個人情報取扱事業者は、個人データの取扱いの全部又は一部を委託する場合は、その取扱いを委託された個人データの安全管理が図られるよう、委託を受けた者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならない。
要点個人情報保護法25条は、個人データの取扱いを外部に委託する場合、委託先が安全管理を図れるよう必要かつ適切な監督を事業者に義務づける。委託先の漏えいは委託元の責任として問われる。
Q · 外注先でうちのお客さんのデータが漏れたら、それって外注先の責任ですよね?
いいえ、監督責任は委託元のあなたに残ります
個人情報保護法25条により、個人データの取扱いを委託した事業者は、委託先が安全管理を図れるよう『必要かつ適切な監督』を行う義務を負います。委託は第三者提供(27条)に当たらず本人同意は不要ですが、その代わり責任は委託元に残ります。委託先が漏えいを起こせば、監督を怠ったとして委託元が個人情報保護委員会の指導・勧告・命令の対象になります。委託とは取扱いという作業を外に出す行為であって、責任を遮断するものではありません。
顧客名簿を DM 発送業者に渡す。給与計算を社労士事務所に投げる。勤怠データをクラウド勤怠システムに預ける。どれも日常の業務委託だが、その瞬間あなたの会社には見えない義務が発生している。第25条は、個人データの取扱いを外部に委託したとき、委託先が安全に扱うよう『必要かつ適切な監督』を義務づける。ここで多くの経営者が誤解する。委託は第三者提供(第27条)に当たらないため本人の同意は要らない、だから気軽に外注できる。ところがその裏返しとして、責任はあなたの会社に残り続ける。委託先が漏えいを起こせば、監督を怠ったあなたの会社が個人情報保護委員会の指導・勧告・命令の対象になる。渡したのはデータの取扱いであって、責任ではない。
個人情報保護法25条にいう委託先の監督とは、個人情報取扱事業者が個人データの取扱いの全部または一部を外部に委託した場合に、委託を受けた者が当該データの安全管理を図れるよう、選定・契約・取扱状況の把握を通じて必要かつ適切に監督する義務をいう。委託は第三者提供に該当しない反面、監督責任は委託元に残る構造をとる。
個人データの取扱いを外部に委託した事業者が、委託先の選定・契約・取扱状況の把握を通じて安全管理を確保する義務です。個人情報保護法25条が根拠です。
個人情報保護委員会の指導・勧告・命令の対象となり、命令に違反すると罰則が科され得ます。委託先の漏えいで監督義務違反が問われるのは委託元です。
監督義務は再委託先の管理体制にまで及びます。契約に再委託の事前承諾条項を入れていないと、監督が届かず守りに穴が空きます。
速報は個人情報保護委員会へ概ね3〜5日以内、確報は30日以内(不正アクセス等は60日以内)が原則です。最新の改正状況をご確認ください。
認証保有先を選定条件にすると監督履行の客観的材料になります。委員会に監督実態を問われたとき、指導と免責の分かれ目になります。
委託は27条5項1号で第三者提供に当たらず本人同意は不要ですが、監督義務が委託元に残ります。第三者提供は原則として本人同意が必要です。
あります。給与計算を社労士に外注し勤怠をクラウドに預けた瞬間、委託元となり25条の監督義務を負います。大企業だけの話ではありません。
監査権、再委託の事前承諾、漏えい時の即時通知の三点が中核です。これらは契約交渉の場でしか入れられず、事故後では手遅れになります。
そう考えたくなりますが、法律の答えは逆です。委託に伴う個人データの提供は第三者提供(第27条5項1号)に当たらないため、責任は委託元であるあなたに残ります。委託先が漏えいすれば、監督を怠ったとして第25条違反を問われるのは委託元です。業界裏話ヒント:個人情報保護委員会の指導・公表事例を見ると、名前が出て炎上するのは実際に漏らした委託先より、委託元のブランドであることが多い。委託先選定の記録と監督の証拠が、後の明暗を分ける。
場合によります。クラウド事業者がその個人データを取り扱わない(アクセスしない)契約・設定であれば、委託にも第三者提供にも当たらず監督義務は生じないというのが個人情報保護委員会の見解です。逆にアクセスし得る形態なら委託として監督が必要です。業界裏話ヒント:この『クラウド例外』で監督義務を外せるかは、契約書の文言と実際のアクセス制御次第。海外事業者だと越境移転(第28条)の論点も重なるので、アクセス不可の設定を証拠化しておくと後で効く。
契約だけでは足りません。個人情報保護委員会のガイドライン(通則編)は三点を求めます。(1)適切な委託先の選定、(2)委託契約の締結、(3)委託先における取扱状況の把握。契約は三分の一にすぎず、継続的なモニタリングまで含みます。業界裏話ヒント:(3)の『取扱状況の把握』を年一回の書面確認だけで済ませている会社が大半だが、事故が起きた時に監督実態を問われるのはまさにここ。Pマーク・ISMS取得を選定条件にし、監査権を契約に明記しておくと、監督を尽くした証拠になる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 監督の対象 | 25条:外部の委託先の監督 | — |
| 本人同意 | 不要(委託は27条5項1号で第三者提供から除外) | — |
| 責任の所在 | 監督責任が委託元に残る | — |
| 違反時 | 監督義務違反として委員会の指導・勧告・命令 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。