就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無効とする。この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。
要点労働契約法 12 条は、就業規則の基準を下回る労働契約はその部分が無効となり、就業規則の基準で補充されると定める。労働者の同意の有無を問わず適用される。
Q · 契約書の給料が就業規則より低かったら、もう諦めるしかないの?
諦め不要。就業規則の基準まで自動で引き上げられます
労働契約法 12 条により、就業規則で定める基準に達しない労働条件を定めた労働契約は、その部分が無効になります。無効になった部分には就業規則の基準が自動的に補充されるため、契約書の金額が就業規則を下回っていれば、就業規則の水準まで引き上げられます。サインや同意の有無は関係ありません。逆に就業規則を上回る有利な個別合意は有効に残ります。下回る部分の差額は、賃金支払日から原則 5 年(当分の間 3 年)以内であればさかのぼって請求できる可能性があります。
入社のとき手渡された雇用契約書に、月給 22 万円と書いてあった。ところが半年後、たまたま見た会社の就業規則には「基本給は月 25 万円以上」とある。あなたは泣き寝入りする必要はない。労働契約法 12 条は、就業規則の基準に達しない労働条件を定めた契約は、その部分について無効とし、無効になった部分は就業規則の基準で埋めると定める。つまりあなたの月給は、自動的に 25 万円に引き上げられる。サインしたかどうかは関係ない。納得して同意したかどうかも関係ない。就業規則は職場の最低ライン(床)であり、それを下回る個別合意は、法律が問答無用で打ち消す。逆に言えば、就業規則を下回る契約を結ばされていたら、その差額をさかのぼって請求できる可能性がある。多くの人は「契約書にハンコを押したから仕方ない」と思い込むが、この条文を知っている人だけが、消えたはずのお金を取り戻せる。
労働契約法 12 条は就業規則の最低基準効を定める規定であり、就業規則の基準に達しない労働条件を定めた労働契約はその部分が無効となり、無効部分には就業規則の基準が補充される旨を規定する。当事者の同意の有無にかかわらず適用される片面的強行規定として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
就業規則の基準を下回る労働契約をその部分につき無効とし、無効部分を就業規則の基準で補充する効力です。労働契約法 12 条が根拠で、労働者の同意があっても下回る部分は無効になります。
就業規則の方が高ければ、その水準まで引き上げられます。まず就業規則の写しを入手し、契約条件と項目別に比較して下回る部分を特定し、差額を請求します。
なります。労働契約法 12 条により下回る部分が無効となり、就業規則の基準で補充されます。サインしていても、納得して同意していても結論は変わりません。
賃金請求権の時効は支払日から原則 5 年(当分の間 3 年)です。2020 年 4 月 1 日以降に支払期日が到来する賃金が対象。最新の改正状況をご確認ください。
就業規則が存在しなければ 12 条の床はありません。常時 10 人以上の事業場には作成義務(労基法 89 条)があり、未作成自体が違法の可能性があります。
就業規則に支給基準があり契約で除外されているなら、その除外部分が無効になる余地があります。過去の未支給分を請求できる可能性が出てきます。
就業規則に退職金の基準があれば、契約書の「なし」がその部分につき無効となり、就業規則の基準が補充されます。退職金ありの扱いが生き残ります。
就業規則に残業代の規定があれば、その口約束は 12 条で無効です。会社は結局、就業規則の基準に従って差額を支払う必要があります。
法的には別の問題が二つ重なっています。求人票と契約の食い違いは労働条件明示義務(労働基準法 15 条)の話、契約と就業規則の食い違いが労働契約法 12 条の話です。就業規則に 25 万以上とあれば、12 条で 22 万の契約はその部分が無効となり 25 万になります。業界裏話ヒント:求人票だけを根拠に争うのは実は難しいのですが、就業規則を根拠にすると一気に有利になります。揉めたら求人票よりまず就業規則を確認するのが鉄則です
なりません。12 条が無効にするのは就業規則の基準に「達しない」契約だけです。上回る有利な特約は完全に有効に残ります(労働契約法 7 条但書も同じ趣旨)。つまり常に労働者に有利な方が生き残る、片面的なルールです。業界裏話ヒント:だから優秀な人材は個別交渉で就業規則を上回る条件を勝ち取る価値があります。しかもその特約は、会社が後から就業規則を改定しても簡単には下げられず、不利益変更の問題になります
就業規則には周知義務があり(労働基準法 106 条)、見せないこと自体が違法です。労働基準監督署に申告できますし、そもそも周知されていない就業規則は効力自体が争われる余地もあります。業界裏話ヒント:「就業規則は非公開」という会社の言い分は、ほぼ嘘か違法状態です。退職後は入手が極端に難しくなるので、在職中にスマホで撮るかコピーを取っておくのが実務上の常識になっています
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 効力の方向 | 12 条:就業規則を下回る契約を無効化(片面的・強行) | — |
| 同意の要否 | 労働者の同意の有無を問わず適用 | — |
| 適用場面 | 既存の契約条件が就業規則を下回るとき | — |
| 不利益変更との関係 | 個別合意では床を下げられない | — |
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