秩序罰としての過料であり、前科はつかない。第二に、罰の矛先は機構という組織ではなく、判断を下した役員個人の財布だ。第三に、この過料は行政が一方的に取り立てるのではなく、裁判所が非訟事件の手続で決める。公的な看板の裏に隠れて国の命令を無視することを、この一条が許さない構造になっている。
種苗法 74 条は、品種登録に必要な栽培試験等を担う研究機構等に対する農林水産大臣の命令(15 条の 2 第 5 項及び 64 条)に違反した場合の制裁を定める規定である。名宛人は研究機構等の法人ではなく、違反行為をした役員個人であり、科される 20 万円以下の過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰にあたる。過料の額は非訟事件の手続により裁判所が決定する。
品種登録の栽培試験を担う研究機構等の役員が、農林水産大臣の命令に違反したときに科される 20 万円以下の秩序罰です。組織ではなく役員個人が負担します。
過料は行政上の秩序罰で前科がつかず、非訟事件の手続で裁判所が決めます。罰金は刑罰であり、刑事裁判を経て科され、前科として記録に残ります。
品種登録の審査に必要な栽培試験等を国から委ねられた公的研究機関を指し、農研機構のような独立行政法人が典型例です。15 条の 2 が委託の根拠です。
74 条が名指しするのは「その違反行為をした研究機構等の役員」です。責任主体は役員個人であり、組織が当然に肩代わりする建て付けにはなっていません。
行政庁が一方的に取り立てるのではなく、裁判所が非訟事件手続法に基づく非訟事件の手続で決定します。当事者は意見を述べる機会が与えられます。
刑事の公訴時効の適用はありません。命令違反の状態が続く限り対象となりうるため、命令が到達した時点から速やかに是正することが最大の防御になります。
過料の手続の中で命令自体の適法性を争う余地があります。命令が違法であれば、それに従わなかったことを理由とする過料の前提が崩れます。
研究機構等に対する報告徴収及び是正命令の根拠規定です。この命令に違反した場合に、74 条の過料が役員個人に接続する構造になっています。
つきません。74条の過料は行政上の秩序罰で、刑罰である罰金とは法的性質が別物です。刑事裁判ではなく非訟事件の手続で裁判所が金額を決めるため、前科として記録には残りません。業界裏話ヒント:同じ法律の罰則章でも、刑罰(懲役・罰金)の条文と過料の条文は意図して書き分けられています。過料に置かれているのは「行政への協力義務違反」という性質に対し、比例的に軽い制裁をあてる立法判断であり、命令違反の重さを軽視してよいという意味ではありません
原則として違いません。74条が名指しするのは「その違反行為をした研究機構等の役員」であり、組織ではなく役員個人が負担します。15条の2や64条による命令を握りつぶした判断者本人の責任です。業界裏話ヒント:だからこそ、役員会の議事録や職務分掌の文書が決定的な意味を持ちます。誰がどの判断をしたかの記録がない組織ほど、いざというとき特定の役員に責任が集中しがちです。記録の整備が、個人を守る最も安いコストになります
品種登録の審査に必要な栽培試験などを国から委ねられた公的研究機関を指し、農研機構のような独立行政法人が典型例です。15条の2はこの委託の根拠で、64条は委託先への報告徴収や是正命令の根拠になります。業界裏話ヒント:一般の人は品種登録を「役所が全部やっている」と思いがちですが、専門的な栽培検証は外部の研究機関が担っています。この外注構造を知っているかどうかで、品種登録制度の信頼性がどこで担保されているかの見え方が変わります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 種苗法 74 条:命令違反への制裁(過料) | — |
| 名宛人 | 違反行為をした研究機構等の役員個人 | — |
| 法的効果 | 20 万円以下の過料(行政上の秩序罰、前科なし) | — |
| 判断機関 | 裁判所(非訟事件の手続) | — |
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