就業規則の変更の手続に関しては、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第八十九条及び第九十条の定めるところによる。
要点労働契約法 11 条は、就業規則の変更手続について労働基準法 89 条・90 条に委ね、過半数代表からの意見聴取と労働基準監督署への届出を求める。意見聴取は同意までは要しない。
Q · 会社が就業規則を勝手に変更したら、従業員は止められるの?
手続上は同意不要。効力は 10 条で争う
労働契約法 11 条は、就業規則の変更手続を労働基準法 89 条・90 条に委ねます。会社は過半数代表から意見を聴取し(90 条)、就業規則を労働基準監督署へ届け出ます(89 条)。重要なのは、90 条の意見聴取は『同意』を要件としない点です。全員が反対意見書を出しても、手続としては成立します。ただし不利益変更が労働者を拘束するには、労働契約法 10 条の『合理性』が必要で、本当の勝負はそちらにあります。反対意見は合理性判断の材料として効いてきます。
会社がある日、就業規則を書き換えて、あなたの住宅手当を廃止した。あなたは「勝手に変えるな」と思うが、何ができるのか分からない。労働契約法 11 条は、その就業規則を変更する『手続』を、労働基準法 89 条(労働基準監督署への届出)と 90 条(労働者の意見聴取)に委ねている。ここで多くの人が勘違いするのが、90 条の『意見を聴く』の意味だ。これは『同意を得る』ではない。労働者の過半数代表の意見書を添付すればよく、たとえ全員が反対の意見書を出しても、手続としては成立する。つまり、あなたの『反対』は手続を止めない。では反対に意味がないのかというと、そうではない。変更の効力そのものは 10 条の『合理性』で争うことになり、反対意見の存在は、その合理性判断の材料として効いてくる。手続の入口がこの 11 条、効力の戦場が 10 条、この二段構えを知っているかどうかで、あなたの動き方が変わる。
労働契約法 11 条は、就業規則の変更手続を定める委任規定であり、その手続を労働基準法 89 条(届出義務)および 90 条(意見聴取)の定めに委ねる旨を規定する。実体的な変更の効力要件である合理性審査(同法 9 条・10 条)とは別個に、手続面の最低限の規律として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
過半数代表から意見を聴取し(労基法 90 条)、意見書を添付して変更後の就業規則を労働基準監督署へ届け出ます(89 条)。労働契約法 11 条がこの手続を委任しています。
事業場の過半数で組織する労働組合がなければ、管理監督者以外の労働者の中から投票や挙手など民主的な手続で選びます。会社が一方的に指名した代表では手続が無効を疑われます。
賃金・退職金・手当の減額など、労働者の労働条件を従来より不利にする変更です。手続は 11 条、効力は労働契約法 9 条・10 条で規律され、原則として合理性が必要です。
必要です。変更後の就業規則は労働者に周知して初めて効力が及びます。周知を欠くと、手続を踏んでも変更が労働者を拘束しない可能性があります。
10 人未満は就業規則の作成・届出義務がありません。ただし任意に作成した場合、その変更には同じ規律が及び、変更の効力は労働契約法 9 条・10 条で判断されます。
意見聴取の段階で反対理由を書面(意見書)で残します。これが後に変更の合理性(労働契約法 10 条)を争う際の証拠になります。減額分は未払賃金請求の対象にもなり得ます。
労働基準法施行規則 49 条により『遅滞なく』届け出る必要があります。未届けは効力要件ではありませんが、30 万円以下の罰金(労基法 120 条)の対象です。
含まれます。過半数は正社員だけでなく、パート・アルバイト・契約社員を含む全労働者を母数に判断します。正社員のみで代表を決めると手続の有効性が疑われます。
手続上は同意までは要りません。労働基準法 90 条が求めるのは『意見の聴取』で、過半数代表の意見書を添付すれば足ります。ただし不利益変更の場合、変更が労働者を拘束するには労働契約法 10 条の『合理性』が必要です。業界裏話ヒント:会社は『手続は踏んだ』で押し切ろうとしますが、手続と効力は別物。意見聴取をクリアしても、合理性がなければ変更は無効になりうる。反対意見書は、その合理性を崩すための最初の一手になる
届出(労働基準法 89 条)は効力要件ではなく取締規定とされ、未届けでも変更が直ちに無効になるわけではありません。ただし届出義務違反は 30 万円以下の罰金(労働基準法 120 条)の対象です。業界裏話ヒント:未届け・未聴取そのものより、それが示す『会社が手続を軽視した姿勢』が効く。裁判で変更の合理性(労働契約法 10 条)を判断するとき、手続を飛ばした事実は会社の不利な情状として効いてくる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 11 条:変更の『手続』(労基法 89・90 条へ委任) | — |
| 労働者の同意 | 不要(意見聴取で足りる) | — |
| 違反・不備の効果 | 届出違反は罰則(労基法 120 条)、効力要件ではない | — |
| 労働者の対抗手段 | 反対意見書を記録に残す | — |
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