要点地方自治法 153 条は、長がその権限に属する事務の一部を補助機関の職員に委任・臨時代理させ、または管理下の行政庁に委任できると定める。委任なら権限は受任者に移る。
Q · 役所の決定通知、市長の名前が書いてあれば市長本人が決めたんですか?
いいえ、委任された職員や代理者が決めている場合が多いです
地方自治法 153 条により、長は権限に属する事務の一部を補助機関である職員に委任・臨時代理させ(1 項)、また管理に属する行政庁に委任できます(2 項)。委任の場合、権限と責任は受任者に移り、受任者が自分の名で処分を下します。代理の場合は権限が長に残り、代理者は「市長代理」の名で行為します。そのため、生活保護や営業許可の通知が福祉事務所長や担当課長の名義で届くことが多く、不服を申し立てる相手も委任か代理かで変わります。
市役所から届いた一通の通知、差出人の欄には「○○市長」とある。だが、あなたの申請を実際に審査し、却下を決めたのは市長本人ではないことが多い。地方自治法153条は、長がその権限事務の一部を、補助機関である職員に「委任」し、または臨時に「代理」させ、さらに管理下の行政庁にも委任できると定める。ここで知っておくべき分かれ目がある。委任なら権限そのものが受任者に移り、受任者が自分の名と責任で決定を下す。代理なら権限は長に残り、代理者は「市長代理」の名で動くだけで、効果は長に帰属する。なぜこれがあなたに関係するのか。役所の決定に納得がいかず不服を申し立てるとき、誰を相手にすべきかが、この委任か代理かで変わるからだ。名義をひとつ読み違えれば、あなたの審査請求は中身を見られる前に却下される。役所の通知に書かれた名前の意味を、あなたは今まで気にしたことがなかったかもしれない。
地方自治法 153 条は、長の権限の委任と臨時代理を定める組織規定である。1 項は補助機関である職員への委任・臨時代理を、2 項は管理に属する行政庁への委任を認める。委任は権限自体を受任者へ移転させ受任者が自己の名で処分を行うのに対し、代理は権限を長に残したまま長の名で行為させる点で区別される。
行政庁が法令上の権限の一部を他の機関や職員に移し、受任者が自己の名と責任で行使させることです。地方自治法 153 条が長の事務委任の根拠で、委任後は権限自体が受任者に移ります。
委任は権限自体が受任者へ移り受任者名義で処分します。専決は権限を長に残したまま内部的に決裁権限のみ任せ、対外的には長の名義で出る点が異なります。153 条は委任・代理を定めます。
委任により処分庁となった受任機関に対して出します。市長名義でも実質が委任なら受任機関が相手です。行政不服審査法 4 条で審査請求先が決まり、相手を誤ると不適法却下されます。
長の事故や一時的な事情の際、職員に長の名で権限を行使させることです。権限は長に残り、効果も長に帰属します。恒常的に権限を移す委任とは区別されます。
委任すると権限自体が受任者へ移るため、個別の決定を長が直接覆すことは原則できません。長は指揮監督(地方自治法 154 条)や委任の撤回で対応します。
各自治体の事務委任規則・専決規程で確認できます。153 条が法律上の根拠ですが、誰にどこまで委任したかは自治体の内部規程で定められ、例規集で公開されています。
処分庁である受任機関が所属する行政主体(当該地方公共団体)を被告とします。行政事件訴訟法 11 条により、行政主体が被告となるため、自治体そのものを相手取ります。
生活保護の却下、営業許可、建築確認など、長の名や担当部署名で届く処分の多くが本条の委任に基づきます。不服申立てや訴訟で相手方を特定する際に重要になります。
名義が市長でも、実際の決定は153条で委任された職員や代理者が行っている場合が多い。委任なら受任者が自分の名で、代理なら「市長代理」の名で出るのが原則です。業界裏話ヒント:審査請求はどの行政庁に出すか(行政不服審査法4条)で適法性が決まり、相手を取り違えると中身を見られず却下される。だから弁護士はまず通知の名義欄を凝視する。あなたも、本文より先に差出人を読むべき
委任は権限そのものが受任者に移り、受任者が処分庁として自己の名と責任で決定します。代理は権限は長に残ったまま、代理者が長の名で動くだけで、効果は長に帰属する。「臨時に代理させる」とある通り、代理は長の事故や欠員などの一時的な場面が想定されています。業界裏話ヒント:この違いで審査請求の相手方も、取消訴訟の被告となる行政主体の構造(行政事件訴訟法11条)も変わる。机上の用語の差に見えて、争う側の入口を丸ごと決めている
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 権限の所在 | 委任(153 条 1 項前段):受任者である職員に移転 | — |
| 処分の名義 | 受任者自身の名で出る | — |
| 責任の帰属 | 受任者(処分庁) | — |
| 審査請求の相手方 | 受任機関(行政不服審査法 4 条) | — |
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