要点独占禁止法 91 条の 2 は、企業結合の届出を怠った者や待機期間内にクロージングした者に二百万円以下の罰金を科す。虚偽記載も対象で、両罰規定により法人も処罰される。
Q · M&A の契約にサインしたら、すぐにクロージングして統合を始めていいの?
一定規模超の企業結合は届出後三十日の待機が必要
一定規模を超える企業結合は、公正取引委員会への事前届出が義務づけられ、届出受理から原則三十日の待機期間が経過するまで株式取得も合併登記も実行できません(独禁法 10 条 8 項等)。この待機期間を待たずにクロージングする「ガンジャンピング」は、91 条の 2 により二百万円以下の罰金の対象です。届出の懈怠や虚偽記載も同様に処罰され、95 条の両罰規定で行為者個人だけでなく法人にも罰金が科されます。契約日とクロージング日の間に審査時間を確保することが、罰金と無事の分かれ目になります。
大型のM&A、会社の合併や買収には、契約書にサインしてから実際にクロージング(株式取得や合併登記)するまでの間に、越えてはならない一本の線が引かれている。一定規模を超える企業結合は、事前に公正取引委員会へ届出をし、受理日から原則三十日の待機期間が明けるまで、株式取得も合併登記も実行できない(独禁法10条、15条等)。本条91条の2は、その届出を怠った場合、虚偽の数字を書いた届出書を出した場合、そして待機期間を待たずにフライングで取引を完了させた場合に、二百万円以下の罰金を科す。世界的に「ガンジャンピング」と呼ばれる規制の日本版である。あなたがM&Aの当事者や担当者なら、契約日とクロージング日の間に公取委の審査時間を確保したかどうかが、罰金と無事の分かれ目になる。しかも会社本体と担当者個人の両方が処罰されうる(両罰規定、95条)。
独占禁止法 91 条の 2 は、企業結合の事前届出義務および待機期間に関する違反行為を処罰する罰則規定である。届出の懈怠、虚偽記載の届出書提出、待機期間内の株式取得・合併登記・分割登記・株式移転登記などの実行に対し、二百万円以下の罰金を科す。95 条の両罰規定により、行為者個人のほか法人にも罰金が併科されうる。
企業結合の事前届出後、待機期間が明ける前に株式取得や合併登記などを実行してしまう「フライング」を指します。独禁法 91 条の 2 で二百万円以下の罰金の対象となります。
公正取引委員会に事前届出書を提出します。届出が受理されると、原則三十日の待機期間が始まり、その間は株式取得や合併登記を実行できません(10 条 8 項等)。
届出受理から原則三十日間、株式取得、合併による設立・変更登記、分割登記、株式移転登記などの実行が禁止されます。違反すると 91 条の 2 の罰金対象です。
違反行為をした個人だけでなく、その所属する法人にも罰金を科す制度です。独禁法 95 条が根拠で、担当者と会社本体の両方が処罰されうることを意味します。
二百万円以下の罰金です。届出の懈怠、虚偽記載、待機期間違反(ガンジャンピング)のいずれも同額の罰則で、95 条により法人にも併科されます。
一定規模を超える事業譲受け等も 16 条により事前届出義務があり、待機期間違反は 91 条の 2 の対象です。株式取得や合併と同じ枠組みで規制されます。
外国企業が絡む取引でも、当事会社の国内売上高が基準を満たせば日本の公正取引委員会への届出が必要です。海外で契約しても日本の待機期間を無視すればガンジャンピングになります。
本条の罪は罰金にあたる罪で、公訴時効は三年です(刑訴 250 条 2 項 6 号)。起算点は犯罪行為が終わった時であり、違反株式取得・登記の日や届出期限の経過時が基準になります(最新の改正状況を要確認)。
株式取得なら、買収側の企業グループの国内売上高合計が二百億円超、かつ取得対象会社グループが五十億円超で、取得後の議決権割合が二十パーセントまたは五十パーセントを超える場合に事前届出が必要だ(10条2項)。合併も同様の売上基準がある(15条2項)。業界裏話ヒント:この基準は対象会社の規模ではなく、まず買収側グループの売上で足切りをする。だから大企業が小さな会社を買うときこそ届出を見落としやすい(最新の基準額は要確認)
届出受理日から原則三十日の待機期間が定められているが(10条8項等)、公取委が競争上の問題なしと判断すれば期間を短縮できる。事前相談を活用すれば、受理前に論点を詰めておける。業界裏話ヒント:実務では届出前に公取委と任意の事前相談を重ね、本番の届出受理と同時に短縮が出るよう段取りする。これを知らないチームは三十日まるまる待ち、知っているチームは合法的に数日で閉じる
待機期間中の取得や登記(ガンジャンピング)は本条91条の2の二百万円以下の罰金対象であり、両罰規定で会社にも罰金が科されうる(95条)。加えて公取委は株式の処分などの排除措置を命じる権限を持つ。業界裏話ヒント:発覚した場合、隠して放置するのが最悪手だ。自主的に公取委へ申告した方が、最終的な処分も社内のダメージコントロールも軽くなる傾向がある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の性質 | 91 条の 2:罰則(二百万円以下の罰金) | — |
| 規律の対象 | 届出の懈怠・虚偽記載・待機期間内の実行 | — |
| 名宛人 | 違反行為をした者(個人) | — |
| 効果 | 罰金(刑事罰) | — |
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