感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第63条(費用の徴収)
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- 市町村長は、第二十七条第二項の規定により、当該職員に一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症若しくは新型インフルエンザ等感染症の患者がいる場所又はいた場所、当該感染症に係る死体がある場所又はあった場所その他当該感染症の病原体に汚染された場所又は汚染された疑いがある場所を消毒させた場合(第五十条第一項の規定により実施された場合を含む。)は、当該患者若しくはその保護者又はその場所の管理をする者若しくはその代理をする者から消毒に要した実費を徴収することができる。
- 2.市町村長は、第二十八条第二項の規定により、当該職員に一類感染症、二類感染症、三類感染症又は四類感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがあるねずみ族、昆虫等を駆除させた場合(第五十条第一項の規定により実施された場合を含む。)は、当該ねずみ族、昆虫等が存在する区域の管理をする者又はその代理をする者からねずみ族、昆虫等の駆除に要した実費を徴収することができる。
- 3.市町村長は、第二十九条第二項の規定により、当該職員に一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症又は新型インフルエンザ等感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある飲食物、衣類、寝具その他の物件を消毒させた場合(第五十条第一項の規定により実施された場合を含む。)は、当該飲食物、衣類、寝具その他の物件の所持者から消毒に要した実費を徴収することができる。
- 4.前三項の規定は、都道府県知事が、第二十七条第二項に規定する消毒、第二十八条第二項に規定するねずみ族、昆虫等の駆除又は第二十九条第二項に規定する消毒の措置を当該職員に実施させた場合について準用する。
この条文の基本情報
費用の徴収とは何ですか?
定義費用の徴収とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第63条に定められた規定で、「市町村長は、第二十七条第二項の規定により、当該職員に一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症若しくは新型インフルエンザ等感染症の患者がいる場所又はいた場所…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第63条(費用の徴収)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第63条の条文原文は「市町村長は、第二十七条第二項の規定により、当該職員に一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症若しくは新型インフルエンザ等感染症の患者がいる場所又はいた場所…」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第63条は第十三章 費用負担に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第63条の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第62条です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第63条の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第63条の2です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第63条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第63条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第63条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/63
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法63条は、市町村長が職員に行わせた消毒・駆除の実費を、患者や場所の管理者、物件の所持者から徴収できると定める。徴収は義務でなく裁量である。
Q · 役所が消毒した費用って、払わないといけないの?
徴収は市町村の裁量。請求されたら実費の内訳を確認
感染症法63条により、市町村長は職員に行わせた消毒やねずみ族・昆虫等の駆除の実費を、患者やその保護者、場所の管理者、物件の所持者から徴収できます。条文は「できる」と定めており、請求するかどうか、どこまで請求するかは市町村の裁量です。請求書が届いたら、根拠となる項と内訳を確認し、実費を超える項目がないか、減免や分割納付の扱いがないかを担当課に問い合わせましょう。
解説
「公衆衛生のための作業だから、費用は役所持ち」。その思い込みは、本条の「実費を徴収することができる」という一語で崩れる。一類から四類の感染症、または新型インフルエンザ等感染症の患者がいた場所を、市町村の職員が消毒したとする。患者本人が自分で消毒するのが難しく、職員が代わりに行う第27条第2項の場面である。このとき市町村長は、かかった実費を次の人に請求できる。場所の消毒なら患者本人かその保護者、またはその場所の管理者(家主、店舗の運営者など)。ねずみや昆虫の駆除なら、その区域の管理者。飲食物や寝具の消毒なら、その物の持ち主である。ここで押さえておくべき点は二つある。第一に、条文は「徴収しなければならない」ではなく「できる」と書いている。請求するかどうか、どこまで請求するかは市町村の判断に委ねられ、運用は自治体ごとに異なる。第二に、請求できるのは「実費」に限られる。請求書が届いたら、まず内訳と、自治体独自の減免の扱いを確認する。黙って振り込むか、一度問い合わせるか。その差は小さくない。
法的な位置づけ
感染症法第63条は、市町村長または都道府県知事が第27条から第29条に基づき職員に消毒またはねずみ族・昆虫等の駆除を実施させた場合に、患者若しくはその保護者、場所・区域の管理者、物件の所持者から、要した実費を徴収することができる旨を定めた費用徴収の規定である。
手順
- 1.消毒作業の当日に記録を残す 職員が消毒や駆除を行う当日、作業範囲、使用薬剤、作業時間、人数を確認しメモや写真で記録する。後日の請求内訳と照合できる唯一の機会になる
- 2.納入通知の根拠と内訳を確認 通知に記載された根拠条文(第63条の何項か)、対象感染症、請求先としての自分の立場(患者・管理者・所持者)、費用内訳を確認し、当日の記録と照合する
- 3.担当課に減免・分割を問い合わせ 督促が出る前に担当課へ連絡し、減免制度や分割納付の可否、実費の算定根拠を確認する。経済事情や疑問点はこの段階で伝える
- 4.契約・保険で負担を整理 管理者として請求を受けた場合は、賃貸借・テナント契約の費用負担条項と、休業補償保険や感染症特約の補償範囲を確認し、転嫁や保険請求を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1感染症法63条とは
行政が職員に行わせた消毒やねずみ族・昆虫等の駆除の実費を、市町村長が患者・管理者・所持者から徴収できると定めた規定です。徴収は裁量です。
Q2保健所の消毒 費用 誰が払う
場所の消毒は患者・保護者か場所の管理者、駆除は区域の管理者、飲食物や寝具の消毒は物件の所持者が請求先になりえます(感染症法63条1〜3項)。
Q3消毒費用 請求 払わないとどうなる
督促を受ける可能性があります。強制徴収まで可能かは債権の性質をめぐり解釈が分かれるため、放置せず早めに担当課へ事情を伝えるのが得策です。
Q4消毒費用の請求 いつまで
本条に期限の定めはありません。自治体の金銭債権は地方自治法236条で原則5年ですが、本債権の性質には解釈の争いがあります。
Q5結核 自宅 消毒 費用 請求される?
結核は二類感染症で本条の対象です。職員が自宅を消毒した場合、患者・保護者や場所の管理者に実費が請求される可能性があります。
Q6消毒費用 保険 使える?
店舗向けの休業補償保険や感染症特約の中には、行政の指示による消毒費用を補償する商品があります。約款の補償範囲を保険会社に確認しましょう。
Q7都道府県が消毒した場合も費用請求される?
されえます。63条4項により、都道府県知事が職員に消毒・駆除を実施させた場合にも1〜3項の徴収規定が準用されます。
Q8消毒費用の請求 減免できる?
徴収は市町村長の裁量なので、自治体ごとに減免や分割納付の扱いがありえます。最初の納入通知の段階で担当課に相談するのが効果的です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1コロナで自宅療養したとき消毒費なんて請求されなかったけど、なんで今回は来たの?
新型コロナは2023年5月8日に五類へ移行し、第27条の消毒措置そのものの対象外になった。本条の対象は一類から四類と新型インフルエンザ等感染症に限られる。さらに徴収するかどうかは市町村長の裁量(第63条の「できる」)である。実務のポイント:同じ感染症でも、自治体によって請求する場合としない場合がある。隣の市では請求されなかったという情報は、減免を相談する際の材料になる
Q2テナントで食中毒が出て、うちの店に消毒費の請求が来た。大家に回せないの?
第63条第1項は「場所の管理をする者」を請求先にしているため、実際に店舗を運営しているあなたに請求が来るのは条文上ありうる。大家への転嫁は法律では決まらず、テナント契約の費用負担条項や原状回復条項の書きぶり次第である。実務のポイント:多くの店舗契約は感染症時の費用分担を想定していない。契約更新の際に一行加えておくだけで、次の紛争は防げる
Q3ネズミの駆除も役所がやったら請求されるんですか?
第63条第2項により、一類から四類感染症の病原体に汚染された、またはその疑いがあるねずみ族・昆虫等を職員が駆除した場合、区域の管理者に実費を請求できる。注意点は、第2項だけ新型インフルエンザ等感染症が対象に含まれていないことである。実務のポイント:この項目の違いを知らずに一律に請求を受け入れる人は多い。根拠の項と対象感染症の組み合わせを必ず照合する
間違えやすい点 AI による整理
- 「感染症対策は税金でまかなうものだから無料」と考えがちだが、本条は実費の徴収を明文で認めている。市町村が費用を負担するという第57条の規定は、いったん立て替えるという意味にとどまり、最終的な負担者を固定するものではない
- 請求先は患者本人だけだと思われやすい。しかし法律の視点は「誰が病気になったか」ではなく「誰がその場所・物を管理しているか」に置かれている。患者と何の関係もない店舗運営者や大家が、管理者という立場だけで請求先になりうる。感染者を出した側ではなく、場所を持っていた側が支払う。この落差が事業者を直撃する
- 「請求されたら全額払うしかない」という問いの立て方自体がずれている。条文は「徴収することができる」であり、請求するかどうか、どこまで請求するかは市町村長の裁量に委ねられている。払うか払わないかの前に、実費の範囲に含まれない費用が乗っていないか、自治体に減免の扱いがないかを確認するのが先である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 感染症法63条:消毒・駆除の実費を関係者から徴収できる | 感染症法57条:市町村が消毒等の費用をまず支弁する 感染症法27条:場所の消毒措置そのものの根拠 |
| 主な主体 | 市町村長(4項で都道府県知事にも準用) | 市町村 都道府県知事・市町村 |
| 費用負担の最終形 | 患者・保護者、管理者、所持者に転嫁しうる(裁量) | 公費での立替・支弁 費用の帰属は定めず、措置の実施を定める |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾でも地方主管機関が消毒や病媒防治を行う権限を持つ。費用負担の個別規定は条文を確認のうえ対照する必要がある
ドイツでは物品の消毒や害虫駆除(Entwesung)を所管官庁が命じうる。費用負担の扱いは州法・連邦法の規定と併せて確認を要する
米国連邦法は防疫のための消毒・燻蒸・害虫駆除を規定するが、実際の公衆衛生措置と費用負担は州法に委ねられる部分が大きい
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが経営する居酒屋で腸管出血性大腸菌感染症(三類)の患者が出た。保健所の調査のあと、市の職員が厨房と客席を消毒した。数週間後、店の「管理をする者」としてあなたに実費の納入通知が届く。営業停止の損失に加えて、消毒費用もあなたの帳簿に乗ってくる
- 賃貸アパートの入居者が結核(二類)と診断され入院した。部屋の消毒を市が行った場合、請求先は入居者本人だけではない。条文上は「場所の管理をする者」、つまり大家や管理会社も請求先になりうる。賃貸借契約にこの費用の負担ルールを書いていた大家は、ほとんどいないだろう
- もし、高齢の親が感染症で入院し、実家の布団や衣類を市が消毒したとしたら、費用は誰に来る? 第3項の請求先は「物件の所持者」である。同居していないあなたでも、親の代わりに対応を迫られる場面は現実にある
- ホテルの客室で一類感染症の疑いがある宿泊客が出た。消毒の実費は施設の管理者が負担する可能性がある。あと二日で連休の予約客が到着する。消毒の手配と費用の見通しを、今夜中に役所と詰めなければならない
- 新型コロナで自宅療養していた人が、2023年5月以降に「役所が消毒に来てくれない」と嘆く。五類に移行したことで、第27条の消毒措置そのものの対象外になったからだ。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 患者本人や家族として請求を受けたら、まず納入通知に書かれた根拠条文(第63条の何項か)と内訳を確認する2. 作業当日の記録(作業範囲、時間、薬剤)と照らし合わせ、実費を超える項目がないか見る3. 自治体の減免制度や分割納付の可否を担当課に問い合わせる4. 処分性の有無や不服申立ての可否は実務上、解釈が分かれているため、金額や経緯に強い疑問があれば行政法に詳しい弁護士に早めに相談する
訴えられた側:1. 飲食店・ホテル・賃貸物件の管理者として請求を受けた場合、自分が「場所の管理をする者」に当たるのか(所有者か運営者か)を確認する2. 賃貸借契約やテナント契約で費用を誰が負担するか定めていないか確かめ、転嫁の可否を検討する3. 休業補償保険や感染症特約に消毒費用の補償がないか、保険会社に請求書を添えて照会する4. 今後の契約には、感染症発生時の消毒費用の負担ルールを明記する
時効(請求できる期限):本条に特定の期限はない。市町村が有する金銭債権の消滅時効は、原則として地方自治法第236条により5年である。ただし、この実費債権が公法上の債権か私法上の債権かについては、実務上、解釈が分かれている(最新の改正状況をご確認ください)
学説
実務上の論点:本条の実費債権が公法上の債権か私法上の債権かについて解釈が分かれており、消滅時効の扱いや督促・強制徴収の可否、処分性の有無に影響する。個別事案では自治体の運用と専門家の判断を確認する必要がある
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 新設:伝染病予防法等を統合する形で感染症法が制定され、行政が実施した消毒・駆除の実費徴収規定が置かれた
- 2.平成20年(2008年) 改正:新型インフルエンザ等感染症の類型新設に伴い、場所・物件の消毒に係る徴収対象にこの類型が加わった
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