権利の変更の登記又は更正の登記は、登記上の利害関係を有する第三者(権利の変更の登記又は更正の登記につき利害関係を有する抵当証券の所持人又は裏書人を含む。以下この条において同じ。)の承諾がある場合及び当該第三者がない場合に限り、付記登記によってすることができる。
要点不動産登記法 66 条は、権利の変更・更正の登記を付記登記でできるのは、登記上の利害関係を有する第三者の承諾がある場合か第三者がいない場合に限ると定める。
Q · 二番抵当権者が承諾書に判を押してくれないと、抵当権の増額はできないんですか?
登記自体はできる。失うのは順位だけ(更正登記は例外)
不動産登記法 66 条は却下事由の規定ではなく、付記登記によってできる条件を定めた規定です。承諾がなくても主登記による変更登記は可能で、失うのは順位だけです。ただし付記登記でしかできない類型(所有権の更正登記など)では、承諾を証する情報を欠く申請は却下されます(同法 25 条)。抵当権の増額が主登記に落ちれば、増額分は後順位者に劣後し、競売の配当で回収できない可能性が生じます。
登記簿の乙区に「1番付記1号」という表示を見たことがあるだろうか。この「付記」の二文字が、数百万円の差を生む。付記登記は元の登記の順位をそのまま引き継ぐ(不動産登記法4条2項)。後から内容を変えたのに、順位だけは最初の日付のまま残るということだ。66条は、その特権を使える条件を定めている。登記上の利害関係を持つ第三者がいるなら、その承諾が要る。いないなら自由に使える。では承諾が取れなければどうなるか。変更登記自体は主登記としてできるが、変更した部分は新しい順位に落ちる。あなたが住宅ローンを増額し、二番抵当権者が承諾を拒めば、増額分は二番抵当の後ろに並ぶ。競売になったとき、その増額分は配当まで届かない可能性が高い。あなたの実印ではなく、他人の実印が、あなたの担保の価値を決めている。
不動産登記法 66 条は、権利の変更の登記および更正の登記を付記登記によってする場合の要件を定める規定である。付記登記は主登記の順位を承継するため、順位が事後的に左右される登記上の利害関係を有する第三者(利害関係を有する抵当証券の所持人または裏書人を含む)の承諾がある場合、または当該第三者が存在しない場合に限り、付記登記による実行が認められる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
既存の主登記に枝番を付けて記録する登記です。不動産登記法 4 条 2 項により主登記の順位を引き継ぐため、内容を後から変えても元の日付の順位が維持されます。
登記記録上、その変更・更正で不利益を受けることが明らかな者です。後順位抵当権者、差押債権者、仮登記権利者のほか、66 条は抵当証券の所持人・裏書人も明示的に含めています。
増額は後順位者の担保余力を直接削るため、付記登記にするには承諾が要ります。承諾なしでも主登記で変更できますが、増額分の順位は後退し配当で不利になります。
所有権の更正登記は実務上付記登記でしかできない取扱いのため、承諾を証する情報を欠くと申請自体が却下されます(不動産登記法 25 条)。主登記への切替えができません。
承諾を証する情報として、承諾書に実印で記名押印し、印鑑証明書を添付します(不動産登記令 19 条)。メールや口頭の同意は登記所に提出できません。
付記登記は主登記の順位を承継し、主登記は申請時点の新しい順位を取得します。同じ変更内容でも、どちらで実行されるかで競売配当の取り分が変わります。
必要です。66 条は括弧書きで、利害関係を有する抵当証券の所持人または裏書人を第三者に含めています。証券が転々流通していると所持人の探索に時間を要します。
極度額の変更は民法 398 条の 5 により利害関係人の承諾が実体法上の効力要件です。66 条の手続要件とは別に、承諾がなければ変更の効力自体が生じません。
登記自体はできる。66条は付記登記でできる条件を定めた規定で、承諾がなければ主登記による変更登記になり、増額した部分が後順位者に劣後するだけである。例外は所有権の更正登記のように付記登記でしかできない類型で、この場合は却下される。業界裏話ヒント:「承諾がないと登記できない」と言われたら、却下される類型なのか順位が落ちるだけなのかを必ず確認する。後者なら、承諾を諦めるという選択肢も残っている
法律上、第三者に承諾義務はない。66条は承諾がある場合と第三者がいない場合に限ると定めるだけで、承諾を強制する仕組みは用意されていない。担保余力が減る相手に無償を求めるのは無理があり、実務では承諾料が動く。業界裏話ヒント:金額は削られる担保余力と物件評価で決まり、数万円から数十万円まで開く。先に「物件評価額マイナス先順位残債」を自分で計算しておくと、相手の言い値が妥当かどうか判断できる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 承諾の法的位置づけ | 不動産登記法 66 条:付記登記によってできるための手続要件 | — |
| 承諾がない場合の帰結 | 主登記による変更登記は可能、変更部分の順位のみ劣後(更正登記等は却下) | — |
| 対象となる登記 | 権利の変更の登記・更正の登記 | — |
| 交渉の余地 | 順位劣後を受け入れれば承諾なしでも前に進める余地がある | — |
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