要点裁判所法 44 条は、簡易裁判所判事を、判事補・検察官・弁護士・裁判所職員・大学法律学教授等の職を通算 3 年以上経た者などから任命すると定める。地裁判事の原則 10 年より緩やかである。
Q · 少額訴訟や交通違反の略式命令を裁く簡易裁判所の判事は、地裁の裁判官と同じ資格なの?
いいえ。簡裁判事は通算 3 年の経歴で就け、地裁判事の原則 10 年より緩やかです
裁判所法 44 条によると、簡易裁判所判事は高裁長官・判事の経歴者か、判事補・検察官・弁護士・裁判所職員・大学の法律学の教授などの職を通算 3 年以上経た者から任命されます。地裁判事に原則 10 年を課す同法 42 条と比べ、入口は大幅に緩やかです。さらに 3 項では、司法試験合格後に司法修習を経ず特別選考で検察官になった特任検事の経験年数も算入されます。司法試験合格者だけが判事になるという思い込みは、簡裁では必ずしも当てはまりません。
少額訴訟、交通事件の略式手続、民事調停、支払督促。日本人が人生で最も出会う確率が高い『裁判所』は、地裁でも最高裁でもなく簡易裁判所だ。その簡裁の判事になる資格を定めるのが本条である。地裁の判事(裁判所法42条)が原則10年の法律家経験を要するのに対し、簡裁判事はわずか3年。しかも対象は判事補、検察官、弁護士に加え、裁判所調査官や裁判所事務官といった裁判所内部の職員、大学の法律学の教授まで含む。さらに3項を読むと、司法修習を経ず特別な選考で検察官になった者(いわゆる特任検事)の経験年数も算入される。つまり、司法試験に合格していない人物が簡裁の判事席に座る道が、条文上ちゃんと用意されている。あなたが軽く見ている『簡裁の手続』の裏には、地裁とは別建ての人事構造がある。
裁判所法 44 条は、簡易裁判所判事の任命資格を定める規定である。高等裁判所長官・判事の経歴者のほか、判事補・検察官・弁護士・裁判所調査官等の裁判所内部職員・大学の法律学の教授又は准教授の職を通算 3 年以上経た者を任命対象とする。地方裁判所判事の任命資格(同法 42 条、原則 10 年)に対する別建ての特則として機能する。
簡易裁判所で少額訴訟や略式手続などを担当する判事です。裁判所法 44 条が任命資格を定め、判事補・検察官・弁護士・裁判所職員等の職を通算 3 年以上経た者から任命されます。
高裁長官・判事の経歴者か、判事補・検察官・弁護士・裁判所調査官・裁判所事務官・大学法律学教授等の職を通算 3 年以上経ることが必要です(裁判所法 44 条)。
地裁判事は原則 10 年の法律家経験が必要ですが(裁判所法 42 条)、簡裁判事は通算 3 年で足ります。対象職種も裁判所職員や大学教授まで広がります。
司法修習を経ず、裁判所法 66 条の試験に合格して任命された検察官です。簡裁判事の資格では、その検察官・弁護士の経験年数が算入されます(同法 44 条 3 項)。
なれます。裁判所事務官・裁判所調査官等の職を通算 3 年以上経れば簡裁判事の任命資格を満たします(裁判所法 44 条 1 項 4 号)。選考任命の道もあります(同法 45 条)。
訴額 140 万円以下の民事訴訟、少額訴訟、民事調停、支払督促、罰金以下の刑事の略式手続などを扱います(裁判所法 33 条)。
必須ではありません。裁判所職員出身の選考任命(裁判所法 45 条)や特任検事の年数算入(同法 44 条 3 項)など、司法試験を経ないルートが用意されています。
なります。司法研修所教官・裁判所職員総合研修所教官・法務事務官・法務教官の職も対象で、通算 3 年以上で資格を満たします(裁判所法 44 条 1 項 4 号)。
格下というより役割分担です。簡裁は訴額140万円以下の民事や罰金以下の刑事など比較的軽い事件を扱い(裁判所法33条)、その判事の任命資格も地裁判事の原則10年(同42条)に対し3年(本条)と設計されています。業界裏話ヒント:簡裁判事の多くは弁護士からの転身ではなく、長年裁判所内部で実務を積んだ職員や元検察官の出身です。法廷弁論の機微より手続運用に精通している傾向があり、調停の場では事実整理を丁寧に示すと話が早いことがある
本当です。本条3項は、司法修習を経ずに特別選考で検察官になった者(特任検事)の経験年数も簡裁判事の資格年数に算入すると定めます。さらに裁判所法45条の選考任命では、相当の法律知識を持つ裁判所職員などが選考を経て簡裁判事になれます。業界裏話ヒント:この選考ルートは表立って語られませんが、簡裁判事の供給を支える重要な仕組みです。相手が『判事はどうせ司法試験組だから法律論で固めれば勝てる』と思い込んでいるなら、それは必ずしも正しくない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる判事の種類 | 簡易裁判所判事(裁判所法 44 条) | — |
| 必要経験年数 | 通算 3 年以上 | — |
| 対象職種の広さ | 判事補・検察官・弁護士+裁判所職員・大学法律学教授等 | — |
| 司法試験を経ないルート | 特任検事の年数算入(3 項)・選考任命(45 条)あり | — |
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