要点商法3条は、当事者の一方にとって商行為となる行為については、商法を双方に適用すると定める。相手が商人であれば、商人でない側にも商法が及ぶ。
Q · 商人じゃない私の取引にも、商法が適用されることがあるの?
片方が商行為なら、商人でない相手にも商法が適用されます
商法3条1項は、当事者の一方のために商行為となる行為については、商法を双方に適用すると定めます。あなたの職業や属性ではなく、取引の片側にとって商行為かどうかで決まります。たとえば銀行の貸付は銀行にとって商行為なので、相手が一般人でも商法が及び、その保証は商法511条2項により当然に連帯保証となります。連帯保証には催告・検索の抗弁権がないため、主債務者に財産が残っていても、債権者はいきなり保証人の財産を差し押さえられます。
友人に頼まれて、その人が経営する会社の銀行借入の保証人になった。あなたは商売人でも何でもない、ただの会社員だ。だから商法なんて自分には関係ないと思っている。ここが落とし穴だ。商法3条1項は、当事者の一方にとって商行為となる行為については、商法を双方に適用すると定める。銀行の金銭貸付は銀行にとって商行為だから、相手があなたのような一般人でも、商法があなたにも被さってくる。その結果、商法511条2項が発動し、あなたの保証は自動的に連帯保証になる。連帯保証人には催告の抗弁権も検索の抗弁権もない。つまり、主債務者本人にまだ財産が残っていても、銀行はいきなりあなたの財産を差し押さえられる。商売と無縁のあなたが、契約書に商法という三文字が一度も出てこないのに、商法のルールに丸ごと取り込まれている。
商法3条は一方的商行為に関する規定であり、当事者の一方のために商行為となる行為については商法を双方に適用すると定める。さらに当事者の一方が複数いる場合、その一人のために商行為となる行為については全員に商法を適用する。取引の片側が商行為であれば、相手の属性を問わず商法が一律に適用される点に特徴がある。
当事者の片方だけにとって商行為となる取引のことです。商法3条により、この場合でも商法が当事者双方に一律に適用されます。
事業性融資など主債務が商行為で生じている場合、商法3条で商法が双方に適用され、商法511条2項により保証が当然に連帯保証となるためです。
取引の片側にとって商行為なら、商法3条で取引全体に商法が優先適用されます。商法に規定がない部分は一般法である民法が補充します。
ありません。2020年4月施行の改正民法で旧商法522条の5年商事時効は廃止され、民法166条に一本化されました。
いいえ。旧商法514条の商事法定利率(年6分)は2020年施行の改正で廃止され、民法の法定利率(変動制、当初年3%)に統一されました。
自己の名をもって商行為を業とする者は商人(商法4条1項)です。個人事業主でも営業として商行為を反復すれば商人にあたり得ます。
会社の事業としてする行為等は商行為とみなされます(会社法5条)。そのため会社が当事者なら商法3条で相手にも商法が及びやすくなります。
商人がその営業の範囲内で他人のために行為をしたときは、特約がなくても相当の報酬を請求できます(商法512条)。
主たる債務が事業性の借入など商行為によって生じている場合、商法511条2項により、契約書に『連帯』と書いていなくても保証は当然に連帯保証になります。その前提として商法3条が、相手の一方が商人ならあなたにも商法を適用しています。業界裏話ヒント:銀行や貸金業者の融資はほぼ常に貸主側の商行為。つまり事業性融資の保証は最初から連帯保証になる運命で、『普通の保証にしてほしい』という交渉自体がほぼ通らない。だから断るか、極度額で上限を切るかの二択になる
商法3条1項が『当事者の一方のために商行為となる行為については、この法律を双方に適用する』と定めているからです。あなたの職業や属性ではなく、取引の相手側にとって商行為かどうかで決まります。業界裏話ヒント:かつては商事法定利率(年6分)や商事消滅時効(5年)が一般人にも及ぶ点が実害でしたが、2020年施行の民法改正で両方とも廃止され民法に統一されました。古い解説や旧版テキストで『商法だと利率が高い』と読んでいたら、それはもう過去の話です
あり得ます。商人がその営業の範囲内で他人のために行為をしたときは、特約がなくても相当の報酬を請求できます(商法512条)。商法3条であなた側にも商法が適用されるためです。業界裏話ヒント:『タダでお願い』が法的に通らない場面は、プロ相手では珍しくありません。逆に言えば、無償でやってもらいたいなら、事前に『これは無償で』と明示的に合意しておくことが、後の請求を防ぐ唯一の防波堤になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 商行為となる根拠 | 商法3条:当事者の一方にとって商行為であれば双方に商法適用 | — |
| 判断の着眼点 | 取引の片側にとって商行為かどうか(相手の属性は問わない) | — |
| 非商人への波及 | 商人でない当事者にも商法が一律に及ぶ | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。