要点不動産登記法 89 条は、抵当権の順位変更の登記を、順位が変わる抵当権の登記名義人全員が共同して申請すべきものと定める。1 人でも欠ければ登記されず、順位も動かない。
Q · 抵当権の順位を入れ替えるとき、登記は誰が申請するの?
順位が変わる抵当権者全員の共同申請が必要です
不動産登記法 89 条 1 項により、抵当権の順位の変更の登記は、順位を変更する当該抵当権の登記名義人が共同して申請します。登記権利者と登記義務者が対立する通常の共同申請(同法 60 条)ではなく、当事者全員が申請人として同じ側に並ぶ合同申請です。1 人でも欠けると登記は実行されず、民法 374 条 2 項により順位も一切動きません。転抵当権者などの利害関係人がいる場合は、その承諾が順位変更の合意そのものの有効要件となります。
登記は対抗要件、そう習った記憶があるなら、抵当権の順位変更はその記憶が通用しない例外だと覚え直したほうがいい。民法374条2項は、順位の変更は登記をしなければ効力を生じないと定める。全銀行が合意書に押印しても、法務局で登記が完了するまで1番は1番のまま、3番は3番のままだ。そして不動産登記法89条1項は、その申請を「順位を変更する当該抵当権の登記名義人が共同して」行えと命じる。通常の登記権利者と登記義務者が向かい合う共同申請ではなく、全員が同じ側に並ぶ合同申請と呼ばれる特殊形態である。誰が得をして誰が損をするかが一義的に決まらないため、勝ち負けの構図を作らず全員を申請人にした。だから1人が翻意すれば、その日まで積み上げた交渉は白紙に戻る。2項は、根抵当権の共有者が優先弁済の割合を独自に決めた場合の登記にも、同じ全員一致の構造を持ち込んでいる。
不動産登記法 89 条は、抵当権の順位の変更の登記における申請人適格を定める規定である。第 1 項は順位を変更する当該抵当権の登記名義人が共同して申請すべき旨を定め、第 2 項は根抵当権の共有者が民法 398 条の 14 第 1 項ただし書の定めをした場合における当該定めの登記の申請について、第 1 項を準用する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
1 番と 2 番など既存の抵当権の優先順位を、当事者の合意と登記によって入れ替える登記です。不動産登記法 89 条が申請人を、民法 374 条が実体要件を定めます。
順位を変更する当該抵当権の登記名義人が共同して申請します(不登法 89 条 1 項)。登記権利者・登記義務者に分かれない合同申請という特殊な形態です。
共同申請は登記権利者と登記義務者が対立する構造(不登法 60 条)ですが、合同申請は当事者全員が同じ立場の申請人として並ぶ形態で、順位変更登記がその代表例です。
順位変更の登記は主登記で実行され、変更後の順位が登記簿上に公示されます。付記登記で処理される順位の譲渡・放棄(民法 376 条)とはこの点が異なります。
民法 374 条 1 項ただし書により、転抵当権者などの承諾は順位変更の合意そのものの有効要件です。承諾がなければ登記が却下される以前に、合意自体が成立しません。
抵当権の件数 1 件につき 1,000 円が基本です(登録免許税法別表第一)。3 件の抵当権の順位を変更するなら 3,000 円が目安ですが、最新の改正状況の確認が必要です。
必要です。民法 398 条の 14 第 1 項ただし書の定めをした場合、その登記の申請には不登法 89 条 1 項が準用され、共有者全員が共同して申請します。
申請期限の定めはありませんが、登記完了まで順位は動かないため、差押えや破産手続開始が入れば旧順位で配当されます。実質的な期限は第三者が現れる前という点にあります。
終わりである。89条1項は順位を変更する抵当権の登記名義人が共同して申請せよと定めており、1名でも欠ければ登記は実行されず、民法374条2項により順位も動かない。業界裏話ヒント:反対者を説得し続けるより、目的が特定の一者への配当調整なら順位の譲渡・放棄(民法376条)に切り替える。当事者が2者に減り、付記登記で処理できる
変わっていない。抵当権の順位変更は登記が効力発生要件であり(民法374条2項)、登記が完了するまで旧順位のまま配当される。合意書は当事者間の債務を生むだけである。業界裏話ヒント:実務では承諾書と全員分の印鑑証明書が揃ってから合意書に日付を入れる。合意日を先行させると、その空白期間に差押えが入った場合の責任を誰が負うかで揉める
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 申請人の構造 | 不登法 89 条:当事者となる抵当権者全員の合同申請 | — |
| 効力発生時期 | 登記が効力発生要件(民法 374 条 2 項)、登記完了まで順位は不動 | — |
| 登記の形式と効力範囲 | 主登記、順位変更は絶対的効力で全員の順位が組み替わる | — |
| 交渉コスト | 全員一致が必要、1 名の翻意で不成立 | — |
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