いじめ防止対策推進法 第18条(いじめの防止等のための対策に従事する人材の確保及び資質の向上)
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- 国及び地方公共団体は、いじめを受けた児童等又はその保護者に対する支援、いじめを行った児童等に対する指導又はその保護者に対する助言その他のいじめの防止等のための対策が専門的知識に基づき適切に行われるよう、教員の養成及び研修の充実を通じた教員の資質の向上、生徒指導に係る体制等の充実のための教諭、養護教諭その他の教員の配置、心理、福祉等に関する専門的知識を有する者であっていじめの防止を含む教育相談に応じるものの確保、いじめへの対処に関し助言を行うために学校の求めに応じて派遣される者の確保等必要な措置を講ずるものとする。
- 2.学校の設置者及びその設置する学校は、当該学校の教職員に対し、いじめの防止等のための対策に関する研修の実施その他のいじめの防止等のための対策に関する資質の向上に必要な措置を計画的に行わなければならない。
この条文の基本情報
いじめの防止等のための対策に従事する人材の確保及び資質の向上とは何ですか?
定義いじめの防止等のための対策に従事する人材の確保及び資質の向上とは、いじめ防止対策推進法第18条に定められた規定で、「国及び地方公共団体は、いじめを受けた児童等又はその保護者に対する支援、いじめを行った児童等に対する指導又はその保護者に対する助言その他のいじめの防止等のための対…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- いじめ防止対策推進法第18条(いじめの防止等のための対策に従事する人材の確保及び資質の向上)は、日本のいじめ防止対策推進法に含まれる条文です。
- いじめ防止対策推進法第18条の条文原文は「国及び地方公共団体は、いじめを受けた児童等又はその保護者に対する支援、いじめを行った児童等に対する指導又はその保護者に対する助言その他のいじめの防止等のための対…」で始まります。
- いじめ防止対策推進法第18条は第三章 基本的施策に置かれています。
- いじめ防止対策推進法の公布日は平成25年6月28日です。
- いじめ防止対策推進法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- いじめ防止対策推進法第18条の前の条はいじめ防止対策推進法第17条です。
- いじめ防止対策推進法第18条の次の条はいじめ防止対策推進法第19条です。
- いじめ防止対策推進法第18条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
いじめ防止対策推進法(平成二十五年法律第七十一号)第18条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/425AC1000000071 - 本サイト収録
いじめ防止対策推進法(平成二十五年法律第七十一号)第18条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/425AC1000000071/18
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点いじめ防止対策推進法18条は、国と自治体に教員の資質向上や専門職の確保を求め、学校の設置者と学校に教職員研修の計画的な実施を義務づける規定である。
Q · 学校にはいじめ対策の先生向け研修をする義務があるの?
ある。設置者と学校は研修を計画的に行う義務を負う
いじめ防止対策推進法18条2項により、学校の設置者(公立は地方公共団体、私立は学校法人)とその学校は、教職員に対するいじめ防止等の研修その他の資質向上の措置を計画的に行わなければなりません。1項は国と自治体に、教員の配置やスクールカウンセラー等の専門家、学校の求めで派遣される助言者の確保を求めています。ただし本条だけを根拠に損害賠償が直ちに認められるわけではありません。
解説
担任がいじめを見抜けなかったとき、多くの保護者は「あの先生は鈍い」で話を終わらせてしまう。法律の見方は違う。18条2項は、学校の設置者(公立なら地方公共団体で、実務上の窓口は教育委員会。私立なら学校法人)と学校そのものに、教職員向けのいじめ対策研修などを「計画的に行わなければならない」と義務づけている。見抜けなかった背景には、組織として研修を計画し、実施したかという問いがある。1項はさらに国と自治体に、スクールカウンセラーのような心理・福祉の専門家の確保と、学校の求めに応じて派遣される助言者の確保を求めている。学校と話すとき、「先生は何をしていたのか」ではなく「今年度の研修計画と、相談できる専門職の配置はどうなっているか」と聞けば、話の焦点は担任個人の弁明から組織の説明責任へ移る。ただし本条は国や学校に体制整備を求める規定であり、本条だけを根拠に損害賠償が直ちに認められるわけではない。
法的な位置づけ
いじめ防止対策推進法18条は、いじめ防止等の対策を担う人材の確保と資質向上を定める規定である。1項は国及び地方公共団体に、教員の養成・研修の充実、教員の配置、心理・福祉等の専門家の確保、学校の求めに応じて派遣される助言者の確保等の措置を求め、2項は学校の設置者及び学校に、教職員への研修等を計画的に行う義務を課す。
手順
- 1.学校いじめ防止基本方針を確認する 学校のホームページ等で学校いじめ防止基本方針(13条)を確認し、22条の対策組織の構成員にスクールカウンセラー等の専門職が入っているか、研修計画の記載があるかを見る
- 2.質問事項を紙一枚にまとめる 今年度の研修の実施日・講師・内容・参加者、スクールカウンセラーの勤務日、外部助言者の活用予定を質問リストにまとめ、面談で書面回答を求める準備をする
- 3.面談で組織としての対応を求める 担任個人の謝罪ではなく、22条の組織による対応と、研修・専門職配置の状況説明を学校に求める。回答は日付入りで記録する
- 4.必要に応じて開示請求・上位機関へ相談 公立校で回答が不十分なら情報公開条例に基づき研修計画・実施記録の開示を請求し、教育委員会に相談する。私立校は所管の都道府県私学担当部署に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1いじめ防止対策推進法18条とは?
いじめ対策を担う人材の確保と資質向上を定めた条文です。国・自治体に専門職の確保を、設置者と学校に教職員研修の計画的実施を求めています。
Q2いじめ 教員研修 義務はある?
あります。18条2項は学校の設置者と学校に、教職員へのいじめ対策研修等を計画的に行うことを「しなければならない」と義務づけています。
Q3私立学校にもいじめ対策の研修義務はある?
あります。本法の「学校」には私立の小中高・特別支援学校等も含まれ、設置者である学校法人にも18条2項が及びます。
Q4スクールカウンセラー 配置 法律の根拠は?
18条1項が国と自治体に心理・福祉の専門家の確保を求めています。職務内容は学校教育法施行規則に定めがあります。配置の頻度は自治体で異なります。
Q5いじめ 学校 対応してくれない 相談先は?
公立校なら教育委員会、私立校なら所管する都道府県の私学担当部署に相談できます。学校内では22条の対策組織への対応を求めるのが第一歩です。
Q6学校の研修記録 開示請求できる?
公立校の研修計画や実施記録は行政文書として、自治体の情報公開条例に基づく開示請求の対象になりえます。私立校は任意の対応になります。
Q7学習塾や部活動外のクラブのいじめにも18条は適用される?
適用されません。学習塾、スポーツクラブ、幼稚園、大学は本法2条の「学校」に含まれず、本条の研修義務も及びません。
Q8いじめ対策の外部専門家を学校は呼べる?
18条1項は、学校の求めに応じて派遣される助言者の確保を国と自治体に求めています。保護者は学校に外部助言者の活用を要望できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1学校に研修の記録を見せてって言ったら、出してもらえるんですか?
公立校の研修計画や実施記録は行政文書にあたるため、自治体の情報公開条例に基づく開示請求の対象になりうる。私立校は条例の対象外なので、学校が任意に対応するかどうかになる。18条2項は研修の計画的な実施を求めているので、計画が存在しないこと自体が問題提起の材料になる。実務のポイント:口頭で「やっています」と言われたら、日付、講師、参加人数、配布資料の四点を書面で求める。具体的に答えられるかどうかで、研修の実態がほぼ見える
Q2スクールカウンセラーに相談したら、担任や相手の親に筒抜けになりませんか?
スクールカウンセラーは学校の職員として22条の組織に加わることが多く、いじめ対応では教職員が一人で抱え込まず組織で情報を共有することが求められている。そのため、内容が校内で共有される可能性はある。実務のポイント:相談の最初に「この話は、どこまで、誰に共有されますか」と確認しておく。共有の範囲を先に話し合っておけば、子どもが信頼を失わずに済む
Q3学校が研修をしていなかったら、それだけで訴えられますか?
18条は国や学校に体制整備を求める規定で、研修不足だけを理由に賠償が認められるのは難しいとみられる。賠償の根拠は、公立校なら国家賠償法1条、私立校なら在学契約上の安全配慮義務(民法415条)や不法行為(民法709条、715条)である。ただし研修や体制の不備は、学校がいじめを予見し回避できたかを判断する材料として主張されうる。実務のポイント:担任一人の過失だけを問うより、組織として23条の措置を怠ったという構成の方が組み立てやすい場合がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「なぜ担任は気づかなかったのか」という問いは、そもそも的がずれている。法は気づく力を個人の資質に任せず、研修と体制で育てるものとして設置者と学校に義務を置いた。担任を責め続けても、研修や体制の欠陥は残り、次の子どもが同じ目に遭う
- スクールカウンセラーは学校に常駐していると思われがちだが、配置の形態は自治体ごとに大きく異なり、週一回、数時間程度の勤務という学校も少なくない(自治体ごとの配置状況をご確認ください)。困ったときにすぐ会える前提で動くと、肝心な時期を逃す
- 研修義務は公立校だけの話だと思われているが、本法の「学校」には私立の小中高・特別支援学校も含まれ、設置者である学校法人にも2項は及ぶ。一方で幼稚園、大学、学習塾、スポーツクラブは本法の「学校」に入らない。どの場がこの網の内側にあるかで、使える手段がまるで変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 18条:対策を担う人材の確保と教職員の資質向上(研修) | 13条:学校いじめ防止基本方針の策定 22条:専門家を含む校内いじめ対策組織の設置 |
| 義務の名宛人 | 1項:国・地方公共団体/2項:学校の設置者及び学校 | 学校 学校 |
| 保護者が確認できること | 研修の計画と実施記録、専門職の確保状況 | 学校の方針の内容(公表されていることが多い) 組織の構成員と専門職の関与 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は学生輔導法で輔導教師・専業輔導人員の配置を定め、教育部の校園霸凌防制準則で学校の防制体制と教職員研修を規律する。法律と行政規則の二層構造である点が日本と異なる
韓国は学校暴力の専門法を持ち、予防教育や対策機構を法律で詳細に定める。日本よりも制度設計が具体的とされる
教育は州の権限であり、いじめ対策の専門法は連邦レベルにない。対応は各州の学校法や行政規則に委ねられる
連邦専門法はなく、州法が学校に方針策定や教職員研修を義務づける。州ごとに規律の密度が大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- わが子が三か月いじめを受けていたのに、担任は「気づきませんでした」の一点張り。では学校は、気づくための研修を今年度一度でも実施したのか? 18条2項の計画的な研修義務に照らせば、それは聞いてよい問いであり、学校には答える責任がある
- 私立中学の教頭であるあなたは、保護者から「いじめ対策の研修記録を見せてほしい」と書面で求められた。研修は年度初めの職員会議で資料を配っただけだった。私立にも本条2項は及ぶ。日付、講師、内容、参加者を説明できない研修は、計画的な研修と言いにくい
- 相談したいのに、スクールカウンセラーの勤務は隔週木曜の午後だけ。それが現実である学校は珍しくない
- 来週月曜に学校との三者面談がある。残りは三日。学校いじめ防止基本方針(13条)を学校のホームページで確認し、研修とスクールカウンセラーの配置について聞くことを紙一枚にまとめておく。準備なしで行けば、面談は謝罪の言葉と「様子を見ます」で終わる
- 友人から「息子が学校でいじめられているが、担任に言っても動かない」と相談された。担任一人に言い続けるのではなく、22条の学校いじめ対策組織と、その組織に入っている専門職につないでほしいと学校に求める。そう伝えるだけで、友人の次の一手は変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 学校のホームページで学校いじめ防止基本方針(13条)を確認し、22条の組織の構成員とスクールカウンセラーなどの専門職が関わっているかを見る2. 面談では、担任だけでなく組織としての対応を求め、今年度の研修の日付と内容、専門職の勤務日を書面で尋ねる3. 公立校であれば、研修計画や研修の実施記録を自治体の情報公開条例に基づいて開示請求することも検討する4. 学校の対応が動かなければ、教育委員会(私立校なら所管の都道府県の私学担当部署)に相談する
訴えられた側:1. 設置者や学校の立場では、年度ごとの研修計画を文書にし、実施日、講師、内容、参加者、資料を記録として残す2. 研修を資料配布だけで済ませず、事例検討を中心にした研修にする3. スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを22条の組織に実際に関与させ、関与した記録を残す4. 保護者から問われたら、説明できる範囲を速やかに書面で示す。説明を先送りするほど、組織として不誠実だと受け止められる
時効(請求できる期限):本条には特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。学校側の対応の不備を理由とする損害賠償請求では、公立校の場合も国家賠償法4条により民法が適用され、損害および加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年、民法724条、724条の2)、不法行為の時から20年で消滅する。私立校の在学契約上の安全配慮義務違反として構成する場合は、民法166条による(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年) いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号)の制定により新設され、同年9月28日に施行された。人材の確保と資質の向上を、国、自治体、設置者、学校の義務として明文化した。制定後の改正の有無は人による確認が必要
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 新設:いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号)の制定により新設。同年9月28日施行。いじめ対策を担う人材の確保と資質向上を国・自治体・設置者・学校の責務として明文化した
- いじめ防止対策推進法 第8条学校及び教職員の責務の総則
- いじめ防止対策推進法 第13条学校いじめ防止基本方針の策定義務
- いじめ防止対策推進法 第22条専門家を含む校内対策組織の設置
- いじめ防止対策推進法 第23条いじめ発生時の具体的措置義務
- いじめ防止対策推進法 第28条重大事態の調査、体制不備の検証場面
- 教育公務員特例法 第21条教育公務員の研修努力義務の一般規定
- 国家賠償法 第1条公立校の対応不備に対する賠償の根拠
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