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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

不動産登記法 第119条の2(所有不動産記録証明書の交付等)

クイックジャンプ
  1. 何人も、登記官に対し、手数料を納付して、自らが所有権の登記名義人(これに準ずる者として法務省令で定めるものを含む。)として記録されている不動産に係る登記記録に記録されている事項のうち法務省令で定めるもの(記録がないときは、その旨)を証明した書面(以下この条において「所有不動産記録証明書」という。)の交付を請求することができる。
  2. 2.相続人その他の一般承継人は、登記官に対し、手数料を納付して、被承継人に係る所有不動産記録証明書の交付を請求することができる。
  3. 3.前二項の交付の請求は、法務大臣の指定する登記所の登記官に対し、法務省令で定めるところにより、することができる。
  4. 4.前条第三項及び第四項の規定は、所有不動産記録証明書の手数料について準用する。

この条文の基本情報

所有不動産記録証明書の交付等とは何ですか?

定義所有不動産記録証明書の交付等とは、不動産登記法第119条の2に定められた規定で、「何人も、登記官に対し、手数料を納付して、自らが所有権の登記名義人(これに準ずる者として法務省令で定めるものを含む。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 不動産登記法第119条の2(所有不動産記録証明書の交付等)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
  2. 不動産登記法第119条の2の条文原文は「何人も、登記官に対し、手数料を納付して、自らが所有権の登記名義人(これに準ずる者として法務省令で定めるものを含む。」で始まります。
  3. 不動産登記法第119条の2は第五章 登記事項の証明等に置かれています。
  4. 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
  5. 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 不動産登記法第119条の2の前の条は不動産登記法第119条です。
  7. 不動産登記法第119条の2の次の条は不動産登記法第120条です。
  8. 不動産登記法第119条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第119条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123
  • 本サイト収録不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第119条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/119_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点不動産登記法119条の2は、所有権の登記名義人本人と相続人が、手数料を納付して所有不動産記録証明書の交付を請求できると定める。登記記録が基礎のため未登記建物は含まれない。

Q · 亡くなった親が全国にどんな不動産を持っていたか、まとめて調べる方法はありますか?

相続人なら所有不動産記録証明書を請求できます

不動産登記法119条の2により、相続人その他の一般承継人は、手数料を納付して被承継人に係る所有不動産記録証明書の交付を請求できます(2項)。請求先は不動産の所在地ではなく、法務大臣が指定する登記所でよいため(3項)、一つの窓口で全国の物件を含む一覧を受け取れます。令和8年(2026年)2月2日から運用が始まりました。ただし証明の対象は登記記録に記録された事項に限られ、未登記建物や、住所・氏名の変更登記が未了の物件は現れない可能性があります。

解説

亡くなった親が、どこに、いくつ不動産を持っていたか。この問いに答えられる家族は驚くほど少ない。従来は市区町村ごとの名寄帳を取り寄せ、心当たりの土地を一つずつ潰していくしかなく、隣県の山林や祖父の代からの私道持分は、何年も経ってから発覚した。本条はその構造を壊した。手数料を納めれば、あなたは自分が所有権の登記名義人として記録されている不動産の一覧を、一通の証明書として受け取れる。しかも2項で、相続人その他の一般承継人は亡くなった人の分を請求できる。3項により、請求先は不動産の所在地の登記所ではなく、法務大臣が指定した登記所であればよい。つまり東京の窓口で、北海道と沖縄の物件を含む一覧が出る。令和3年(2021年)改正で新設され、令和8年(2026年)2月2日から動き出したこの仕組みは、相続登記の申請義務化(76条の2)とセットで設計されている。義務を課す以上、何を登記すべきか本人に分かる手段を国が用意した、という順序である。

法的な位置づけ

不動産登記法119条の2は、所有不動産記録証明書の交付請求権を定める規定である。所有権の登記名義人として登記記録に記録されている者は自己に係る証明書を、相続人その他の一般承継人は被承継人に係る証明書を、手数料を納付して法務大臣の指定する登記所の登記官に請求することができる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.請求権者にあたるか確認する 1項の本人請求か、2項の相続人その他の一般承継人としての請求かを最初に切り分ける。配偶者・債権者・取引相手は本条を使えないため、該当しない場合は弁護士会照会や調査嘱託など別ルートの検討に切り替える
  2. 2.相続関係を示す戸籍を揃える 2項の請求では、被相続人の死亡の記載がある戸籍(除籍)謄本と、自分が相続人であることを示す戸籍を用意する。法定相続情報一覧図の写しがあれば戸籍束の代わりに使える場面が多く、他の手続にも流用できる
  3. 3.法務大臣指定の登記所へ交付請求し手数料を納付 3項により、不動産の所在地の登記所である必要はない。最寄りの指定登記所で交付を請求し、4項が準用する119条3項・4項に従い手数料を納付する。金額は登記手数料令によるため、事前に最新額を確認する
  4. 4.名寄帳と突き合わせて漏れを潰す 受け取った一覧を、市区町村ごとの固定資産課税台帳(名寄帳)と並べて差分を取る。証明書に出ない未登記建物、名寄帳に出ない非課税の私道持分の両方向の漏れを、この作業で初めて閉じられる
  5. 5.住所・氏名変更登記の未了を疑い個別に補完する 被相続人が転居や婚姻で登記上の表示を変えていない地域があれば、一覧に現れない物件が残る。旧住所・旧姓を手がかりに、心当たりの市区町村で119条の登記事項証明書を個別取得して補完する

よくある質問 AI による整理

Q1所有不動産記録証明書とは?

不動産登記法119条の2に基づき、ある人が所有権の登記名義人として記録されている不動産を一覧化した証明書です。全国の登記記録を横断して検索されます。

Q2所有不動産記録証明書はいつから請求できる?

令和3年(2021年)改正で新設され、令和8年(2026年)2月2日から運用が始まりました。相続登記の申請義務化とセットで設計された制度です。

Q3所有不動産記録証明書の手数料はいくら?

4項が119条3項・4項を準用し、手数料の納付が必要です。金額は登記手数料令で定められ改正されることがあるため、請求前に最新額の確認が必要です。

Q4どこの法務局で請求できる?

3項により、不動産の所在地に関係なく、法務大臣が指定する登記所の登記官に請求できます。東京の窓口で北海道や沖縄の物件を含む一覧を受け取れます。

Q5所有不動産記録証明書はオンラインで請求できる?

請求の方式は法務省令で定められます。窓口・郵送のほか電子的な請求の可否は運用に依存するため、請求前に法務局の最新案内を確認してください。

Q6登記事項証明書との違いは?

119条の登記事項証明書は不動産を特定してその内容を証明します。119条の2は人を起点に、その人が名義人として記録された不動産の一覧を証明します。起点が逆です。

Q7債権者や配偶者も請求できる?

できません。請求権者は本人(1項)と相続人その他の一般承継人(2項)に限られます。第三者は弁護士会照会や調査嘱託など別ルートを検討することになります。

Q8相続登記の義務化とどう関係する?

76条の2の申請義務を果たすには対象不動産を知る必要があります。本条はその把握手段として同じ改正で新設され、164条の過料回避に直結します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1これ一枚あれば、名寄帳はもう取らなくていいんですか?

取ったほうがよい。本条の証明対象は登記記録に記録された事項であり、登記されていない建物は原則として現れない。名寄帳は課税台帳ベースなので未登記建物を拾える一方、非課税の私道などが落ちることがある。実務のポイント:司法書士が相続調査で最初にやるのは、この二つを並べて差分を取る作業である。差分に出た物件こそ、後で紛争になる物件だと経験則で分かっているからだ

Q2検索は名前でやるんですよね。旧姓や引っ越し前の住所のものは出てくるんですか?

登記記録上の氏名・住所を手がかりに検索する仕組みである以上、婚姻や転居のあとに変更登記をしていない不動産は拾われない可能性がある。法務省もこの証明書が網羅性を保証するものではないとしている。実務のポイント:だからこそ、自分が生きているうちに住所・氏名変更登記を済ませておく価値がある。令和8年(2026年)4月からは住所等変更登記も義務化される予定であり、放置は将来の相続人への地雷になる(最新の施行状況をご確認ください)

Q3相続人なら誰でも取れるんですか。他の兄弟に知られずに取れますか?

2項は相続人その他の一般承継人と定めており、相続人の一人が単独で請求できる。他の相続人の同意も通知も要件ではない。実務のポイント:この非対称性が交渉力になる。遺産分割協議の席で全体像を握っている側と、実家しか知らない側とでは、提示される分割案の読み方がまるで違う。逆にあなたが知らない側なら、協議に応じる前に自分でも一通取ることだ

間違えやすい点 AI による整理

  • 「これを取れば亡くなった人の不動産が全部分かる」という問いの立て方自体が誤っている。証明の対象は、登記記録上その人が所有権の登記名義人として記録されている不動産である。検索は氏名と住所の一致を手がかりに行われるため、住所変更や氏名変更の登記が未了だと拾われないことがあり、逆に同姓同名の別人が混入する可能性も否定できない。法務省もこの制度が網羅性を保証するものではないと説明している。実務では名寄帳との突き合わせが定石である
  • 「親が元気なうちに、親名義の不動産を調べておこう」と考える人は多いが、1項で請求できるのは自らが名義人である場合に限られる。2項の相続人請求は、被承継人の死亡後に初めて使える。親の生前に把握したいなら、親本人に請求してもらうか、親からの委任を受けた代理人として動くしかない。認知症などで判断能力が失われた後は、成年後見人の選任という重い手続が入口になる
  • 未登記建物のリスクは「知っている」人でも深刻度を読み違える。登記記録にない建物は当然この証明書に載らないが、載らないからといって相続財産でなくなるわけではない。固定資産税は課税され、解体費用も相続人が負担し、売却時には表題登記から始める必要がある。証明書に何も出なかったことを「不動産はなかった」と読み替えた瞬間、数百万円の解体費が数年後に降ってくる
比較の観点この条文ほかの条文
検索の起点119条の2:人(所有権の登記名義人)から不動産の一覧を出す119条:不動産を特定してその登記記録の内容を証明する
121条:特定の登記の申請に添付された附属書類を閲覧する
請求できる人本人(1項)と相続人その他の一般承継人(2項)に限定何人も請求可(誰でも取得できる公示制度)
原則として正当な理由がある者に限定される
請求先法務大臣が指定する登記所(全国どこでも可、3項)どの登記所でも請求可(オンライン・郵送含む)
当該登記を保管する登記所
使いどころ相続開始直後、どこに何があるか不明な段階の全体把握。名寄帳との突合が前提物件が特定できた後の権利関係・担保の確認
登記の経緯や真正性を争う場面の証拠収集

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
財政部国税局「被相続人財産参考清単」/土地登記規則に基づく跨県市の地籍謄本申請

台湾は税務当局が保有する財産資料を相続人に開示する経路が先に整備された点が日本と異なる。日本の本条が登記所を起点とするのに対し、台湾は税籍を起点とするため、未登記建物の捕捉範囲にも差が出る

韓国
안심상속 원스톱서비스(安心相続ワンストップサービス)/조상땅찾기 서비스

韓国は死亡届の窓口で不動産・金融・年金・税の照会を一括申請できる行政サービスとして構築されており、不動産に限定した日本の本条より横断範囲が広い。先祖の土地探しサービスは氏名と住民登録番号を鍵に検索する

中国
不動産登記暫行条例 第27条

権利者および利害関係人による登記情報の照会を認めるが、日本の本条のような『人を起点に全国の物件一覧を証明する書面』という設計ではなく、物件単位の照会が基本である

ドイツ
GBO § 12・§ 12a

ドイツの登記簿は物的編成主義が原則で、閲覧には正当な利益(berechtigtes Interesse)が必要。所有者名からの検索は登記所備付けの目録による例外的経路であり、日本の本条ほど一般化されていない

フランス
Service de la publicité foncière の relevé de propriété

フランスは公証人(notaire)が相続手続の中心にいるため、相続人本人が窓口に立つ日本の設計と役割分担が異なる。fichier immobilier は氏名による検索が可能で、全国横断の把握という機能面では本条に近い

アメリカ
county recorder の grantor-grantee index

全国統一の不動産名義データベースが存在せず、郡単位の索引を title company が横断調査する市場ベースの解決に依存する。国が一通の証明書を出す日本の設計とは前提が根本的に異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 父が亡くなり、実家の他に不動産があるかどうか、家族の誰も知らないとしたら? 通帳にも固定資産税の納付書にも出てこない非課税の私道持分や、祖父名義から動いていない山林は、遺産分割協議のあとで発覚する。協議書を作り直し、相続人全員に再度署名押印をもらう手間を考えれば、最初に一覧を取る数百円は安い
  • 離婚調停中で、相手名義の不動産を把握したい。だが本条で請求できるのは本人(1項)と相続人その他の一般承継人(2項)だけである。配偶者という立場では取れず、弁護士会照会や調査嘱託という別ルートを選ぶことになる
  • 母の死から六週間。相続放棄をするか迷っているが、田舎の土地の管理費と固定資産税がどれだけあるか分からない。熟慮期間は原則三か月(民法915条)で、残りは半分を切っている。所有不動産記録証明書を取れば、負担になる不動産の全体像が数日で見える。財産に手をつけてしまうと単純承認とみなされるので、動く順番を間違えないこと
  • あなた自身が名義人側に立つ場合もある。何十年も前の相続で、知らないうちに共有持分を相続していたケースは珍しくない。相続登記の申請義務(76条の2)は施行日より前に発生した相続にも及び、過去分の猶予期限は令和9年(2027年)3月31日である。正当な理由なく怠れば10万円以下の過料の対象になる(164条1項)。自分の名前で一覧を取ることは、義務違反の有無を自己点検する行為でもある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 被相続人の死亡の記載がある戸籍(除籍)謄本と、自分が相続人であることを示す戸籍、本人確認書類を揃える2. 法務大臣が指定する登記所の窓口で交付請求、手数料を納付(金額は登記手数料令で定められる。最新の改正状況をご確認ください) 3. 出てきた一覧を、市区町村ごとの名寄帳と突き合わせ、未登記建物と非課税物件の漏れを潰す4. 被相続人の住所変更登記が未了と疑われる地域があれば、旧住所を手がかりに個別の登記事項証明書(119条)で補完する5. 熟慮期間三か月が迫っているなら、放棄の可否判断を先に、遺産分割は後に回す

訴えられた側:1. あなたが名義人本人なら、まず自分名義で1項の請求を行い、身に覚えのない共有持分がないか点検する2. 過去の相続で未登記のものが見つかったら、相続登記(76条の2)か、間に合わないなら相続人である旨の申出(相続人申告登記、76条の3)を先に打つ。申告登記は義務を一旦履行したものとして扱われる簡易な受け皿である3. 登記上の住所や氏名が現在と違う場合は、住所・氏名変更の登記を先に入れる。将来あなたの相続人が検索で拾えなくなる事態を防げる4. 債権者や他の相続人に把握されたくないという理由で放置しても、義務違反の過料リスクが積み上がるだけで、隠す効果はほぼない

時効(請求できる期限):本条の交付請求自体に期限はない。実務で効いてくるのは連動する三つの期限である。相続放棄・限定承認は自己のために相続の開始があったことを知った時から原則三か月(民法915条)。相続登記の申請義務は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ所有権を取得したことを知った日から三年(不動産登記法76条の2)。施行日前に発生した過去の相続については令和9年(2027年)3月31日までが猶予期間であり、違反には10万円以下の過料(164条1項)

改正沿革 AI による整理

  • 令和3年(2021年)法律第24号 所有者不明土地問題への対応として新設。相続登記の申請義務化(76条の2)と一体で設計され、名義人本人および相続人が全国横断で自己または被承継人の所有不動産一覧の証明を請求できる制度を創設した。施行日は令和8年(2026年)2月2日

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 新設:不動産登記法の全部改正(平成16年法律第123号)。オンライン申請制度の導入とともに、登記事項証明書の交付に関する規律が119条に整理された。本条はこの時点では存在しない
  2. 2.令和3年(2021年) 新設:令和3年法律第24号により119条の2を新設。所有者不明土地問題への対応として、名義人本人および相続人その他の一般承継人が全国横断で所有不動産記録証明書を請求できる制度を創設した
  3. 3.令和8年(2026年) 改正:令和8年2月2日から本条が施行され、運用が開始。先行して施行されていた相続登記の申請義務(76条の2)と、義務履行の受け皿である相続人申告登記(76条の3)を実務上支える把握手段として機能し始めた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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