要点破産法 107 条は、合資会社などが破産したとき、会社の債権者が有限責任社員へ直接請求できないと定める。未払出資は破産管財人だけが回収し、全債権者へ按分される。
Q · 合資会社が倒産したら、有限責任社員の私も会社の借金を払わされるの?
直接請求できるのは破産管財人だけで、限度は未払出資額です
破産法 107 条 2 項により、会社に破産手続開始決定があったとき、会社の債権者は有限責任社員に対して直接その権利を行使できません。あなたが負うのは、まだ払い込んでいない出資額の限度(会社法 580 条 2 項)だけで、しかもそれを請求できるのは個々の債権者ではなく破産管財人だけです。出資を全額払い込んでいれば、会社の債権者から直接 1 円も請求されません。逆にあなた自身が破産したときは、会社の債権者はあなたの破産手続に参加できず、会社が未払出資の請求として参加します(同条 1 項)。
合資会社に有限責任社員として出資した。会社が傾き、ある日あなたの自宅に取引先から「会社の借金を払え」という内容証明が届く。多くの人はここでパニックになり、言われるまま払おうとする。それが間違いだ。破産法107条2項は、会社について破産手続開始決定があったとき、会社の債権者は有限責任社員であるあなたに対して直接その権利を行使できないと定める。あなたが負うのは、まだ払い込んでいない出資額の限度(会社法580条2項)だけであり、しかもそれを請求できるのは個々の債権者ではなく破産管財人だけだ。逆にあなた自身が破産したときは、会社の債権者はあなたの破産手続に参加できず、会社だけが未払出資の請求として参加できる(同条1項)。有限責任の壁は、倒産という最悪の局面でこそ最も強く機能する。
破産法 107 条は、法人の債務につき有限責任を負う社員の破産手続における取扱いを定める規定である。会社の破産時には債権者による有限責任社員への直接の権利行使を遮断し、未払出資の回収を破産管財人に一元化する。社員自身の破産時には会社債権者の手続参加を制限し、会社が出資の請求として参加できる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
合資会社などで、会社の債務について出資の価額を限度としてのみ責任を負う社員です。無限責任社員と異なり、出資額を超えて会社の借金を背負うことはありません(会社法 580 条 2 項)。
破産手続で裁判所に選任され、破産者の財産を管理・換価し、全債権者へ公平に按分する第三者です。有限責任社員の未払出資も、この破産管財人だけが回収できます。
無限責任社員は会社の債務を全額追及されます(破産法 106 条)。有限責任社員は未払出資の限度でしか責任を負わず、会社破産時には直接請求も遮断されます(107 条 2 項)。
有限責任社員が出資を完済していれば、会社の債権者が個人財産を直接差し押さえることはできません。未払出資がある場合のみ、破産管財人がその限度で請求します。
貸主側からは請求できません。会社破産時は有限責任社員への権利行使が遮断され(107 条 2 項)、未払出資は破産管財人が回収して全債権者に按分します。
106 条は無限責任社員に全額追及できる規定、107 条は有限責任社員への直接請求を遮断する規定です。両者は責任の壁を境に対をなします。
出資価額から既払込額を引いた残りが責任の上限になります(会社法 580 条 2 項)。会社が破産すれば、この未払分を破産管財人が請求します。
参加できません。会社の債権者は有限責任社員の破産手続に参加できず、代わりに会社が未払出資の請求者として参加します(107 条 1 項)。
出資金を全額払い込んでいれば、会社の債権者があなたの個人財産を直接差し押さえることはできません(破産法107条2項、会社法580条2項)。あなたが負うのは未払出資の限度だけで、それも破産管財人だけが請求できます。業界裏話ヒント:取引先は、法律を知らない有限責任社員にあえて直接請求書を送ってくることがある。一度任意に払うと第三者弁済とみなされ取り戻しが難しくなるので、払う前に必ず自分の責任類型と払込状況を確認する
できません。会社が破産した場合、有限責任社員に対する権利行使は遮断され(107条2項)、未払出資は破産管財人が回収して全債権者に按分します。直接全額追及できるのは無限責任社員に対してだけです(106条)。業界裏話ヒント:だからこそ融資審査では、相手が合名会社か合資会社か、無限責任社員が誰かを登記で確認する。無限責任社員に実体ある資産があれば回収可能性は高く、有限責任社員ばかりなら会社財産しか当てにできない
出資の価額から既に払い込んだ額を引いた残りが上限です(会社法580条2項)。会社が破産すれば、この未払分を破産管財人が請求します(破産法107条1項後段の趣旨)。それ以上、会社の借金総額を背負うことはありません。業界裏話ヒント:定款上の出資価額と実際の払込額が食い違うケースは多い。払込証憑を保管していないと、管財人の主張する未払額に反論できず、払い済みの分まで請求されかねない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる社員 | 破産法 107 条:有限責任社員 | — |
| 会社破産時の債権者の直接権利行使 | 不可(107 条 2 項で遮断) | — |
| 回収・請求の主体 | 破産管財人が未払出資を回収し按分 | — |
| 責任の限度 | 未払出資額(会社法 580 条 2 項) | — |
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