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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

不動産登記法 第65条(共有物分割禁止の定めの登記)

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共有物分割禁止の定めに係る権利の変更の登記の申請は、当該権利の共有者であるすべての登記名義人が共同してしなければならない。

この条文の基本情報

共有物分割禁止の定めの登記とは何ですか?

定義共有物分割禁止の定めの登記とは、不動産登記法第65条に定められた規定で、「共有物分割禁止の定めに係る権利の変更の登記の申請は、当該権利の共有者であるすべての登記名義人が共同してしなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 不動産登記法第65条(共有物分割禁止の定めの登記)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
  2. 不動産登記法第65条の条文原文は「共有物分割禁止の定めに係る権利の変更の登記の申請は、当該権利の共有者であるすべての登記名義人が共同してしなければならない。」で始まります。
  3. 不動産登記法第65条は第一款 通則に置かれています。
  4. 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
  5. 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 不動産登記法第65条の前の条は不動産登記法第64条です。
  7. 不動産登記法第65条の次の条は不動産登記法第66条です。
  8. 不動産登記法第65条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第65条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123
  • 本サイト収録不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第65条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/65

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点不動産登記法65条は、共有物分割禁止の定めの登記を、共有者である登記名義人全員が共同して申請しなければならないと定める。1人でも欠ければ登記は成立しない。

Q · 共有の不動産を「当面は分割しない」と決めたら、登記は誰が出しに行くの?

共有者全員が共同で申請しないと登記できません

不動産登記法65条により、共有物分割禁止の定めに係る権利の変更の登記は、その権利の共有者であるすべての登記名義人が共同して申請しなければなりません。通常の登記は利益を受ける登記権利者と不利益を受ける登記義務者が共同で申請しますが(同法60条)、分割禁止では全員が同じ内容の拘束を受けるため権利者・義務者を分けられず、全員が同一の立場で申請する合同申請となります。持分の大小は関係なく、1人でも申請に加わらなければ申請人適格を欠き、登記は成立しません。

解説

兄弟3人で相続した実家を、当面は誰にも売らせたくない。民法256条は5年以内であれば分割しない約束を認めている。だがその約束は当事者の間だけの話にとどまり、持分を第三者に売られた瞬間、買った人には及ばない。効かせたいなら登記するしかない。そして不動産登記法65条は、その登記の入口に特殊な鍵をかけた。通常の登記は権利を得る人と失う人が組んで申請する(60条)。しかし分割禁止の定めでは全員が同じだけ縛られ、誰が得をして誰が損をするのか決められない。だから権利者・義務者という役割分担を捨て、共有者である登記名義人が全員そろって申請する。実務ではこれを合同申請(全員が同じ立場で一緒に出す申請)と呼ぶ。3人のうち1人が実印を押さなければ、残り2人がどれだけ固く合意していても登記は動かない。あなたの持分を守る仕組みが、同時にあなたを人質にする仕組みでもある。

法的な位置づけ

不動産登記法65条は、共有物分割禁止の定めに係る権利の変更の登記について、その申請人を当該権利の共有者であるすべての登記名義人と定める規定である。登記権利者と登記義務者の対立構造を前提とする同法60条の共同申請主義に対する特則であり、全員が同一の立場で申請する合同申請に位置づけられる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.登記簿で共有者全員の登記名義を確認する 登記事項証明書を取得し、現在の登記名義人が誰かを確認する。相続が発生していて名義が被相続人のままなら、先に相続による所有権移転の登記を済ませ、共有名義を現状に一致させる。本条の申請人は「共有者であるすべての登記名義人」なので、名義が古いままでは合同申請が組めない
  2. 2.不分割の合意書を作成し、期間を5年以内で明記する 対象不動産、共有者と持分、分割を禁止する期間、更新の有無を書面で特定する。期間は民法256条1項但書により最長5年、更新する場合も更新のときから5年を超えられない(同条2項)。期間の起算日と満了日を日付で書き切ると、後の更新忘れを防げる
  3. 3.共有者全員の実印と印鑑証明書を揃える 全員が同じ立場の申請人になるため、1人分でも欠けると申請できない。遠方の共有者がいる場合は、印鑑証明書の有効期間と郵送往復の日数を逆算して段取りする。判断能力に不安がある共有者がいるときは、成年後見人の選任が必要になり、期間も費用も跳ね上がる
  4. 4.登記所へ権利の変更の登記として合同申請する 不動産の所在地を管轄する法務局に、共有者全員が共同して申請する(本条)。登記原因は分割禁止の定めの合意、登記事項として期間を記録する。登記上の利害関係を有する第三者がいる場合、その承諾があれば付記登記でされる(不動産登記法66条)
  5. 5.完了後に登記事項証明書で記録内容を検証する 登記完了証を受け取ったら、登記事項証明書を取り直して、分割禁止の定めと期間が正しく記録されているかを確認する。期間の満了日をカレンダーに登録し、更新するなら満了前に全員を再度集める段取りを組む。満了後は放置すると分割請求が可能な状態に戻る

よくある質問 AI による整理

Q1共有物分割禁止の登記とは何ですか?

共有者間で結んだ不分割の特約を登記簿に公示する権利の変更の登記です。不動産登記法59条6号で登記事項とされ、登記して初めて持分を譲り受けた第三者にも主張できます。

Q2合同申請とは何ですか?

登記権利者と登記義務者に分けず、当事者全員が同一の立場で共同して行う申請の形です。不動産登記法65条の分割禁止の登記が代表例で、全員が加わらなければ受理されません。

Q3共有物分割禁止の登記は誰が申請しますか?

当該権利の共有者であるすべての登記名義人です(不動産登記法65条)。持分の大小は関係なく、1人でも欠ければ申請人適格を欠き、同法25条により却下されます。

Q4共有物分割禁止の期間は何年までですか?

民法256条1項但書により最長5年です。更新はできますが、更新のときから5年を超えることはできません(同条2項)。永久の分割禁止は認められていません。

Q5分割禁止の登記をしないとどうなりますか?

共有者どうしでは特約は有効ですが、持分を譲り受けた第三者や競売で持分を取得した者には対抗できないと解されています。取得した者はいつでも分割請求ができます。

Q6分割禁止の登記は付記登記になりますか?

権利の変更の登記なので、登記上の利害関係を有する第三者の承諾があるとき、またはその第三者がいないときに限り付記登記でされます(不動産登記法66条)。

Q7共有者の1人が反対したら登記できますか?

できません。65条は全員の共同申請を要求しており、多数決の土俵に乗りません。持分の99% を持っていても、残る1人が申請に加わらなければ登記は成立しません。

Q8相続登記と同時に分割禁止の登記もできますか?

相続による所有権移転の登記で共有名義を確定させたうえで、共有者全員が本条の登記を申請します。全員が専門家のもとに集まる相続手続の場が、実務上いちばん揃えやすい機会です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1共有者の1人が認知症になってしまったら、もう登記できないんですか?

本人が申請の意思を示せない以上、そのままでは合同申請は成立しない。成年後見人を選任し、後見人が本人に代わって申請することになる(民法859条)。ただし分割禁止は本人の財産処分を縛る方向の行為なので、後見人が本人の利益にならないと判断すれば応じない。実務のポイント:司法書士が共有不動産の相談で真っ先に見るのは、名義人の年齢と健康状態だ。判断能力があるうちなら数万円で終わる手続が、後見開始後は選任手続と後見報酬に化ける

Q2登記しないで、みんなで作った契約書だけ持っておくのじゃダメなんですか?

共有者どうしの間ではそれで有効だ。問題は外から入ってくる人。持分を譲り受けた第三者や、競売で持分を取得した者には、登記がなければ主張できないと解されている(不動産登記法59条6号がこれを登記事項とした趣旨)。実務のポイント:不分割特約が本当に試されるのは、共有者の誰かが借金を抱えたときだ。持分は差押えの対象になり、競落人が新たな共有者として分割を求めてくる。契約書の束は、その気配が出る前に登記へ変えておく

間違えやすい点 AI による整理

  • 「共有者の過半数が賛成すれば登記できるはず」という問いの立て方そのものが的を外している。共有物の管理行為は持分の過半数で決められる(民法252条)が、分割禁止の定めの登記申請は多数決の土俵に乗っていない。全員か、ゼロか。持分を99%持っていても、残り1%の登記名義人が動かなければ登記は成立しない
  • 不分割の特約を「結んだこと」は覚えていても、登記を欠いたときに効力の射程がどこまで縮むかを知らない人が多い。共有者どうしでは有効でも、持分を譲り受けた第三者や競売で持分を取得した者には対抗できない(自分の約束を相手に認めさせられない)と解されている。共有者の1人が借金で持分を失った瞬間、約束は事実上消える
  • 一度登記すると永久に処分できなくなると思われがちだが、定められる期間は最長5年(民法256条1項但書)。更新はできるが、更新後も5年を超えられない(同条2項)。永久の分割禁止を、法は認めていない
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割不登法65条:分割禁止の定めの登記の申請人を定める不登法60条:登記申請の原則的な当事者構造を定める
不登法59条6号:分割禁止の定めを登記事項とする
申請人共有者であるすべての登記名義人(全員一致の合同申請)登記権利者と登記義務者の2者(共同申請)
申請人を定める規定ではない(記録すべき内容の規定)
1人でも欠けたときの帰結申請人適格を欠き、不登法25条により却下される義務者が協力しなければ登記不能、判決等による対応を検討
登記事項の記載を欠く申請として補正・却下の対象
第三者との関係登記により持分の譲受人・差押債権者に特約を主張できる登記一般の対抗力(民法177条)の枠組みで処理
登記事項化により公示の基礎を提供する

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民法第826条の1第1項・第823条第2項

台湾は2009年の物権編改正で、共有物の使用・管理・分割禁止の約定は登記後に持分の譲受人および物権取得者に効力を生じると明文化した。対第三者効を登記に係らせる構造は日本と同じだが、不動産の不分割特約の上限は30年で、日本の5年よりはるかに長い

韓国
대한민국 민법 제268조

韓国も5年以内の不分割約定と更新を認め、期間の上限は日本と一致する。共有物に関する約定の対第三者効を登記に結び付ける発想も共通し、日本法の影響が濃い領域である

ドイツ
BGB § 1010 Abs. 1、§ 749 Abs. 2

ドイツは共同関係廃止請求権の排除を持分の負担として Grundbuch に登記した場合にのみ特定承継人に対抗できるとする。登記が対第三者効の要件である点は同じだが、期間の法定上限がなく、無期限の排除も原則として可能とされる点が大きく異なる

アメリカ
各州の partition 法および recording act

米国では partition 請求権の放棄・不行使特約は判例法上「合理的期間」に限り有効とされ、公序に反する永久拘束は無効となりやすい。第三者への効力は各州の recording act による記録の有無で決まり、州ごとに扱いが分かれる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 登記をしないまま共有者の1人が持分を投資会社に売ったら、どうなる? 買った会社は不分割の約束に縛られず、いつでも共有物分割請求(民法258条)を起こせる。裁判所が競売を命じれば、守りたかった実家は赤の他人の手に渡る。全員で交わした合意書は、登記されていなければただの紙束だ
  • あなたが分割禁止に反対している側だとする。他の共有者が何度説得に来ても、申請書にあなたの押印がない限り登記は成立しない。65条は少数派に、静かな拒否権を与えている
  • 離婚協議で自宅を共有のまま残し、子の高校卒業まで売らないと合意した。特約の期間は最長5年(民法256条1項但書)、しかも登記の申請には元配偶者の実印と印鑑証明書が要る。まだ会話が成立するうちに登記まで終えること。感情が切れてから合同申請を持ちかけても、相手は理由なく席に着かない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 共有者全員の登記名義を確認し、相続登記が未了なら先に名義を現状に合わせる2. 不分割の合意書を作成、対象不動産と期間(5年以内、民法256条1項但書)を明記3. 全員の実印と印鑑証明書を揃え、合同申請として登記所へ提出(本条) 4. 1人でも協力しない場合、登記は成立しない。合意書を根拠に登記手続を求める訴えが考えられるが、実務上その可否の扱いは分かれている。交渉か、分割協議そのものへの切替えを早めに判断する

訴えられた側:1. 押印を求められたら、対象不動産・期間・更新の有無をまず確認。5年を超える定めはその超過部分の効力が問題になる2. 署名前に、自分が近い将来に持分を換価する可能性を検討する。登記後は持分の買い手が事実上限られる3. 納得できなければ押さない。本条により、あなたが加わらない限り登記は成立しない4. 全面拒否より、期間を短縮する、更新条項を外す、期間満了時の買取価格を先に決めておく、といった条件交渉の方が実る

時効(請求できる期限):本条の申請自体に法定の期限はなく、相続登記のような申請義務(不動産登記法76条の2、取得を知った日から3年)も課されていない。ただし実体面では分割禁止の定めは5年を超えられず(民法256条1項但書)、更新も5年以内(同条2項)。第三者との関係では、持分の譲渡や差押えの登記が入るその瞬間が事実上の締切りとなる

学説

登記実務上の通説:本条の申請は、登記権利者・登記義務者の区別を観念できない類型として合同申請と整理される。分割禁止の定めは全共有者を等しく拘束し、誰かの利益・誰かの不利益として構成できないことが、全員一致を要求する根拠と解されている

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 改正:不動産登記法の全部改正(平成16年法律第123号)。明治32年法律第24号の旧法を全面的に組み替え、オンライン申請の導入と条文の再編が行われた。共同申請主義(60条)とその特則群の中に、分割禁止の定めの登記の申請人を定める本条が置かれた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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