要点独占禁止法 47 条は、公正取引委員会が事件調査のため、出頭審尋・鑑定・物件の提出命令・立入検査の四つの処分をできると定める。令状は不要だが、正当な理由なく拒めば罰則の対象になる。
Q · ある朝いきなり公取委が会社に立入検査に来たら、拒否できるの?
原則拒否できず、拒めば別罰則。ただし刑事捜査ではない行政調査です
独占禁止法 47 条により、公正取引委員会は事件調査のため、出頭審尋、鑑定、物件の提出命令・留置、立入検査という四つの処分ができます。これは裁判所の令状を要しない行政調査で、正当な理由なく拒否・妨害・忌避すると別途罰則の対象になります。第 4 項は「犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない」と定めますが、適法に集めた資料が後の刑事告発(96 条)や課徴金の土台になることは妨げられません。初動での弁護士立会いと証拠保全が分水嶺になります。
ある朝、会社の受付に背広姿の集団が現れ、証明書を提示しながら「公正取引委員会です。立入検査に来ました」と告げる。サーバー室は封鎖され、役員のパソコンとメールが押収され、担当者は一人ずつ別室で事情を聞かれる。これが独占禁止法 47 条が公取委に与えた四つの調査権限、出頭命令と審尋、鑑定、物件の提出命令と留置、そして立入検査の現実の姿だ。あなたが知っておくべきは、これは「行政調査」であって警察の捜索ではないという一点。だが効果は強烈で、正当な理由なく拒めば別途罰則の対象になる。さらに条文の最後、第 4 項が決定的に重要だ。「この処分の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない」。つまり、この場で答えた供述は本来、刑事訴追のために使う前提では集められていない。だが現実には、ここで集まった資料が後の刑事告発(96 条)や課徴金の土台になる。誰が何を、いつ話すかで、会社の運命も、あなた個人の立場も変わる
独占禁止法 47 条は、公正取引委員会の事件調査権限を定める規定である。出頭命令・審尋、鑑定人による鑑定、帳簿書類その他物件の提出命令および留置、営業所等への立入検査の四類型を認め、これらは裁判所の令状を要しない行政調査として位置づけられ、第 4 項により犯罪捜査への転用が禁じられる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
行政機関が事業所に立ち入り、帳簿や物件を検査する調査です。独占禁止法 47 条 1 項 4 号に基づき、公正取引委員会の審査官が裁判所の令状なしで行えます。
カルテルや談合を自主申告した事業者の課徴金を、申請順位に応じて免除・減額する制度です(独占禁止法 7 条の 4 以下)。調査開始前の申請ほど有利になります。
端緒の把握から立入検査・物件提出命令、審尋を経て、排除措置命令や課徴金納付命令へ進みます。重大事案では刑事告発(96 条)に至ることもあります。
違反行為をやめさせ再発を防ぐため公正取引委員会が出す行政処分です(独占禁止法 7 条)。47 条の調査は、この命令や課徴金納付命令の事実的土台になります。
行政調査は 47 条に基づく令状不要の調査、犯則調査は刑事告発を視野に令状で行う調査です。目的・手続・供述の扱いが異なり、犯則調査はより刑事手続に近くなります。
できます。47 条 3 項は立入検査をする職員に身分証明書の携帯と関係者への提示を義務づけています。氏名・所属・対象事件を必ず記録しましょう。
されます。47 条 1 項 3 号の物件提出命令は帳簿書類その他の物件に及び、手書きメモや LINE 履歴も対象です。契約書以上に決定的な証拠になることがあります。
なります。提出命令は違反者だけでなく物件の所持者全般に及びます。取引先の談合事件で証拠を持つだけで、立入検査や提出命令の対象になりえます。
原則として拒否できません。47 条の立入検査や物件提出命令は適法な行政処分であり、正当な理由なく拒否、妨害、忌避すると別途罰則の対象になります(独占禁止法 94 条、現行効力を要確認)。業界裏話ヒント:拒否は最悪手で、心証を悪化させるだけでなく、それ自体が新たな違反になります。賢い対応は『拒否』ではなく『立会いの確保と範囲の記録』。弁護士が到着するまでの時間を稼ぎつつ、何を持っていかれたかを一点ずつ控える、これが現場でプロがやっていることです
47 条 4 項は、この調査権限を犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないと定めます。つまり調査権の刑事転用には歯止めがあります。ただし、適法に得られた資料が公取委の刑事告発(96 条)の端緒になることは妨げられません。業界裏話ヒント:『行政調査だから刑事には関係ない』という油断が一番危ない。重大事案では行政調査と刑事手続が地続きになります。刑事告発の可能性がある案件では、行政対応の弁護士とは別に刑事弁護の視点も最初から入れておくのが実務の定石です
課徴金減免制度(独占禁止法 7 条の 4 以下)を使えば、申請の順位に応じて課徴金が全額免除または減額されます。重要なのはタイミングで、立入検査などの調査開始前に申請できるかどうかで減免率が大きく変わります。業界裏話ヒント:減免は早い者勝ちの順位制です。同じカルテルに参加した複数社が、誰が先に駆け込むかを水面下で競っている。47 条の検査が入ってから動くのでは遅い。社内で違反の兆候を掴んだ瞬間が、実は最大の分岐点です(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 調査の根拠と性質 | 47 条:事件調査のための処分(出頭審尋・鑑定・提出命令留置・立入検査) | — |
| 令状の要否 | 不要(行政調査、身分証明書の提示で担保) | — |
| 拒否した場合 | 正当な理由なき拒否・妨害・忌避は別途罰則の対象 | — |
| 刑事手続との関係 | 第 4 項で犯罪捜査への転用は禁止、ただし 96 条の告発の端緒にはなりうる | — |
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