この法律の規定は、著作権法、特許法、実用新案法、意匠法又は商標法による権利の行使と認められる行為にはこれを適用しない。
要点独占禁止法 21 条は、著作権法・特許法など知的財産権の正当な行使には独禁法を適用しないと定める。ただし権利の濫用や競争制限が主目的の行為は適用除外から外れる。
Q · 特許を持っていれば、ライセンスを拒否しても独占禁止法は関係ないの?
いいえ。正当な権利行使に限り免除され、濫用は独禁法違反です
独占禁止法 21 条により、著作権法・特許法・実用新案法・意匠法・商標法による『権利の行使と認められる行為』には独禁法が適用されません。しかし免除されるのは正当な権利行使に限られ、標準必須特許の濫用、不当なライセンス拒絶、抱き合わせなど、知的財産制度の趣旨を逸脱し競争を不当に害する行為は『行使とは認められない』として、独禁法 3 条・19 条の対象になります。
あなたが自社の特許を武器に、競合へのライセンスを拒否したり、ライセンス先に「他社製品は扱うな」「販売価格はこの額で固定しろ」と条件を付けたとする。「これは特許権の正当な行使だ、独占禁止法など関係ない」と考えるかもしれない。独占禁止法 21 条は確かに、著作権・特許・実用新案・意匠・商標による『権利の行使と認められる行為』には独禁法を適用しないと定める。だが落とし穴はこの『認められる』の四文字にある。公正取引委員会と判例は、形式上は権利行使に見えても、知的財産制度の趣旨を逸脱し、または競争を不当に害する行為は『権利の行使とは認められない』として、適用除外の傘から外す。パテントプール、不当なライセンス拒絶、抱き合わせ、標準必須特許のホールドアップ。これらは特許の衣をまとっていても、独禁法 3 条・19 条で摘発されうる。21 条はあなたを守る盾だが、盾の縁は思ったより内側にある。
独占禁止法 21 条は、知的財産権(著作権・特許・実用新案・意匠・商標)の行使と認められる行為を独占禁止法の適用対象から除外する規定である。免除の範囲は形式的な権利行使ではなく、知的財産制度の趣旨に適合する正当な行使に限定され、その外縁は公正取引委員会の指針と判例により画定される。
著作権・特許・実用新案・意匠・商標による権利の行使と認められる行為には独禁法を適用しないと定める適用除外規定です。免除は正当な権利行使に限られます。
正当な行使に限り除外されます。知財制度の趣旨を逸脱し競争を不当に害する行為は『権利の行使とは認められない』として、除外から外れ独禁法 3 条・19 条の対象になります。
業界標準に不可欠な特許を、公正・合理的・非差別的(Fair, Reasonable and Non-Discriminatory)条件でライセンスするという宣言・原則です。濫用は独禁法 19 条の射程に入ります。
複数特許を束ねて一括許諾する仕組み自体は違法ではありませんが、必須でない特許の抱き合わせや新規参入排除に使うと不公正な取引方法(独禁法 19 条)に該当しうます。
単純な拒絶は特許権の行使として 21 条で守られます。ただし市場支配力を握った特許で合理的理由なく特定企業を締め出すと、私的独占(3 条)や不公正な取引方法(19 条)に転化します。
公正取引委員会が公表する運用指針で、21 条の適用範囲やグラントバック・不争義務・再販価格拘束など独禁法に触れうる類型を具体的に示します。法的拘束力はありませんが実務の必読書です。
知財制度の趣旨から逸脱し、競争制限を主目的とする権利行使です。不当な抱き合わせ、標準必須特許のホールドアップ、不当なライセンス拒絶などが典型例です。
不当な取引制限などには課徴金納付命令・排除措置命令が科され、悪質な場合は刑事罰もあります。課徴金は原則として違反行為に係る売上額に法定率を乗じて算定されます。
原則は自由です。ライセンス拒絶それ自体は特許権の行使として 21 条で守られます。ただし、標準必須特許のように事実上の市場支配力を握った特許で、合理的理由なく特定企業だけを締め出すと、私的独占(独禁法 3 条)や不公正な取引方法(19 条)に転化する余地があります。業界裏話ヒント:弁護士は『単純な拒絶』と『市場排除を狙った拒絶』を厳密に分けて見ます。前者は安全、後者は危険。自社特許がその業界の標準に組み込まれているかどうかが、自由と違反の分水嶺になる
それ自体が直ちに違法とは限りませんが、抱き合わせ販売(独禁法 19 条、不公正な取引方法)に該当する可能性があります。21 条が免除するのは『権利の行使と認められる行為』に限られ、競争制限が主目的の抱き合わせは『行使と認められない』とされうるからです。業界裏話ヒント:判断の鍵は『別サービスを抱き合わせる技術的・契約的必然性があるか』。必然性がなく、ただ自社の他製品を売りたいだけの抱き合わせは、独禁法の標的になりやすい。契約書の文言より、なぜその条件を付けたかの実態が問われる
無視は危険です。指針自体に法的拘束力はありませんが、公取委が実際の事件で 21 条と独禁法をどう運用するかの予告であり、裁判所も解釈の参考にします。指針に反する行為は、調査対象になる確率が跳ね上がります。業界裏話ヒント:大企業の法務部はこの指針を契約審査の必読書として使っています。指針に列挙された危険類型(グラントバック、不争義務など)を避けるだけで、独禁法リスクの大半は回避できる。『法律じゃないから』と読まない中小企業ほど、足をすくわれる
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|---|---|---|
| 条文の役割 | 21 条:知的財産権の正当な行使を独禁法の適用対象から除外する(適用除外) | — |
| 対象となる行為 | 著作権・特許・実用新案・意匠・商標による権利の行使と認められる行為 | — |
| 免除の可否 | 正当な権利行使なら独禁法が適用されない | — |
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