要点保険法 28 条は、告知義務違反があれば保険者が損害保険契約を解除できると定めるが、保険媒介者の告知妨害や不告知勧奨があれば解除は封じられ、解除権は原因を知った時から一箇月で消滅する。
Q · 告知義務違反だと言われて契約を解除されたら、もう保険金はもらえないの?
いいえ、四つの独立した反論点があり諦めるのは早い
保険法 28 条による解除には四つのヒューズがあります。質問された事項だったか(4 条の質問応答義務)、故意・重過失があったか(1 項)、保険媒介者が告知を妨げ又は不告知を勧めたか(2 項 2 号・3 号)、保険者が解除原因を知ってから一箇月以内に動いたか(4 項)。一本でも飛べば解除は無効です。さらに告知しなかった事実と保険事故に因果関係がなければ、解除されても保険金は支払われます(31 条 2 項 1 号ただし書)。
火災保険の申込書に持病や過去の事故歴を書き漏らした。数年後、実際に火事が起きて保険金を請求したら「告知義務違反です、契約を解除します」と一通の書面が届く。ここで九割の人が諦める。だが保険法 28 条を読んだあなたは、二つの反撃点を握っている。第一に、告知義務は「聞かれたことに正直に答える義務」であって、聞かれてもいないことを自発的に申告する義務ではない(保険法 4 条)。申込書の質問項目になかった事実を書かなかったことは、そもそも違反ですらない。第二に、代理店の担当者が「そこは書かなくて大丈夫ですよ」と言ったのなら、2 項 3 号により保険会社は解除できない。さらに保険者が解除原因を知ってから一箇月放置すれば、解除権そのものが消滅する。時計は保険会社側にも回っている。
保険法 28 条は、損害保険契約における告知義務違反による解除を定める規定である。保険契約者又は被保険者が故意又は重大な過失で告知事項を偽り又は告げなかった場合に保険者へ解除権を認めつつ、保険者の悪意・有過失、保険媒介者による告知妨害・不告知勧奨がある場合には解除を封じ、解除権に一箇月及び五年の期間制限を課す。
AI 輔助整理,以條文原文為準
保険契約の際、保険者が質問した告知事項について、故意又は重大な過失で事実を告げず、又は嘘の告知をすることです。保険法 28 条 1 項が解除原因として定めています。
保険者が解除権を行使し、契約が将来に向かって解除されるためです。ただし因果関係がなければ解除後も保険金は支払われます(保険法 31 条 2 項 1 号ただし書)。
保険者が解除原因を知った時から一箇月、又は契約締結から五年で消滅します(保険法 28 条 4 項)。期間経過後は解除できなくなります。
解除を主張する保険者側が、故意又は重大な過失による不告知・不実告知の事実を立証する責任を負います。軽過失にとどまれば解除原因になりません。
保険契約締結の媒介を行える者を指し、締結の代理権を持つ者は除かれます。募集人や乗合代理店の担当者が典型で、その告知妨害は解除を封じます(28 条 2 項)。
あります。告知しなかった事実と保険事故に因果関係がなければ、解除されても保険金は支払われます(保険法 31 条 2 項 1 号ただし書)。
生命保険契約は保険法 55 条が同旨の解除を定めます。要件構造は損害保険の 28 条と同様ですが、条文は別建てです。
金融庁指定の損害保険分野の紛争解決機関で、保険会社との紛争を無料で申立てできます。告知義務違反による解除の争いにも利用できます。
申込書や告知書で質問されていない事項なら、原則としてアウトではない。保険法 4 条は告知義務を「保険者が告知を求めた事項」に限定しており、自発的な申告義務は 2008 年の保険法制定時に廃止された。業界裏話ヒント:保険会社が争点にしてくるのは「質問項目の解釈」である。「過去五年以内に医師の診察を受けたか」という広い質問文で拾おうとしてくる。争うなら、質問文の文言そのものを一字ずつ読み込む
本条 2 項 3 号は、保険媒介者が不実告知や不告知を勧めた場合、保険者は解除できないと定める。問題は立証であり、口頭のみでは苦しい。ただし 3 項により、助言がなくても告知しなかったと認定されれば抗弁は使えない点にも注意。業界裏話ヒント:募集人が同じ手口を他の契約者にも使っていた例は少なくない。金融庁への情報提供や、同一代理店に対する過去の行政処分歴を調べると、突破口になることがある
告知義務違反による解除の場合、解除は将来に向かってのみ効力を生じる(保険法 31 条 1 項)ため、それまでの期間の保険料は原則として返還されない。詐欺または強迫による取消しの場合は保険料返還が制限される(同 32 条)。業界裏話ヒント:保険会社が「解除」ではなく「詐欺取消し」を選んでくる場合、狙いは五年の期間制限(本条 4 項後段)を回避することにある。通知書に書かれた法的構成が解除か取消しかで、あなたの防御線は完全に変わる
本条 4 項により、保険者が解除原因を知った時から一箇月間解除権を行使しなければ、その解除権は消滅する。何も言ってこないのではなく、既に権利を失っている可能性がある。業界裏話ヒント:保険会社は「知った」時点を、担当者の認知ではなく解除権行使の判断権限者が認識した時点と主張してくる。この論点は実務上、解釈が分かれている。だからこそ、社内のいつ誰が何を知ったかを開示させる書面を先に出す価値がある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 保険法 28 条:告知義務違反による損害保険契約の解除 | — |
| 契約者への効果 | 解除原因の発生(不告知・不実告知) | — |
| 別軌道の解除・救済 | 保険法 30 条:重大事由による解除(別原因) | — |
| 期間制限 | 解除原因を知った時から一箇月・締結から五年で消滅 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。