保証人について破産手続開始の決定があったときは、債権者は、破産手続開始の時において有する債権の全額について破産手続に参加することができる。
要点破産法105条は、保証人に破産手続開始の決定があったとき、債権者が破産手続開始時に有する債権の全額で手続に参加できると定める。主債務者が一部弁済しても、完済に至るまで届出額は減らない。
Q · 保証人が自己破産したら、債権者はもう一円も取れないのですか?
取れます。保証人の破産手続に債権の全額で参加し配当を受けられます
破産法105条により、保証人について破産手続開始の決定があったとき、債権者は破産手続開始の時に有する債権の全額について、その保証人の破産手続に参加できます。主債務者の破産手続にも同じ債権を全額で届け出ることができ(同法104条の現存額主義)、二つの財団それぞれから配当を受けられます。合計が債権額を超えた部分は後に調整されます。連帯保証はもちろん、普通保証であっても催告の抗弁・検索の抗弁は手続参加を止められません。ただし債権届出期間は数週間から数か月と短く、期間を逃すと配当から除斥されうる点に注意が必要です。
取引先に商品を納め、社長個人に連帯保証を取った。やがて会社が倒産し、社長個人も自己破産した。あなたは帳簿を前に「もう回収は絶望的だ」と天を仰ぐ。だが破産法105条を知る債権者は、ここで動きが違う。会社の破産手続にも、社長個人の破産手続にも、それぞれ債権の全額を届け出て参加できるのだ。半分ずつに割る必要はない。さらに104条の現存額主義と組み合わせると、破産手続開始後に誰かが一部を弁済しても、あなたは開始時点の満額で参加し続けられる、完済に達するまで。普通保証人なら本来主張できる催告の抗弁(まず主債務者に請求しろ)も、検索の抗弁(主債務者の財産を先に調べろ)も、破産手続への参加では通用しない。あなたが届出書に書く金額の一行が、最終的に手元へ戻る配当を左右する。
破産法105条は、保証人の破産手続における債権者の手続参加を定める規定であり、保証人につき破産手続開始の決定があった場合、債権者は破産手続開始の時において有する債権の全額をもって当該手続に参加できる旨を規定する。同法104条の現存額主義と一体となり、複数の全部義務者が存在する場合の配当参加基準を画する。
保証人について破産手続開始の決定があったとき、債権者が破産手続開始時に有する債権の全額で、その保証人の破産手続に参加できると定める規定です。
保証債務は消えません。債権者は破産法105条により全額を破産債権として届け出て配当を受けられます。免責後は保証人本人への請求ができなくなるだけです。
できます。破産法104条・105条により、それぞれの破産手続に全額で参加できます。合計が債権額を超えた部分のみ後に調整されます。
破産手続開始時に現に有する債権額を基準に参加額を定める原則です。開始後に他の全部義務者が一部弁済しても、完済まで届出額は減額されません。
破産手続開始決定と同時に裁判所が定める債権届出期間内です(破産法31条)。数週間から数か月と短く、公告・通知の確認が回収率を左右します。
責めに帰することができない事由があれば追完が認められる場合があります(破産法112条)。配当の除斥にかかると事実上挽回できません。
破産手続への参加については、催告の抗弁・検索の抗弁は債権者の全額参加を止められません。平時の取立てと破産手続では適用ルールが異なります。
されません。免責は他の全部義務者に影響しません(破産法253条2項)。主債務者や他の連帯保証人、物上保証人への請求は残ります。
両方に全額で届け出て構いません(破産法104条、105条)。これを開始時現存額主義といい、二重取りではありません。両財団から配当を受けても、合計が債権額を超えた分は後で調整されます。業界裏話ヒント:実務では片方の手続だけ届け出て満足してしまう債権者が少なくありません。両財団に届ければ回収率は上がる。管財人は親切に『もう一方にも出せますよ』とは教えてくれない
免責後は保証人本人へ残額を請求できなくなりますが、破産手続中の配当は受け取れます(破産法105条)。さらに主債務者が健在なら主債務者へ全額請求できます(免責は他の全部義務者に影響しない、破産法253条2項)。業界裏話ヒント:保証人が破産しても主債務者の責任は別物です。『保証人が逃げた』と諦める前に、主債務者・他の連帯保証人・物上保証人が残っていないか必ず洗い直す
破産手続への参加では、催告の抗弁(民法452条)も検索の抗弁(民法453条)も債権者の全額参加を止められません(破産法105条)。平時の取り立てと破産手続は別ルールです。業界裏話ヒント:連帯保証(民法454条)ならそもそも両抗弁がありません。普通保証でも破産手続の場面では実質的に全額参加が許される。保証人が『補充的な責任だ』と争っても、配当の場面では効きにくい
原則として期間後の届出は不利になりますが、自分の責めに帰せない事由があれば追完が認められる場合があります(破産法112条)。ただし配当の除斥にかかると挽回はほぼ不可能です。業界裏話ヒント:届出期間は破産手続開始の公告で動き出すため、官報を見落とすと気付かないうちに過ぎます。取引先の信用不安を察知したら、官報情報サービスや管財人事務所へ早めに問い合わせるのが回収率を分ける
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の場面 | 破産法105条:保証人に破産手続開始決定があった場合の債権者の参加 | — |
| 誰の破産が前提か | 保証人の破産 | — |
| 債権者が得るもの | 保証人の破産財団からの配当(債権全額で参加) | — |
| 対立する利益 | 弁済した保証人の求償権者との配当順位(104条3項・4項で劣後) | — |
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