不動産登記法 第6条(登記所)
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- 登記の事務は、不動産の所在地を管轄する法務局若しくは地方法務局若しくはこれらの支局又はこれらの出張所(以下単に「登記所」という。)がつかさどる。
- 2.不動産が二以上の登記所の管轄区域にまたがる場合は、法務省令で定めるところにより、法務大臣又は法務局若しくは地方法務局の長が、当該不動産に関する登記の事務をつかさどる登記所を指定する。
- 3.前項に規定する場合において、同項の指定がされるまでの間、登記の申請は、当該二以上の登記所のうち、一の登記所にすることができる。
この条文の基本情報
登記所とは何ですか?
定義登記所とは、不動産登記法第6条に定められた規定で、「登記の事務は、不動産の所在地を管轄する法務局若しくは地方法務局若しくはこれらの支局又はこれらの出張所(以下単に「登記所」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 不動産登記法第6条(登記所)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
- 不動産登記法第6条の条文原文は「登記の事務は、不動産の所在地を管轄する法務局若しくは地方法務局若しくはこれらの支局又はこれらの出張所(以下単に「登記所」という。」で始まります。
- 不動産登記法第6条は第二章 登記所及び登記官に置かれています。
- 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
- 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 不動産登記法第6条の前の条は不動産登記法第5条です。
- 不動産登記法第6条の次の条は不動産登記法第7条です。
- 不動産登記法第6条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第6条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123 - 本サイト収録
不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第6条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点不動産登記法6条は、登記の事務を不動産の所在地を管轄する登記所がつかさどると定める。申請人の住所は無関係で、管轄違いの申請は却下される。
Q · 登記の申請って、近くの法務局ならどこでも出せるんですか?
出せません。申請先は不動産の所在地を管轄する登記所だけです
不動産登記法6条1項により、登記事務をつかさどるのは不動産の所在地を管轄する法務局・地方法務局およびその支局・出張所に限られます。申請人の住所や司法書士の事務所の場所は関係ありません。管轄違いの申請は補正できず却下されます(25条1号)。ただし物件が二以上の登記所の管轄区域にまたがる場合は、管轄登記所が指定されるまでの間、いずれか一方の登記所に申請できます(6条3項)。窓口に出向けなくても、郵送とオンライン申請が利用できます。
解説
登記は全国どこの法務局でも受け付けてくれる、と思っている人は多い。不動産登記法6条1項はその期待をきっぱり否定する。登記事務をつかさどるのは、不動産の所在地を管轄する法務局・地方法務局とその支局・出張所だけであり、あなたの住所も、依頼した司法書士の事務所の場所も一切関係ない。土地と建物で管轄が違えば、申請は二か所に分かれる。しかもこの線を踏み外した申請は、補正で救われず却下される(25条1号)。受付の前後が権利の順位を決める世界(4条)で、出し直しの数日は順位そのものの喪失に直結する。ただし2項と3項が逃げ道を用意している。不動産が二つの登記所の管轄区域にまたがるときは、法務大臣または法務局・地方法務局の長が管轄登記所を指定し、指定が済むまでは二つのうち一方に申請してよい。管轄は動かせない壁だが、まれに壁の位置がまだ確定していない土地がある。
法的な位置づけ
不動産登記法6条は登記所の管轄を定める規定であり、登記の事務は不動産の所在地を管轄する法務局若しくは地方法務局又はこれらの支局・出張所がつかさどるとする。不動産が二以上の登記所の管轄区域にまたがる場合には、法務大臣又は法務局・地方法務局の長が管轄登記所を指定し、その指定がされるまでの間は、当該二以上の登記所のうち一の登記所に申請することができる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.不動産の所在地を書類で確定する 登記事項証明書、固定資産税の納税通知書、権利証で地番・家屋番号を確認する。住居表示(住所)と地番は一致しないため、住所だけで管轄を判断しない。土地と建物、複数筆は一件ずつ確認する
- 2.法務省の管轄一覧で登記所を特定する 法務省サイトの管轄区域一覧で、確定した所在地を管轄する法務局・地方法務局・支局・出張所を特定する。10年前の権利証や謄本に記載された登記所名は統廃合で変わっている場合があるため、必ず現在の一覧で確認する
- 3.判断に迷う物件は管轄登記所へ事前照会する 市境・区境、区画整理地、私道持分、二以上の登記所にまたがる土地は、電話で管轄と6条2項の指定の有無を確認する。指定がまだなら3項によりいずれか一方の登記所に申請できる
- 4.申請方法(窓口・郵送・オンライン)を決めて提出先を設定する 遠方でも郵送・オンライン申請が使える。オンラインの場合は送信画面で提出先登記所を必ず正しく選択する。決済案件では土地と建物の管轄が分かれるとき、受付日が揃うよう別便を同日に発送・送信する
- 5.管轄違いが判明したら却下を待たず取下げる 受付後に管轄違いが分かった場合、却下を待つのではなく取下げを選ぶ。登録免許税の印紙は再使用証明を受けて次回申請に流用できる。抵当権設定や差押えが絡む案件では、数日の空白で順位が飛ぶ前提で再申請を急ぐ
よくある質問 AI による整理
Q1登記所の管轄はどうやって調べる?
登記事項証明書や固定資産税の納税通知書で不動産の所在地を確定し、法務省の管轄一覧で登記所を特定します。土地と建物は別々に確認します。
Q2土地と建物で管轄が違うことはある?
あります。所在地が異なれば管轄登記所も分かれ、申請は二か所に分けて行います。決済案件では受付日を揃える段取りが必要です。
Q3オンライン申請なら管轄は関係ない?
関係あります。送信画面で提出先登記所を自分で選ぶ必要があり、誤れば紙の申請と同じく却下されます(6条1項、25条1号)。
Q4管轄違いで申請するとどうなる?
補正では救われず却下されます(25条1号)。登記の順位は受付の前後で決まるため(4条)、出し直しの数日で順位を失う危険があります。
Q5却下と取下げはどちらが有利?
取下げです。登録免許税の印紙について再使用証明を受けて次回申請に流用できます。却下だと現金還付の手続に回り時間も手間も増えます。
Q6登記事項証明書はどこの法務局でも取れる?
取れます。証明書の交付請求は全国どの登記所でも可能です(119条)。ただし申請の受理は6条1項の管轄登記所に限られます。
Q7土地が二つの市にまたがるときの申請先は?
管轄登記所の指定前ならいずれか一方の登記所に申請できます(6条3項)。指定後は指定された登記所のみです(6条2項)。
Q8遠方の不動産でも現地に行く必要がある?
ありません。郵送申請とオンライン申請が使えるため、実質的な負担は郵便代や電子証明書の準備程度で済みます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1引っ越し先の近所の法務局で、実家の土地の名義変更ってできないんですか?
窓口では受け付けません。申請先は不動産の所在地を管轄する登記所に限られます(6条1項)。ただし出向く必要はなく、郵送とオンライン申請が使えるため、遠方でも実質的な負担は郵便代程度です。実務のポイント:登記事項証明書の交付請求だけは全国どの登記所でも可能です(119条)。証明書が取れたのだから申請も出せるはず、と誤解する人が毎年出る
Q2土地が二つの市にまたがってるって言われたんですけど、どっちに出せばいいんですか?
指定がまだなら、二つの登記所のどちらか一方に出して構いません(6条3項)。指定後は指定された登記所だけです(同2項)。先に現地の登記所へ電話し、指定の有無を確認するのが最短です。実務のポイント:またがる土地は分筆や地図整備で管轄が動くことがあり、10年前の権利証や謄本に書かれた登記所が現在と違う例がある。古い書類の管轄表示をそのまま信じない
間違えやすい点 AI による整理
- 管轄違いは「出し直せばいい程度のミス」と理解されている。深刻度が違う。登記した権利の順位は登記の前後で決まる(4条)ため、却下と再申請の数日の空白に他の抵当権設定や差押えが割り込めば、順位は二度と取り戻せない。手続のミスが実体の権利順位を確定的に壊す構造になっている。
- 「どこの法務局が一番近いか」という問いの立て方自体がずれている。管轄を決めるのは申請人の住所でも司法書士の事務所でもなく、不動産の所在地という一点だけである。近さは選択肢ではなく、結果でしかない。
- オンライン申請なら管轄は関係ないと考えられがちだが、送信画面には必ず提出先登記所を選ぶ欄がある。インターネットが消したのは移動距離であって、6条1項が引いた管轄の線ではない。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する対象 | 6条:どの登記所が事務をつかさどるか(管轄) | 4条:登記した権利相互の順位 25条:申請を却下すべき事由 |
| 判断の基準 | 不動産の所在地のみ。申請人・代理人の所在地は無関係 | 登記の前後(受付番号の順序、19条) 管轄違い・必要事項の欠缺など法定の13号 |
| 誤ったときの効果 | 管轄外への申請は受理されず却下へ直結 | 受付が遅れれば順位が劣後し実体の優劣が確定 補正で治癒できない事由は却下、登録免許税は還付手続へ |
| 例外・救済 | またがる不動産は2項の指定、指定前は3項で一方に申請可 | 同順位・仮登記による順位保全 却下前の取下げにより印紙の再使用証明が可能 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も土地所在地の地政事務所が受理する属地主義。日本の法務局にあたるのが直轄市・県市の地政事務所で、行政系統が司法省系ではなく地政(内政部)系である点が異なる
韓国も不動産の所在地を管轄する地方法院・支院又は登記所が登記事務を担当する。日本法と同型の属地主義を採り、管轄違いは却下事由とされる
ドイツは物件所在地を管轄する区裁判所(Amtsgericht)の Grundbuchamt が土地登記簿を管理する。登記に公信力が認められる点で日本と根本的に異なる
米国は物件所在郡の記録官に証書を記録する方式で、登記が権利を公示するのではなく先後の対抗力(race-notice 等)を定める。全国統一の登記法典は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 決済当日の朝、司法書士が書類を並べていて気付く。建物は本局、土地は隣市の出張所の管轄だった。買主の融資実行は午後3時、売主は今日中に旧ローンを完済して抵当権を抹消する約束になっている。
- 相続した山林が二つの登記所の管轄区域にまたがっていたら、どちらに相続登記を出すのか。6条3項があるので指定前なら一方に出せるが、指定の有無を調べずに放置している間に、取得を知った日から3年の相続登記義務(76条の2)の期限が近づいてくる。
- 友人から「ネットで登記できるって聞いたけど、うちの実家の分も自宅から出せる?」と相談される。出せるが、送信先の登記所は自分で選ぶ。そこを間違えれば紙の申請と同じく却下される。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 登記事項証明書または固定資産税の納税通知書で所在地を確定し、法務省の管轄一覧で登記所を特定する。土地と建物、複数筆は一件ずつ確認する2. 判断に迷う場所(市境、区画整理地、私道持分)は管轄登記所へ電話で事前照会する3. 管轄違いが判明したら却下を待たず取下げを選び、登録免許税は再使用証明で次回へ回す4. 抵当権や差押えが絡む案件は、出し直しの数日で順位が飛ぶ前提で動く
訴えられた側:1. 決済当日に管轄違いが判明したら、融資実行と鍵の引渡しを止めるか、責任の所在を書面化して進めるかを即断する2. 別管轄の分は同日に別便で申請し、受付日を揃える段取りを組む3. 買主と金融機関への説明は、受付日と順位への影響を日付で示す4. またがる不動産なら6条2項の指定を先行させ、指定が出るまでの申請は3項で一方の登記所に集約する
時効(請求できる期限):本条自体に時効や申請期限の定めはない。ただし実務上の時間圧は別にある。相続登記は所有権取得を知った日から3年以内(76条の2、令和6年(2024年)4月1日施行、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料)、所有権登記名義人の住所・氏名の変更登記は変更から2年以内(令和8年(2026年)4月1日施行、最新の改正状況をご確認ください)。決済案件では受付の前後が権利の順位を決めるため(4条)、実質的な期限は「同日中」である
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年)不動産登記法全部改正 旧不動産登記法(明治32年法律第24号)を全部改正した新法において、登記所の管轄に関する規定が現行6条に置かれた。オンライン申請の導入を前提とした条文構成へ組み替えられているが、各項の新設・改正の別と後年の改正有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 改正:旧不動産登記法(明治32年法律第24号)を全部改正した平成16年法律第123号により、登記所の管轄に関する規定が現行6条に置かれた。オンライン申請の導入を前提とした条文構成へ組み替えられている(各項の新設・改正の別および後年の改正有無は人的検証が必要)
- 不動産登記法 第4条登記の前後が権利の順位を決める
- 不動産登記法 第19条受付の順序と受付番号の付与
- 不動産登記法 第25条管轄違いの申請は却下事由
- 不動産登記法 第7条法務大臣による登記事務の委任
- 不動産登記法 第8条災害等による登記事務の停止
- 民法 第177条対抗要件としての登記の実体法根拠
- 商業登記法 第1条の3営業所所在地を基準とする並行規定
- 動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律 第5条動産債権譲渡登記は指定登記所に集中(通称 動産債権譲渡特例法)
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