日本国憲法 第92条
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地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 日本国憲法第92条は、日本の日本国憲法に含まれる条文です。
- 日本国憲法第92条の条文原文は「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」で始まります。
- 日本国憲法第92条は第八章 地方自治に置かれています。
- 日本国憲法の公布日は昭和21年11月3日です。
- 日本国憲法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 日本国憲法第92条の前の条は日本国憲法第91条です。
- 日本国憲法第92条の次の条は日本国憲法第93条です。
- 日本国憲法第92条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第92条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION - 本サイト収録
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第92条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/321CONSTITUTION/92
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点日本国憲法第92条は、地方公共団体の組織と運営を地方自治の本旨に基いて法律で定めると規定する。本旨は団体自治と住民自治から成り、国会の立法もこの枠を超えられない。
Q · 憲法92条の『地方自治の本旨』って、結局なにを守っているの?
地方自治を国会の法律でも壊せない原則として憲法が保障する規定です
日本国憲法第92条は、地方公共団体の組織と運営に関する事項を『地方自治の本旨』に基いて法律で定めると規定します。地方自治の本旨は、地方が国から独立して事務を処理する団体自治と、その地域のことは住民の意思で決めるという住民自治の二つの柱から成ります。鍵は『法律で定める』としつつ、その法律でも本旨を骨抜きにはできない点で、国会の立法権そのものに天井を設けています。本旨に反する法律は違憲となりうるため、住民投票・リコール・条例制定請求といった住民の権限の究極の根拠がここにあります。
解説
市役所も県庁も、しょせん国の言いなりで動く下請けだ。多くの人がそう感じている。だが憲法92条はその逆を宣言している。地方公共団体の組織と運営は「地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める」。鍵は「地方自治の本旨」という八文字だ。これは二つの柱でできている。一つは団体自治、地方が国から独立して自分の事務を処理する権限。もう一つは住民自治、その地方のことはそこに住む住民の意思で決めるという原理(あなたの一票やリコール権の大本)。この八文字があるから、国会は法律を作るときでも、地方自治を骨抜きにする中身は書けない。書けば違憲になりうる。辺野古をめぐる沖縄県と国の法廷闘争も、大阪都構想の住民投票も、突き詰めればこの条文が引いた線の上で起きている。あなたが投じる市長選の一票が、ただの形式ではなく憲法に守られた権限の行使である理由が、ここにある。
法的な位置づけ
日本国憲法第92条は、地方自治の基本原則を定める規定である。地方公共団体の組織及び運営に関する事項を、地方自治の本旨に基いて法律で定めるものとし、団体自治(国から独立した事務処理権)と住民自治(住民の意思による地域決定)を制度的に保障する。第8章地方自治の総則的・指導理念的規定として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1地方自治の本旨とは何ですか?
団体自治(地方が国から独立して事務を処理する権限)と住民自治(地域のことを住民の意思で決める原理)の二つを指します。憲法92条はこれを国会の立法でも壊せない枠としています。
Q2団体自治とは何ですか?
地方公共団体が国から独立した法人として、自らの事務を自らの責任で処理する権限です。自治事務の処理権や条例制定権、独立した財政主体性として現れます。
Q3住民自治とは何ですか?
その地域のことはそこに住む住民の意思で決めるという原理です。住民投票、首長・議員の直接選挙、リコール(解職請求)、条例制定請求の大本になっています。
Q4憲法92条と93条の違いは何ですか?
92条は地方自治の本旨という総則的原理を定め、93条はその具体化として議会の設置と首長・議員の直接選挙を定めます。92条が理念、93条が制度設計です。
Q5明治憲法に地方自治の規定はありましたか?
ありませんでした。明治憲法には地方自治の条文が一切なく、地方は国の出先機関にすぎませんでした。戦後の日本国憲法で第8章として初めて新設されました。
Q6地方自治の本旨に反する法律は違憲になりますか?
なりうります。法律で組織や運営を定める際も『地方自治の本旨』という枠を超えられないため、自治を骨抜きにする内容の法律は違憲と評価される余地があります。
Q7国地方係争処理委員会とは何ですか?
国の関与に不服のある自治体が審査を申し出る第三者機関です。自治体が『地方自治の本旨に反する』と争う際の入口で、辺野古をめぐる紛争でも用いられました。
Q8地方公共団体とは具体的に何を指しますか?
都道府県・市町村などの普通地方公共団体と、特別区・地方公共団体の組合などの特別地方公共団体を指します。憲法上の保障が及ぶ範囲は判例・学説で議論があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1住民投票で反対多数になったら、その結果に国や自治体は従わなきゃいけないんですか?
多くの住民投票は法的拘束力がなく、反対多数でも国や首長を法的には縛りません。住民が地域のことを決めるという憲法92条の住民自治の表れではあっても、条例に基づく住民投票は意見を問う諮問型が大半だからです。実務のポイント:拘束力がなくても、明確な民意が数字で出ると首長や議会は政治的に無視しづらくなる。辺野古や大阪都構想で投票が重視されたのは、法的効力より『動かせない事実』としての重みが本体だからだ
Q2市町村って、国が法律で勝手に廃止したり合併させたりできるんですか?
一つの自治体だけを狙い撃ちにする特別法は、その自治体の住民投票で過半数の同意がなければ国会は制定できません(憲法95条)。組織の大枠は法律で定めますが(憲法92条)、地方自治の本旨という枠自体は外せない。実務のポイント:平成の大合併で国は手厚い財政優遇によって合併を『誘導』した。強制はできないが、補助金や交付税というアメで実質的に動かす。憲法の建前と財政の現実の落差が、まさにここに出る
間違えやすい点 AI による整理
- 「地方自治は法律で定めると書いてあるのだから、国会が法律でどうとでもできる」と思われがちだが、逆だ。法律で定める際も『地方自治の本旨』という枠を超えられない。国会の立法権そのものに、この条文が天井を設けている。多数決でも壊せない核がある
- 地方自治が憲法で保障されていることは知っていても、その『重さ』を知らない人が多い。明治憲法には地方自治の規定が一切なく、地方は国の出先機関にすぎなかった。戦後この第8章が新設されたのは、中央集権が暴走を止められなかった反省からだ。単なる行政の章ではなく、権力を縦に分ける装置として置かれている
- 「自分の住む自治体のことは自分には決められない、お上が決めること」という前提そのものが誤っている。憲法の建前では、地方のことを決める主権者はそこの住民だ。住民投票、リコール、条例の制定請求、どれも『住民が決める』という92条の住民自治から流れ出ている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 92条:地方自治の本旨という総則的原理を宣言 | 93条:議会設置と首長・議員の直接選挙(住民自治の具体化) 94条:条例制定権など団体の権能(団体自治の具体化) |
| 保障する側面 | 団体自治と住民自治の両方の根拠規定 | 主に住民自治(住民による選挙・参加) 主に団体自治(自治体の事務処理権・立法権) |
| 国との関係 | 国会の立法権に『本旨を超えられない』枠を設定 | 住民が直接選ぶことで首長を国の任命から切り離す 法律の範囲内で条例を制定でき、独自規律が可能 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も憲法で県・市の自治を保障し、地方制度法で具体化する。住民自治・団体自治の二元構造の理解は日本の学説と親和的
韓国憲法も地方自治団体の自治権と地方議会を保障する。日本同様、本旨を立法で具体化する構造をとる
ドイツ基本法は市町村の自己責任に基づく自治(kommunale Selbstverwaltung)を制度的保障として明文化。制度的保障論は日本の地方自治論にも影響を与えた
米国では地方自治は基本的に州法事項で、Home Rule の範囲は州ごとに異なる。日本の第8章は占領下でこの自治思想の影響を受けて新設された
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの市が、住民の反対が多い産業廃棄物処理場の誘致を、国の補助金欲しさに進めようとしたら、止める手段はあるか。地方自治法は条例による住民投票や、首長・議員のリコール(解職請求)を用意している。その制度設計の大本にあるのが、住民自治を保障する憲法92条だ。根拠を手続論だけでなくこの憲法原理まで遡って主張できるかで、行政の腰の重さが変わる
- 市町村合併で、あなたの町が隣の大きな市に吸収される。町名も役場も消える。この再編が住民の頭越しに進まないよう、合併特例法は住民投票や協議会の手続を課している。その背骨にあるのが住民自治の原理だ
- 国が新しい法律で、自治体の課税権や条例制定権を大幅に縛ろうとする。自治体側はその法律を「地方自治の本旨に反する」として争える。国地方係争処理委員会への審査申出や訴訟で、辺野古をめぐり沖縄県が国に持ち出したのも、この団体自治の論理だった
学説
通説(二元説):地方自治の本旨は団体自治と住民自治の二要素から成り、両者を地方自治を支える車の両輪と捉える。組織・運営を法律で定める際も、この本旨を侵害する内容は許されず、立法権の憲法上の限界として機能するとする。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和21年(1946年) 新設:日本国憲法の制定に伴い第8章『地方自治』が新設され、その総則的規定として92条が置かれた。明治憲法には地方自治の規定が存在せず、地方を国から独立した自律領域として憲法上保障した点に歴史的意義がある。
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