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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

不動産登記法 第63条(判決による登記等)

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  1. 第六十条、第六十五条又は第八十九条第一項(同条第二項(第九十五条第二項において準用する場合を含む。)及び第九十五条第二項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、これらの規定により申請を共同してしなければならない者の一方に登記手続をすべきことを命ずる確定判決による登記は、当該申請を共同してしなければならない者の他方が単独で申請することができる。
  2. 2.相続又は法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる。
  3. 3.遺贈(相続人に対する遺贈に限る。)による所有権の移転の登記は、第六十条の規定にかかわらず、登記権利者が単独で申請することができる。

この条文の基本情報

判決による登記等とは何ですか?

定義判決による登記等とは、不動産登記法第63条に定められた規定で、「第六十条、第六十五条又は第八十九条第一項(同条第二項(第九十五条第二項において準用する場合を含む。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 不動産登記法第63条(判決による登記等)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
  2. 不動産登記法第63条の条文原文は「第六十条、第六十五条又は第八十九条第一項(同条第二項(第九十五条第二項において準用する場合を含む。」で始まります。
  3. 不動産登記法第63条は第一款 通則に置かれています。
  4. 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
  5. 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 不動産登記法第63条の前の条は不動産登記法第62条です。
  7. 不動産登記法第63条の次の条は不動産登記法第64条です。
  8. 不動産登記法第63条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第63条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123
  • 本サイト収録不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第63条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/63
裁判例 1件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点不動産登記法63条は、判決による登記、相続・法人合併による移転登記、相続人への遺贈による所有権移転登記の三つについて、共同申請の原則によらず単独申請を認める。

Q · 相手が登記に協力してくれないとき、自分ひとりで名義を変えられますか?

判決・相続・相続人への遺贈なら一人で申請できます

不動産登記法63条により、三つの場合に単独申請が認められます。第一に、登記手続を命ずる確定判決を得た場合(1項)。相手の意思表示は擬制され(民事執行法177条)、勝訴した当事者が単独で申請できます。第二に、相続または法人の合併による権利の移転の登記(2項)。第三に、相続人に対する遺贈による所有権の移転の登記(3項、2023年4月1日施行)。ただし1項で使えるのは給付判決に限られ、所有権の確認判決では単独申請はできません。

解説

登記所の窓口に立つのは、原則として二人である。売主と買主、贈与者と受贈者。不動産登記法60条は、権利の登記は登記権利者と登記義務者が共同で申請せよと定める。つまり相手が一筆を拒み続ける限り、あなたの名義は永久に変わらない。63条は、その膠着を破る三本の抜け道である。第一に、登記手続を命ずる確定判決を取れば相手の意思表示は擬制され(民事執行法177条)、あなた一人で申請できる。第二に、相続と法人合併は、そもそも義務者が死亡または消滅しているので単独申請。第三に、2023年4月から、相続人に対する遺贈も単独申請が可能になった。それ以前は他の相続人全員または遺言執行者の関与が必要で、一人でも反対すれば登記は止まった。この改正を反映していない実務書が、まだ書店に並んでいる。

法的な位置づけ

不動産登記法63条は、登記の単独申請が認められる場合を定める規定である。1項は登記手続を命ずる確定判決による登記、2項は相続または法人の合併による権利の移転の登記、3項は相続人に対する遺贈による所有権の移転の登記について、共同申請主義を定める同法60条の例外として、登記権利者または勝訴した当事者が単独で申請することを認める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.登記原因と使える経路を先に切り分ける 相続・法人合併なら63条2項、相続人への遺贈なら3項で最初から単独申請できる。売買・財産分与・贈与など相手の協力が要る類型だけが1項(判決)の経路になる。ここを間違えると不要な訴訟を起こすことになる
  2. 2.登記原因を証する書面を集める 売買契約書、財産分与の合意書、遺言書、被相続人の出生から死亡までの戸籍一式、遺産分割協議書と印鑑証明書など、登記原因証明情報を先に揃える。単独申請でもこの証拠の壁は免除されない
  3. 3.催告し、応じなければ給付の訴えを提起する 内容証明郵便で登記手続を催告して記録に残す。応じなければ登記手続請求訴訟を提起し、請求の趣旨は必ず「所有権移転登記手続をせよ」という給付の形で書く。確認判決では登記簿は一行も動かない
  4. 4.和解・調停で終える場合は登記条項を必ず入れる 和解調書(民事訴訟法267条)や家事調停調書は確定判決と同一の効力を持つため単独申請の根拠になる。ただし「所有権移転登記手続をする」という給付文言が条項に入っていることが条件で、入れ忘れると訴訟をやり直すことになる
  5. 5.判決確定後に単独で登記申請する 判決正本と確定証明書を添え、申請情報・登記原因証明情報・住所証明情報を整えて法務局に申請する。登録免許税は課税標準額に税率を乗じて自分で計算し納付する。判決を取ったまま放置しても名義は変わらない

よくある質問 AI による整理

Q1単独申請とは何ですか?

登記は原則として登記権利者と登記義務者が共同で申請しますが(不動産登記法60条)、一定の場合に権利者側だけで申請できる例外を単独申請といいます。63条はその代表的な規定です。

Q2判決による登記はどんな判決でもできますか?

できません。63条1項が使えるのは登記手続を命ずる給付判決だけです。所有権があることの確認判決を得ても単独申請はできず、改めて登記手続請求訴訟を提起する必要があります。

Q3単独申請でも登記識別情報は必要ですか?

判決による登記や相続による登記では登記義務者が手続に関与しないため、登記識別情報(旧権利証)の提供は原則不要です。ただし登記原因証明情報や住所証明情報は別途必要です。

Q4相続登記はいつまでにすればいいですか?

所有権を取得したことを知った日から3年以内です(不動産登記法76条の2)。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります。最新の運用は法務局でご確認ください。

Q5相続人以外への遺贈も単独申請できますか?

できません。63条3項の単独申請は相続人に対する遺贈に限られます。相続人以外への遺贈は原則どおり共同申請であり、遺言執行者がいる場合は執行者と共同で申請します。

Q6判決による登記に必要な書類は?

判決正本と確定証明書が中心です。加えて申請情報、登記原因証明情報、住所証明情報などが必要で、登録免許税も申請人が自分で計算して納付します。

Q7法人の合併による登記も単独申請ですか?

はい。63条2項は相続と法人の合併による権利の移転の登記を単独申請の対象としています。存続会社が登記権利者として単独で申請し、合併の事実は登記事項証明書で証明します。

Q8貸主と連絡が取れない抵当権も抹消できますか?

抹消登記手続を命ずる確定判決を得れば、63条1項により単独で抹消申請ができます。相手が行方不明の場合は公示送達を利用して訴訟を進める方法があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1相手がハンコを押してくれません。やっぱり裁判をやるしかないんですか?

判決以外でも道はある。裁判上の和解調書(民事訴訟法267条)や家事調停調書(家事事件手続法268条)は確定判決と同一の効力を持ち、63条1項の単独申請に使える。実務のポイント:公正証書は使えない。執行証書として強制執行できるのは金銭債権に限られ、登記手続の意思表示までは擬制されないため、公正証書を握っていても登記は一歩も進まない。ここを取り違えて公証役場に走る人が毎年一定数いる

Q2遺言で家をもらったんですが、他の相続人の協力は要りますか?

あなたが相続人でもあるなら不要である。63条3項により、相続人に対する遺贈の所有権移転登記は2023年4月1日以降、登記権利者が単独で申請できる。相続人以外への遺贈は今も共同申請が原則で、遺言執行者がいれば執行者と共同で行う。実務のポイント:この改正前に出版された相続の実務書は「遺贈は相続人全員の関与が必要」と書いたままのものが多い。古い記述を根拠に、要らない同意集めを始めてしまう相談者は今も後を絶たない

間違えやすい点 AI による整理

  • 「裁判に勝てば法務局が自動で名義を書き換えてくれる」と考えている時点で、問いの立て方が誤っている。判決が与えるのは単独で申請できる資格だけで、申請書の作成も、登録免許税の納付も、添付情報の収集も、すべてあなたの仕事として残る。判決正本と確定証明書を握ったまま放置している人は珍しくない
  • 確定判決が要ることは知っていても、「どんな判決でもいい」わけではない点まで降りている人は少ない。63条1項が想定するのは登記手続を命ずる給付判決である。「原告に所有権があることを確認する」という確認判決を取っても、単独申請はできず、登記簿は一行も動かない。訴状の請求の趣旨を書き間違えた時点で、勝訴しても目的は達成されない
  • あなたから見れば「相続なのだから当然自分の名義」だが、登記実務から見れば、法定相続分どおりの登記か、遺産分割協議を経た登記かで、まったく別の申請である。2項が単独申請を認めているのは申請人の頭数の話であって、戸籍一式や遺産分割協議書・印鑑証明という証拠の壁を免除するものではない。この落差を誤解して他の相続人の持分まで動かそうとすると、後の紛争の火種になる
比較の観点この条文ほかの条文
申請人の構成63条:登記権利者または勝訴した当事者が単独で申請60条:登記権利者と登記義務者が共同で申請
62条:登記権利者・義務者の一般承継人が申請
使える場面給付判決がある/相続・法人合併/相続人への遺贈売買・贈与・抵当権設定など相手が協力する通常の場面
申請前に当事者が死亡・法人が消滅した場面
登記識別情報登記義務者が関与しないため原則不要登記義務者の登記識別情報の提供が必要
被承継人の登記識別情報の提供が必要
免除されないもの61条の登記原因証明情報、登録免許税、添付情報は自分で用意同左(共同申請でも同じ)
一般承継を証する情報が追加で必要

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
土地登記規則第27条・土地法第73条

台湾も法院の確定判決による登記や相続登記を単独申請の対象として列挙する。日本統治期に導入された登記制度の構造をそのまま引き継いでおり、共同申請を原則とし例外を規則で列挙する立法技術も共通している

韓国
대한민국 부동산등기법 제23조

韓国も判決による登記は勝訴した登記権利者または登記義務者の単独申請、相続その他の一般承継による登記は登記権利者の単独申請と定める。条文構造は日本法にきわめて近い

中国
不動産登記暫行条例 第14条

中国も人民法院・仲裁委員会の生効法律文書による場合や相続・受遺贈の場合を単方申請の対象とする。ただし登記機関の実質的審査権限が日本より広い点で運用は異なる

ドイツ
ZPO § 894、GBO § 22・§ 35

ドイツも意思表示を命ずる判決の確定により意思表示が擬制される。登記は原則として Bewilligung(登記承諾)に基づくが、相続の場合は Erbschein(相続証明書)等の提出により登記できる

フランス
Décret n° 55-22 du 4 janvier 1955

フランスは公証人による公正証書の作成と公示(publicité foncière)を軸とする制度で、相続の場合は attestation notariée により名義が公示される。日本のような当事者共同申請という枠組み自体を持たない

アメリカ
Quiet Title Action、各州 recording act

米国は登記官が権利を審査する制度ではなく証書の記録制度であり、争いがある場合は quiet title action の判決や裁判所命令による deed を記録することで名義を確定させる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 元配偶者が調停で決まったはずの登記に協力しない、あと何日待てばいいのか? 答えは、一日も待たなくていい。調停調書や和解調書に「所有権移転登記手続をする」と明記されていれば、それは確定判決と同一の効力を持ち(民事訴訟法267条、家事事件手続法268条)、あなた一人で法務局に申請できる。問題は、その一文が調書に入っているかどうか、ただそれだけである
  • あなたが売主側だとする。残代金が半分も入っていないのに、買主が所有権移転登記請求訴訟を起こしてきた。ここで同時履行の抗弁を出して引換給付判決に持ち込めば、相手は反対給付の履行を証明しない限り単独申請できない(民事執行法177条2項)
  • 父が「自宅は長男に遺贈する」と書き残して亡くなった。長男であるあなたは相続人でもあるため、2023年4月1日以降は他の兄弟の関与なしに単独で移転登記を申請できる(63条3項)。ただし相続登記の申請義務化(76条の2)により、取得を知った日から3年を過ぎると10万円以下の過料の対象になる。放置している間に兄弟の誰かが亡くなれば、相続人はさらに枝分かれし、同意集めの手間は倍になる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 登記原因を証する書面(売買契約書、財産分与の合意書、遺言書、戸籍一式)をまず揃える2. 内容証明郵便で登記手続を催告し、応じない事実を記録に残す3. それでも動かなければ登記手続請求訴訟を提起、請求の趣旨は必ず「所有権移転登記手続をせよ」という給付の形にする4. 判決確定後、判決正本と確定証明書を添えて単独申請。登録免許税と添付情報は自分で用意する必要がある

訴えられた側:1. まず実体上の権利移転が本当に生じているかを争う。登記手続請求訴訟の本案は実体権の有無であり、登記の話ではない2. 代金や反対給付が未履行なら同時履行の抗弁を出し、引換給付判決に持ち込む。この形なら相手は反対給付の履行を証明しない限り単独申請できない(民事執行法177条2項) 3. 和解で終える場合、登記条項と引き換えに残代金の支払時期・方法を同一条項内で固定しておく

時効(請求できる期限):登記手続請求権そのものに固有の時効はない。売買契約など債権に基づく移転登記請求権は民法166条の一般消滅時効(権利行使できると知った時から5年、権利行使できる時から10年)にかかる一方、所有権に基づく登記請求権は消滅時効にかからないと解されている。相続登記は76条の2により所有権取得を知った日から3年以内(10万円以下の過料、最新の改正状況をご確認ください)。訴えられた側の管轄違いや抗弁の時期的制限とは別枠なので混同しないこと

学説

通説(共同申請主義の代替担保説):60条の共同申請主義は、登記に公信力のない日本法において登記の真正を担保する中核的仕組みである。63条が単独申請を許すのは、判決という司法の関与、戸籍という公文書、遺言という要式行為によって、真正の裏付けが別ルートで確保できる場面に限られると解される

登記実務の取扱い(給付判決限定説):63条1項の「登記手続をすべきことを命ずる確定判決」には、給付判決のほか、これと同一の効力を有する和解調書・認諾調書・調停調書が含まれる。他方、確認判決や、金銭債権について作成された執行証書(公正証書)は含まれないとされる

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年)不動産登記法全部改正 旧不動産登記法を全部改正して現行法を制定した際、判決による登記と相続・法人合併による登記の単独申請を63条として整理した。オンライン申請導入に伴い、書面主義から情報提供の枠組みへ全体構造が組み替えられた
  • 令和3年(2021年)改正、令和5年(2023年4月1日)施行 所有者不明土地問題への対応として第3項を新設し、相続人に対する遺贈による所有権移転登記を登記権利者の単独申請で可能とした。従来は遺言執行者または相続人全員との共同申請が必要だった

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 改正:旧不動産登記法を全部改正して現行法を制定。判決による登記と相続・法人合併による登記の単独申請を63条として整理した。オンライン申請の導入に伴い、書面主義から情報提供の枠組みへ全体構造が組み替えられた
  2. 2.令和3年(2021年)改正・令和5年(2023年4月1日)施行 新設:所有者不明土地問題への対応として第3項を新設し、相続人に対する遺贈による所有権の移転の登記を登記権利者の単独申請で可能とした。従来は遺言執行者または相続人全員との共同申請が必要だった

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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