法人の債務につき無限の責任を負う者について破産手続開始の決定があったときは、当該法人の債権者は、破産手続開始の時において有する債権の全額について破産手続に参加することができる。
要点破産法 106 条は、無限責任社員など法人の債務に無限責任を負う者が破産した場合、会社債権者が破産手続開始時の債権全額で手続に参加できると定める(開始時現存額主義)。
Q · 合名会社の社員が自己破産したら、会社の借金は私の個人破産にどう入ってくるの?
会社債権者が開始時の債権全額であなたの破産手続に参加できます
破産法 106 条により、法人の債務に無限責任を負う者(合名会社の社員・合資会社の無限責任社員など)が破産すると、その会社の債権者は破産手続開始時に有する債権の全額で、あなたの破産手続に参加できます。ポイントは「開始時現存額主義」です。あなたの破産開始後に会社が一部弁済しても、債権者は満額回収に達するまで開始時の全額のまま配当を取りに来ます。出資額だけのリスクだという誤解が、個人財産の全額を射程に入れることになります。
友人と数人で小さな酒蔵を「合名会社」で立ち上げた。出資は少額で済むと聞いて、気軽に社員になった。ところが会社が傾き、あなた個人が自己破産することになったとき、会社に貸していた銀行や仕入先は、あなたの破産手続にどう入ってくるのか。破産法 106 条がその答えを定める。法人の債務について無限の責任を負う者(合名会社の社員や合資会社の無限責任社員など、会社の借金を自分の全財産で背負う立場の人)が破産すると、その法人の債権者は、破産手続開始の時点で持っていた債権の全額について、あなたの破産手続に参加できる。ここで効くのが「全額主義(開始時現存額主義)」だ。あなたの破産が始まった後に会社が一部を返済しても、債権者は開始時の満額のまま、あなたの個人財産から配当を取りに来る(満額の回収に達するまで)。出資額だけのリスクだと思って判を押した一行が、あなたの個人資産すべてを射程に入れる。
破産法 106 条は、法人の債務につき無限の責任を負う者の破産における当該法人の債権者の手続参加を定める規定である。無限責任社員等が破産すると、その法人の債権者は破産手続開始の時に有する債権の全額について破産手続に参加でき、開始後の一部弁済によっても参加額は減少しない(開始時現存額主義)。
AI 輔助整理,以條文原文為準
合名会社の社員や合資会社の無限責任社員など、会社の債務を個人の全財産で負う立場の人です。出資額が上限の有限責任社員と異なり、責任に天井がありません。
破産手続開始時に有する債権の全額で手続に参加できる原則です。開始後に別の債務者から一部弁済を受けても、満額回収まで開始時の額のまま配当を受けられます。
会社の債権者が破産法 106 条により、開始時の債権全額でその社員の破産手続に参加します。社員個人の自宅や預金も配当原資の射程に入ります。
裁判所が破産手続開始決定で定める債権届出期間内です。通常は数週間から数か月で、徒過すると原則として配当から除斥されます。
有限責任は出資額の範囲でしか責任を負いませんが、無限責任は会社の債務全額を個人の全財産で負います。会社形態を選ぶ時点で決まる分かれ道です。
対象です。合資会社の無限責任社員は会社の債務に無限責任を負うため、破産すれば会社債権者が開始時の全額で手続に参加できます。
裁判所の定める債権届出期間内に債権届出書を提出します。届出額は破産手続開始時に有する全額で計算し、開始後の一部弁済で減額しません。
104 条は数人が全部義務を負う場合の全額参加の一般原則、106 条は法人の債務に無限責任を負う者の破産に特化した規定です。いずれも開始時現存額主義に立ちます。
全く違います。株主は出資額が上限の有限責任ですが、合名会社の社員と合資会社の無限責任社員は、会社の債務を個人の全財産で負います(会社法 580 条)。破産すれば 106 条で会社債権者が全額参加してくる。業界裏話ヒント:同じ「社員」でも、会社法上の社員(出資者)と日常語の社員(従業員)は別物です。登記簿の「無限責任社員」欄に名前があるかでリスクは天地の差。登記簿は誰でも取得できるので、関わる前に必ず確認を
消えるのはあなた個人の支払義務だけです。会社という別人格の債務は残り、他に無限責任社員がいればその人の責任も残ります。あなたの破産手続では、むしろ会社債権者が 106 条で全額の配当を主張してくる側に立ちます。業界裏話ヒント:無限責任社員が複数いる場合、一人が破産・免責されると残った社員の負担が実質的に重くなる。社員同士は求償関係に立つので、誰が先に破産するかで損得が動きます。共同経営者の財務状況にもアンテナを
タイミング次第です。あなたの破産手続開始の「前」の返済なら開始時の残額が下がり請求額も減りますが、開始「後」の返済は減額されず、債権者は開始時の全額で配当を受け続けられます(106 条の全額主義、満額回収まで)。業界裏話ヒント:この開始時現存額主義は債権者に有利な仕組み。債権者側は、社員の破産開始後はあえて会社からの回収を急がず、満額の基準で配当を受ける戦略を取ることがある。返済の順序が配当額を左右します
有限責任社員は出資額の範囲でしか責任を負わないのが原則です(会社法 580 条 2 項)。ただし、定款で無限責任社員に変更されていたり、業務執行に深く関与して相手に無限責任社員と誤認させた場合(会社法 588 条)は、無限責任を問われることがあります。業界裏話ヒント:名刺や契約書での肩書きの使い方一つで「誤認させる行為」と評価されるリスクがある。有限責任のつもりでも、対外的な振る舞いが責任の範囲を広げることがあるので、肩書きの表示は慎重に
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用対象 | 破産法 106 条:法人の債務に無限責任を負う者の破産 | — |
| 参加できる範囲 | 開始時に有する債権の全額 | — |
| 拠って立つ原則 | 開始時現存額主義(全額主義) | — |
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